実際僕の店でも毎年グラスシャンパーニュとして使っていますが、お客様は皆美味しいと言ってくれます。小規模生産者にありがちな、味わい香りの偏りが無く、綺麗なバランスのシャンパーニュなので食前、食中、どんな食事とでも合わせていける懐の広さが良いですね。グリューナー・フェルトリーナーという品種の特徴でもある、爽やかな柑橘の香りとジューシーな飲み口に加え、ほんのりととろみを感じるオイリーなテクスチャーがあり、日本の食卓に合わせやすい。僕は焼き鳥（塩）、焼き餃子等の点心を合わせて楽しんでいます。バケーション中のクルーザーの上で飲むワインは断トツでロゼが多いとか。その中でも現地で人気の1本ですね。プロヴァンスの潮風を感じるミネラルに白ワインには無い心地よいタンニンが混じり、幅広く料理に合わせられます。特におすすめはマグロやカツオのカルパッチョ。白だと物足りず、赤だと食材の良さが殺されてしまうこの食材の美味しさを引き出してくれる1本です。この価格でこのクオリティのブルゴーニュワインはそうは無いです。ニューワールドのピノノワールだと最初の香が良く一口は美味しいが、まったりして果実味だけで飽きてしまうと感じたことがある方に是非飲んでいただきたい。ブルゴーニュらしい綺麗なバランスの果実味と酸を備え、品の良さを感じる1本です。休みの日にゆっくり1本飲みたいですね。

− PROFILE

小澤　一貴

Crony(クローニー)　

Cronyのオーナーソムリエ。毎年ミシュラン三つ星を獲得し続ける世界最高峰のレストランQuintessenceのディレクター（支配人）を長年務めたことでも有名。
KENZO ESTATEでは、インポーター業の傍らあのハイジ・バレットとともにアメリカでワイン造りに携わりワインの川上から川下（生産者、インポーター、ソムリエ）までを経験した数少ないソムリエでもある。
小澤ソムリエのこだわりはお客様にとっての美味しいを解釈し追求し続けることである。
例えば「グラスワイン1杯だけ飲みたい」というリクエストに対し普通のソムリエはおすすめの1杯を出す。
ところが小澤ソムリエは1種類をゆっくり楽しみたいのか、1杯の量で満足したいのかを解釈する。1杯の量で満足したいお客様であればグラス1杯の量になるように複数種類のワインを順番に提供することも多い。また、1種類をゆっくり楽しみたい場合には1杯の量で温度調節をしながら一番おいしい状態で飲めるよう3回にわけて提供したり途中でグラスを変えて変化をさせることもある。ワインの楽しみ方、美味しさを追求し今日も現場で進化し続ける日本を代表するソムリエの1人である。

▼OZAWA CHANNEL
https://www.youtube.com/channel/UCb3enHu_RH3peezWw5T7oZQ 小澤ソムリエが25年間、いろいろな形でワインに携わってきた中で得た知識、経験を、色々なテーマで発信していくyoutubeチャンネル。

◆Firadis WINE CLUB店長より小澤ソムリエのご紹介◆
もはやご経歴については一文字として補足説明する必要もない、まさに今日本を代表するトップ中のトップソムリエです。今回のワインセレクトについては、本当にリコメンドできるものだけを少数だけ紹介するというスタイルで。現在このページには、厳選に厳選を重ねての4本だけが掲載されています。それはつまり、日本のトップソムリエが絶対の自信で推してくれたワインたち・・・もう、悩む要素も無く飲むべき4本ですよね！

− CAREER

1974年　神奈川県生まれ。
1994年　【APICIUS】 Commis de rang～Maitre d’hotel
2002年　【Four Seasons Hotel 丸の内　EKKI】　Captain
2005年　【Café Espresso】　Restaurant　Consulting Director
2005年　【Cross Road、KENZO ESTATE】　Importer Sommelier
2007年　【Quintessence】　＊＊＊　Director
2016年　【Crony】　Owner Sommelier
2019年　食べログ　ベストソムリエレストランアワード受賞