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ボルドー 2025:誰がアン・プリムールのチーズを動かしたのか?

困難なヴィンテージが、一部のボルドー生産者たちのワインに対する考え方に変化をもたらしています。


「狂気とは、同じことを何度も繰り返し行い、違う結果を期待することである」という名言はしばしばAlbert Einsteinのものとされていますが、これはボルドーにも当てはまるかもしれません。

 

ボルドーのアン・2025年キャンペーンの成否に関する報道の多くは、ボルドーの生産者たちが採用しているアプローチ、つまり価格を毎年引き上げてワインを提供し続け、何か外部の出来事が魔法のようにプリムールを成功に導いてくれることを期待する、という考えに基づいているように思われます。

 

確かにこの地域には、報道陣、流通業者、ワイン商が訪問し、歓迎され、先を争ってワインに対するフィードバックを世界に発信するための、確立された数多くのルーティンや伝統が存在します。現在トップシャトーが生産しているワインの品質に対して否定的な批判はほとんどなく、2025年ヴィンテージの評価は上々のようです。

 

Union des Grand Crusのテイスティングはよく組織されており、コンサルタントや生産者団体が主催する数多くの試飲会も同様でした。ディナー、ランチ、その他の接待はスムーズかつ豪華に行われました。ジャーナリスト、評論家、そして業界関係者がこのイベントのために押し寄せることは、ボルドー経済全体にも決して小さくない恩恵をもたらしています。アン・プリムールのシステムは洗練され、円滑に機能しており、2025年もスムーズに進行しているように見えました。

 

過去に自分が書いた記事を振り返ると、「価格が買い手にとって魅力的でなければ、アン・プリムール制度はいずれ崩壊するだろう」と初めて書いたのは2014年ヴィンテージの販売時でした。2014年のリリース価格が特に魅力的だった記憶はありません。2015年以降、アン・プリムールが成功した例はほとんどないにもかかわらず、そのシステムはいまだに動き続けています。

 

私は『Who Moved My Cheese?(チーズはどこへ消えた?)』の寓話を思い出し、ボルドーの生産者たちは、近年変化してきたアン・プリムール市場の成功や重要性に適応してきたのだろうか、と自問しています。

 

ボルドーの生産者の成功を考える際には、この地域のブドウ畑の面積が2011年の115,000haから、現在では90,000ha未満にまで減少していることを認識する必要があります。しかし同時に、引き抜かれたのは主にクリュ・クラッセのブドウ畑ではないことも事実です。

 

では、チーズの寓話に出てくるネズミのように適応したのはどの生産者で、過去にしがみつこうとしたのはどの生産者なのでしょうか。さらに、彼らはどのような変化をもたらし、その成果はどうだったのでしょうか。

スタイルの変化

消費者ニーズに合わせてワインスタイルを変えることは長期的な変化であり、より親しみやすいスタイルへの移行は、地域全体で徐々に進められているようです。

 

しかし、メドック南部のリュドンにあるChâteau La Laguneでは、2025年ヴィンテージで急速な変化が起きました。Frey家は1999年に低迷していたこのシャトーを購入し、2004年以降、Caroline Freyがブドウ畑の修復、セラーの近代化、そして有機・ビオディナミ農法の導入を指揮し、シャトーを復活させてきました。このシャトーは、伝統的でやや骨格のあるスタイルながら優れたワインを生産する絶頂期にありました。

 

2025年になり、Caroline Freyがスイスのブドウ畑に専念するために去ったことで、新たなコンサルタントが招かれ、より親しみやすいスタイルのワインを生産することに焦点が当てられました。2025年には、発酵前の抽出をより穏やかにすることと、熟成中のオーク樽の使用を縮小することに重点が置かれました。2025年ヴィンテージの30%はタンクで熟成され、別の一部は果実の純粋さを保つためにアンフォラで熟成されました。

 

