生産者の紹介
ハンドレッド・ヒルズは、創業者で現当主のスティーブン・ダケットが2012年に設立したトップレベルのイングリッシュ・スパークリングを生産するワイナリーである。南イングランドのオックスフォードシャーに位置し、その冷涼な気候によりブドウは毎年100〜120日以上かけてじっくりと成熟する。この長いハングタイムによりブドウの風味が発達し、非常に高品質なワインの生産が可能となる
スティーブンは妻のフィオナと1980年代後半にオックスフォード大学で出会い、1990年代半ばに結婚した。彼らは長期熟成のヴィンテージ・シャンパーニュに特に情熱を抱くワイン愛好家だった。2000年、友人からプレゼントされた銘柄不明のワインの品質が非常に高く、長期の熟成が可能だと感じた。そのワインがイングリッシュ・スパークリングであったことに驚き、この経験がハンドレッド・ヒルズ設立のきっかけとなった。2009年、スティーブンはフランスのモンペリエ大学でスパークリング・ワインの醸造を教えていたミシェル・サルグ博士と出会った。ミシェルは非常に才能豊かで高く評価されていた醸造家であり、優れた教育者でもあったため、スティーブンは彼とコンサルティングの契約を結び、ハンドレッド・ヒルズの設立を支援してもらい、伝統的な製法で高品質のスパークリングワインを造る方法を一対一で教わることにした。ミシェルは年々変化する気候の影響やこのエリアのテロワールについて深く理解しており、現在のハンドレッド・ヒルズの成功に大きく貢献した。彼は2017年に亡くなったが、その精神と記憶はハンドレッド・ヒルズの畑とワインの中に今もなお生き続けている。
ハンドレッド・ヒルズの現在の天候条件は、40年前のシャンパーニュに酷似しており、その冷涼な気候のおかげでブドウは現在のシャンパーニュよりも長い100日以上の期間をかけてゆっくりと健康的に成熟し、風味や香りが発展し濃縮される。世界中でも稀な、最高級のスパークリングワインを生み出すための条件を十分に満たしている理想的なテロワールといえる。彼らはこのような条件下で、南イングランドには今後数十年内に世界最高級のスパークリングワインを生み出す可能性があると考えている。ハンドレッド・ヒルズの土壌は非常に水はけが良く、夏の暖かさを蓄える理想的なチョーク質である。さらに、畑は斜面に面しており、春の霜のリスクが軽減される。そのためハンドレッド・ヒルズでは設立当初からピノ・ムニエの栽培は行わず、21世紀の南イングランドの気候と低収量で高品質なワインの生産に最も適していると彼らが考えるピノ・ノワールとシャルドネのみを栽培している。カバークロップをコントロールすることで殺虫剤は使用せず、土壌の栄養を維持している。近年非常に注目を集めているSimonit & Sirch剪定によるダブル・ギヨー仕立てを採用することで、樹液の循環が保たれ、より健康的で高品質なブドウが生み出されている。醸造ではできるだけ少ない介入を心がけており、新鮮な果汁の繊細な風味と香りを守ることを大切にしている。清澄をする必要がないためすべてのワインはヴィーガンであり、ボトリングの際には同じ年のベースワインでドザージュを行う。温度調整により自然に酒石酸を結晶化させ、デゴルジュマンの際にもわずかなフィルターのみを使用している。
地球温暖化の影響がワインのスタイルにも大きく影響を及ぼしている昨今の状況下の中、より冷涼でハングタイムを長く取れるハンドレッド・ヒルズのワインは今後、世界中のワイントレンドを動かしていくだろう。
みんなのワインレビュー

ハンドレッド・ヒルズ プレアンブル No.2 2019年(英オックスフォードシャー 泡750ml)
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