生産者の紹介
1756年、世界で初めてワイン生産地域として指定されたポルトガル北部ドウロ地方。渓谷沿いに広がる急峻な段々畑が織りなす壮大な景観はユネスコ世界遺産にも登録され、世界三大酒精強化ワインのひとつであるポートワインを生み出してきた歴史ある産地だ。長らくポートワインの名で知られてきたドウロだが、近年では非酒精強化ワインの生産も活発になっており、アルコール度数を抑えたミネラル感のあるエレガントなスティルワインが注目を集めている。その背景には、1979年にドウロのスティルワインが正式な原産地呼称(DOC)として認められたことや、ポート用の余剰ワインを有効活用する動きが広がったことがある。さらに、長い熟成を要するポートワインに対し、スティルワインは比較的短期間でリリースできるという経済的な利点も手伝い、1980年代以降、その生産量は飛躍的に増加した。2003年にはディルク・ニーポートを始めとするドウロのトップ生産者5人が「ドウロ・ボーイズ」を結成し、世界に向けてスティルワインの魅力を発信したことも大きな転機となった。
マテウス&セケイラ・ヴィーニョスは、自動車販売や農業用機械のレンタル業で成功を収めたマニュエル・マテウスが1997年にドウロに設立したワイナリーである。歴史あるこの産地において、設立年こそ比較的新しいが、現在ではドウロ地方最大級のワイナリーの一つへと成長し、この規模では唯一の家族経営を続けている。ドウロ川の流れに沿って広がるバイショ・コルゴ、シマ・コルゴ、ドウロ・スペリオールという3つのサブリージョンに、約600haもの自社畑と59haのオリーブ園を所有。「祖先の遺産を尊重し、守りながら、この土地ならではの本物のワインを造ること」を信条に掲げ、世界最古の指定ワイン産地であるドウロの名に恥じない、最上のワインを常に世に送り出すことに努めている。
マテウス&セケイラ・ヴィーニョスの畑の多くは、この地方で”パタマレ”と呼ばれる段々畑に植えられているため、すべてのブドウは手摘みで収穫される。年間約700万本を生産しているが、買いブドウは使用せず、100%自社畑のブドウのみを使用。さらに、各サブリージョンごとに拠点となる醸造設備を持つことで、ブドウの成熟度を細やかにコントロールし、最適なタイミングでの収穫が可能となる。また、3つのサブリージョンに異なるテロワール、気候、標高の畑を所有しているため、時には単独で、時にはサブリージョンのブレンドを行いながら、多様で高品質なワインを生み出している。同ワイナリーのポートフォリオは、フラッグシップ・ブランドである「カダン・ドウロ」や、リーズナブルにドウロの魅力を楽しめる「セッチ・パタマレス」など、5つのブランドで構成される。テロワールを尊重した丁寧なワイン造りが、マテウス&セケイラ・ヴィーニョスのワインに唯一無二の個性を与えており、豊かな果実味と柔らかな口当たりに、ミネラル感やシルキーなタンニンが溶け込んだ、バランスの取れた味わいが最大の魅力だ。現在、マテウス&セケイラ・ヴィーニョスのワインはポルトガル国内のみならず、世界20ヵ国以上に輸出されており、彼らのコストパフォーマンスに優れた親しみやすいワインは多くの消費者に支持されている。現在では創業者マニュエルの子供であるペドロとクラウディアもワイナリーに加わり、新たな歴史を共に築いている。家族経営の強みを生かし、世代を超えて受け継がれる情熱が、ワイナリーの更なる進化を支えている。
みんなのワインレビュー

マテウス & セケイラ ヴィーニョス セッチ パタマレス ティント(ドウロ産赤 750ml)
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