完成したワインは見事なバランスを保ち、Château La Laguneのワインに伝統的に見られる構造的な緊張感をまだいくらか保持しているように思われますが、このヴィンテージはシャトーにとってスタイルの大きな転換点でもあります。私個人は従来のLa Laguneのスタイルの方が好みかもしれません。しかし、このシャトーで積み重ねられてきた改善をさらに発展させるというFrey家の大胆な決断には敬意を表したいと思います。より即時性の高いワインを造ることで、アン・プリムール制度への依存度を下げられるスタイルを目指しているのです。

 

Château La Laguneほど急激に変化したシャトーは少ないものの、多くの生産者が抽出を和らげ、最終的なワインに果実の香りを残す方法を模索しています。Calon SégurやCantemerleなどでは、パンチダウンやポンプオーバーの代わりに、エアパルス(PneumatageまたはPulsair)技術を採用していることを公表しています。このシステムでは、圧縮空気の泡がタンク内の発酵中の果帽を崩すため、より穏やかな抽出が可能となります。

 

熟成においてアンフォラや大型オーク樽を増やす生産者も多く見られます。サン・テミリオンのChâteau Bellevueはその代表例です。ワインに対するオークの影響を和らげるために、新樽の比率を減らし、ボルドーの標準である225Lのバリックよりも大きな樽の使用を増やすことがますます一般的になっています。

 

革新的なワインスタイルはこの地域全体で一般的になっており、Léoville-Las Casesは初めて白ワインを披露しました。セミヨン50%にマルサンヌとルーサンヌを加えた、リッチで質感のあるブレンドは印象的かつ個性的であり、これは2025年にChâteau d’Issanがリリースしたエキゾチックなスタイルの白ワインに続くものです。メドック全域にわたって、白ワインの生産はより尊重されるようになっているようです。

 

革新的な赤ワインも一般的になりつつあるようで、Château LascombesとChâteau Branas Grand Poujeauxの両方でメルローを使った単一品種ワインが造られています。Masseto成功の立役者の一人であるAxel HeinzがLascombesのCEOであることを考えれば、このシャトーでも素晴らしい単一畑メルローを生み出したことは驚くことではありません。La Côteはそれにふさわしい豊かで凝縮感のあるワインであり、間違いなくファンを獲得するでしょう。もう一つのそのような生産量限定の単一畑メルローは、Château Branas Grand Poujeauxの野心的なワイン、Marpaoutです。

 

メドックのさらに北では、生産者たちがテロワールに焦点を当てています。Montroseが「Terrace 4」の砂利土壌から印象的なワインを造る一方で、Lafitte Carcassetは「Terrace 3」の区画から純粋なカベルネ・ソーヴィニヨンを生産しています。Lafitte Carcassetのリッチで熟した、力強いT3のカベルネ・ソーヴィニヨンは、ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンにどこか似ています。ボルドーでは革新的なワイン造りに事欠くことはありません。

小さいことは美しい

多くの小規模シャトーは、アン・プリムール販売に依存しておらず、ネゴシアンに頼るよりも自ら販売網を管理することを好んでいます。ネゴシアンは、取引規模の大きいシャトーを優先する傾向があるためです。

 

右岸の小規模シャトーでは、このように自ら流通を管理する傾向がより強く見られます。サン・テミリオンのChâteau BellevueやポムロールのChâteau Saint-Pierreを率いるAxel Pradel de Lavaux、ポムロールのChâteau Séraphineおよびサン・テミリオンのClos Cantenacを所有するMartin Krajewskiらは、毎年かなりの時間を費やして流通業者のネットワークを訪問し、自社のワインを販売するために海外出張を行っています。これらのネットワークを構築し維持するには時間と労力が必要ですが、それによってネゴシアンから独立することができます。彼らにとって、アン・プリムール試飲会とは、評論家を通じて顧客に自社のワインを披露する絶好の機会なのです。

 

