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メジャー品種だけじゃ、つまらない!土着ブドウ品種に注目!① 2017/06/25

 

さて、今回からのワインマメ知識コラムはここ数回のテーマだった「ワイン表現」からちょっと方向性を変えまして、

久々に『ブドウ品種』に関係する内容です。

 

WINE CLUB30は、先月の新着でスペインの『テンペスタード・ゴデーリョ』というワインをリリースしました。

皆さま、このワイン(↓↓↓)にはもうお気づきになられたでしょうか・・・?

『アバニコ・セレクション テンペスタード・ゴデーリョ (税込価格2354円)』

http://firadis.net/product/379/ ← ワインのページはこちらです

 

 

このワインは、スペイン・バルデオラス地域に古くから存在したブドウ品種、

『ゴデーリョ(現地では“ゴデージョ”とも呼びます)』種を100%使用した白ワインです。

 

その華やかな香りにクリーミーでまろやかな味わいは、

決して知名度の高い品種とは言えない個性的なブドウ品種を使用していながらも、

むしろ王道感すら漂わせるスタイル。

最近は、僕が見つけた範囲では例えばニューヨーク・タイムズ紙、ボストン・グローブ紙等で、

この品種を使用したワインの特集記事が組まれるなど、各国で注目を集めているブドウ品種です。

(ボストン・グローブ紙でちょっと面白かったのは、この品種のスペイン語発音を

「GO-DAYS-Oh!」と読むんですよ、と表現していたこと。

確かに読んでみると“ゴー・デージョ”ですね)

 

ゴデーリョ種の原産地はスペインの北西部で大西洋に近い「バルデオラス」地域、

この地名は“Valley of Gold=黄金の谷”と言う意味だそうです。

海抜300-700mの険しい山間部に位置し、

かつてローマ帝国が所有する貴金属の採掘場だったためにこの名前が付けられたんだとか。

また、このバルデオラスは地中海性気候と大陸性気候のぶつかり合う場所で、

雨風が強く嵐の多い気候条件の厳しく不安定な場所としても知られています。

このワインの名前『テンペスタード=嵐』と言う名は、まさにこの産地の気候から付けられました。

 

実はゴデーリョというブドウ品種、

1970年代頃はこの地域でも絶滅の危機に瀕していました。

当時は、白ブドウなら例えばシャルドネのような「国際品種」が世界的に人気を博していた頃。

長い間地域で愛されてきた土着の品種より売れやすいメジャーな品種、という考え方で、

世界中のブドウ畑で土着品種が引き抜かれ、国際品種に植え換えられてしまいました。

世界に800種以上も存在すると言われていたブドウ品種が、現在までにいくつも絶滅してしまったわけです。

 

勿論、僕はこれを否定・批判するつもりは全くありません。

ワインは「商品」としてはただでさえ効率の悪いモノで、

ブドウの出来・不出来で同じ畑から獲れる毎年の生産量・売上が激しく上下しますし、

仕込んでから数年寝かさないと出荷できないタイプのワインだとなかなか現金に換えられません。

生産者達にも日々の生活がありますから、

自分の作物を売りやすく、早くお金になるものに切り替えていく、というのもある意味当然のことです。

 

ただ、このような考え方が主流の時代が長く続きましたが、

近年は世界各地でその土地に昔から根付いていた固有のブドウ品種=『土着品種』を見直し、

復興しようという動きが盛んになっています。

この流れは決してワインだけでなく、例えば日本国内でも野菜等で同じような潮流が起こりつつありますよね。

ゴデーリョ種のバルデオラス地域でも、主に小さな農家が土着品種をもう一度植え始め、

40年近くの時間をかけてこの地域固有の品種を蘇らせてきました。

 

その地域でしか獲れない作物のユニークな個性を大切にすることで、

大きな市場の中でアイデンティティを確立し、メジャーな品種・商品と勝負していくことが出来る。

そんな新しい価値観が、小さな農家や生産者の中に生まれてきたということなんでしょう。

 

「土着品種」と書くと、好き嫌いの分かれるクセがあって飲みにくいワイン、

というイメージを持ってしまいがちですが(僕もそうです)、実際にはそんなことはありません。

手頃な価格帯ではマーケティングによる味わいの平準化・王道スタイル集中化が進むワインの世界で、

新鮮な驚きや発見の喜びを感じさせてくれるのは、むしろこういった個性的なワイン達です。

 

CLUB30ではこれからも、積極的にこういった個性的な品種のワインを取り入れていこうと思っています。

30本しか無いところに何故敢えてそんなマイナーな品種を・・・という考え方もありますが、

30本しか無いからこそ、多様性が大事だと思うんですよね。

だって、30本がカベルネ&シャルドネ&ピノ・ノワール、ばっかりだったら全然面白くないでしょう?

 

実際今も、30本の中で主要に使われるブドウ品種だけでも18品種くらいはあるんです。

そしてこれを、もっともっとバラエティを増やし、25品種くらいにできたら面白いな、と考えています。

30種の中で思いきりユニークなラインアップを実現するのが、CLUB30がCLUB30である所以ですから。

人気のメジャー品種ばかりではなく、様々な個性の存在価値を大事にしたいと思っています。

 

それでは今回はこの辺で・・・

良かったら、まずはこの『ゴデーリョ』から、土着品種の世界に足を踏み入れてみてください。

あなたのワインライフに、新しい世界が拓けること、間違いなしです!!

 

『アバニコ・セレクション テンペスタード・ゴデーリョ (税込価格2,354円)』

http://firadis.net/product/379/ ← ワインのページはこちらです

 

 

この続きのコラムはこちらです ⇒ http://firadis.net/page/278 

 

Firadis WINE CLUB 店長 五十嵐 祐介 / 西岡 卓哉