フィラディスワインニュース

ブルゴーニュの最高峰に捧ぐ

http://www.clive-coates.com/

画像はClive Coates氏のHPより

7月末、Clive Coates MWの死去という悲しいニュースが届きました。


ブルゴーニュ地方の権威の一人で、同地方やボルドー、フランス全土のワインに関する幾つもの本を出版した    が81歳で亡くなりました。

 

シェフを目指してウェストミンスター・ホテル・スクールに入学した若き日の Coates 氏は、選んだ職業に“急速に幻滅”し、ワイン業界という横道にそれました。その後、ボルドーのネゴス・ハウスである Calve で5ヶ月間インターンをした後、ロンドンに戻り、高級ワイン商の店で働き始めました。

 

1967年から1973年まで  The Wine Society  で働き、その間にマスター・オブ・ワイン(MW)の試験を勉強して合格、1971年に MW になりました。1975年にブリティッシュ・トランスポート・ホテルズ(国営の英国鉄道網の広範なホテルおよびホスピタリティ部門)にワイン部門の責任者として入社し、6年間在籍しました。

 

1980年代半ばには、独立系ワイン出版社「The Vine」を設立し、30年以上にわたって紙とデジタル版の制作を続けました。やがて Mâconnais の西に位置する  Saint-Bonnet-de-Vieille-Vigne  村に定住し、ブルゴーニュワインの第一人者となりました。

 

彼はフランスのワインを広く探求し、70年代から80年代にかけて、多くのリージョナル・ワインを英国人の目に留まるようにしたパイオニアでした。

 

「1971年当時、カオールを例にとると、シャンパン1本の値段で、ワインリストに載っているすべてのカオールをボトルでもハーフでも買うことができました」と、Coates 氏は自身のウェブサイトに掲載されたインタビューで語りました。「だから、この調査には大金をかける必要がありませんでした。メモを取り、食事の終わりに店主やその友人たちとボトルを分け合い、そのワインメーカーの噂話に耳を傾け、翌朝、最高のワインメーカーを訪ねに出かけるのです。フランスの片田舎で価値あるワインを見つけることは私を魅了しました。この挑戦をとても楽しんでいたのです」

 

Coates 氏は、そのキャリアを通じて、沢山の著書を執筆しましたが、簡潔な文章を書く人でした。彼の最初の記事は1967年に出版され、2021年までワインについて書き続けました。

 

同じブルゴーニュライターの  Remington Norman  によると、Coates 氏は「長い闘病生活の末、月曜日にリヨンの病院で安らかに息を引き取った」といいます。

 

 

 

引用元: https://www.wine-searcher.com/m/2022/07/tributes-pour-in-for-burgundys-finest

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