ボルドーにおける大きな変化は、誰が在庫を抱えるかという問題です。かつては、トップシャトーからのワインの割り当てを年々確保し続けることを目的として、ネゴシアンが在庫を買い取り、保有することが一般的でした。しかし現在では在庫保有コストはシャトー側に戻ってきており、この状況に対応しやすい生産者もいればそうでない生産者もいます。しかし、Phélan SégurのVéronique Dausseは、熟成ワインをネゴシアンが購入する価格には、シャトーが在庫を保有してきたコストも反映されなければならないと指摘しました。

 

同時に複数の生産者から、「メドックにとって決して悪くないヴィンテージだった2017年は、多くのシャトーがまだ在庫を保有しているため、非常にコストパフォーマンスが高いヴィンテージである」と教えられました。

 

2015年を振り返ると、大きく変化した分野の一つにワインツーリズムへの取り組みがあります。今日では、テイスティングルームや直売所、そしてシャトー内のレストランが以前よりもはるかに一般的になっています。メドックのクリュ・クラッセのシャトーはこの点に関してまだ距離を置いているかもしれませんが、駐車場、バリアフリー、さらにはEV車の充電設備など、来訪者への配慮は大幅に進んでいます。

 

少なくとも右岸では、サン・テミリオンのクリュ・クラッセ認定審査において、訪問者向けの施設がワインの品質とともに評価対象となったことが背景にあります。全評価の約10%を占めるこの項目により、各シャトーは施設を大幅に改善しました。例えばCastelグループ所有のChâteau Montlabertは、2022年にサン・テミリオンのグラン・クリュ・クラッセに昇格しましたが、その豪華なショップや充実した来訪者施設を見れば一目瞭然です。

 

メドックでは、2024年にクルーズ船を受け入れるPauillac-Trompeloupクルーズターミナルが町の中心部から北へ約1マイルの場所にオープンし、新たな観光の機会が開かれました。大型バスで訪れる乗客に対応できるシャトーは、毎年何万人にも及ぶ観光客という恩恵を受けられる可能性があります。しかし現実には、彼らが現地で購入するのはボトル1本程度であることが多いため、効率的な国際配送体制や母国での流通網を整備しなければ利益を最大化することはできません。

 

さらに一部のシャトーでは、ホスピタリティ事業、とりわけ結婚式やイベント開催にも力を入れています。この場合、イベント用ワインをパッケージとして提供できるため、ある程度まとまった販売量が期待できます。こうした取り組みを進める例として、サン・テステフのLafitte Carcassetとアントル・ドゥ・メールのChâteau Larteauがあります。両者とも、このようなイベントにはスパークリングワインや白ワインが必要となるため、醸造スタイルにも変化が生じました。

 

Lafitte Carcassetは、石灰岩土壌が露出しているブドウ畑の区画にシャルドネを植樹し、見事なChablis風の白ワインと、澱とともに瓶内二次発酵させた上質なスパークリングワインを造っています。Château Larteauは、メルローからスティルのブラン・ド・ノワールとシャルマ方式によるスパークリングワインを造り、赤ワインとともに提供しています。

 

もちろん、結婚式やケータリング、白ワイン生産、宿泊施設の貸し出し、そしてクルーズ船からの訪問者への販売だけで、アン・プリムールの売上減少の穴を完全に埋めることはできないでしょう。そのためには、ボルドーはヴェニス、シャブリ、ラスベガス、グレトナ・グリーンを組み合わせたような奇妙な産地にならなければなりません。

 

しかし、伝統を重んじる地域でありながら、ボルドーは決して変化を拒む土地ではないことも確かです。適応するために多くの重要な努力が払われています。大多数の生産者は、アン・プリムールという「チーズ」が魔法のように元の場所へ戻ってくるのを、ただ座って待っているだけではないのです。


引用元:Bordeaux 2025: Who Moved En Primeur’s Cheese?

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