フィラディスワインニュース

ロゼの発展を目指すフランスとイタリア

10年熟成のテロワール重視のロゼワインはいかがですか?これは、ヨーロッパで始まった
国境を越えた新たなキャンペーンの構想です。ロゼは楽しく、軽やかなワインと考えられがちですが、新たな仏伊合同キャンペーンはそのイメージを変えようとしています。


世界有数のワイン産地としてライバルであるフランスとイタリア、この2か国が協力し、あまり評価されていないカテゴリー、つまりロゼワインの地位向上に取り組もうとしています。これは驚くべき提携です!

 

フランスはイタリアと提携し、「ロゼ・ド・テロワール」、すなわち市場志向ではなく、栽培者の意識から生まれたテロワール主導のロゼワインを発展させようとしています。これらのワインは、世界中で大半を占める「すぐに消費される」ロゼではなく、最も名高い国際的な白ワインや赤ワインと同様に、長期熟成に耐えるワインを目指しています。

 

フランスとイタリアの同盟は、世界のワイン生産のトップを争う両国のライバル関係を考えれば意外に思えるかもしれません。しかし、この取り組みは真剣なものであり、すでに交渉が進んでいます。先月、フランスの「ロゼ・ド・テロワール」協会の会長であり、タヴェルのChâteau d’AquériaのオーナーでもあるPhilippe Guigalがミラノを訪れ、イタリアの生産者に向けて「ロゼ・ド・テロワール、団結しよう!」(Rosés de terroirs, unissons-nous!)と呼びかけました。彼の目標は、この協会に新たなイタリアのメンバーを迎え入れ、「世界初のロゼ・ド・テロワールのコレクション」を創り上げることです。「約10年熟成のコレクション可能なロゼのためのミクロ市場をつくるのです」とGuigalは説明します。

 

すでにフランス、、ギリシャ、スペインの59のワイナリーが加盟するこのフランスの生産者協会は、ミラノのグランド・ホテル・エ・ド・ミランでプレス向けのイベントを開催しました。このイベントでは、Alfredo Moccia氏(ロンドン発の高級ワインクラブ67 Pall Mallのチーフ・ソムリエ)とFrancesco Potenza氏(シェフ)の監修のもと、ロゼ(およびイタリアのロザート)のテイスティングとペアリングが行われ、大成功を収めました。これは競争ではなく、Philippe Guigalが署名し、フランスの一流ロゼ生産者が支持する「テロワール・ロゼのマニフェスト」を正式に打ち立てるための招待でした。

 

この協会の中心は、世界で最も格式高いロゼワイン産地の一つとして知られる南ローヌのタヴェルにあります。しかし、イタリア、そして将来的には他のヨーロッパ諸国と連携を目指すワイナリーの品質も全て一様に高いです。

 

20年をかけた成長

ミラノのイベントでは、22種類のワインが紹介されました。イタリアからは、バルドリーノDOCより2023 Villa Calicantus / Cuvée Chiar’Otto, 2023 Guerrieri Rizzardi / Cuvée Keya, 2021 Le Fraghe / Cuvée Traccia di Rosaといった3つのワイナリーが出品されました。

 

Villa Calicantusが「ロゼ・ド・テロワール」協会に参加したのは最近のことですが、Le FragheとGuerrieri Rizzardiは2021年からこの権威あるフランス主導のグループでイタリアを代表してきました。Philippe Guigalの呼びかけにより、この卓越したロゼ生産者の輪はさらに広がる可能性があります。

 

「ロゼ・ド・テロワール協会の野望は、世界の偉大なテロワール主導のロゼのアンバサダーとなることです」とGuigal は説明しました。「タヴェルのアペラシオンから始まった『ロゼ・ド・テロワールよ、団結せよ!』 (Rosés de terroirs, unite!) という我々の創設時の呼びかけに沿い、世界最高のテロワール・ロゼを生産するワインメーカーに参加を呼びかけています。過去20年間の歴史的な成長を経て、ロゼ市場は新たな発展段階に入り、多様化の可能性、そしてその必要性が高まっています。これにはテロワールを重視したロゼも含まれ、ニッチ市場としてのポジションを確立し、時には非常に高く評価されることも期待できるでしょう。そのため、10年熟成可能なコレクターズ・ロゼのミクロ市場を創るというアイデアが、いよいよ現実味を帯びてきたのです。」

 

しかし、従来の枠を超えたロゼの生産は、特にイタリアでは容易なことではありません。たとえば、Villa Calicantusの「Chiar’Otto」の最新ヴィンテージの一つ(2020年)は、・キアレットDOCの試飲委員会によって当初却下されました。この委員会は、ワインがアペラシオンの特徴から外れていると判断したのです。しかし、最終的にこのロゼは、フランス主導の世界最高のロゼクラブに認められ、Villa Calicantusのオーナー兼情熱的なワインメーカーでもあるDaniele Delainiにとっては大きな誇りとなりました。

 

Villa Calicantusのアプローチは、イタリア国外でも高く評価されています。

 

「私たちは、最高のエリアの最良のブドウを強調するよう努めています。セラーでは、ブドウの持つ自然な個性を尊重し、ヴィンテージの特徴を表現させます。アルコール度数や色調といったパラメータを一切調整せず、土着酵母のみを使用します。なぜか?それは単純です。私たちのワインが、そのブドウ畑の声を伝えるものであるべきだからです。私たちの基本理念は、『すべての畑には独自のワインがあり、すべてのワインには独自の畑がある。その場所、そのブドウ畑、そしてそのヴィンテージの声を届ける』ということです。」
Danieleはこのように語ります。

 

DOCの認定があろうとなかろうと、南向きのペルゴラ栽培で育てられたコルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ、サンジョヴェーゼのブレンド“Chiar’Otto”は、常に素晴らしいワインとなるでしょう。信じられないかもしれませんが、フランス人もそれに同意しているのです。

 

 

引用元:France and Italy Look to Grow Rosés

この記事は引用元からの許諾をいただき、Firadisが翻案しています。
文責はFiradisに帰属します。