シャンパーニュを飲み比べて識る Vol.1 白VS黒!
Column
『シャンパーニュを選ぶとき、何を基準にしたら良いのかがまだ分からない』
という声をとても多く戴くので、何回かに分けてシャンパーニュの飲み比べについてお話をしたいと思います。
結構熟練したワインテイスターの中にも、泡モノは味の違いが判別しにくい、という方がいます。
僕が本当にたくさんのことを教えて戴いた日本屈指のボルドーワインの専門家が「炭酸ガスで味わいの違いが見えにくいから、正直美味しいのか美味しくないのかよく分からない」と仰っていて、非常に驚いた記憶があります。
そんなに飲み分けが難しいの??と思うかもしれませんが、ご心配は不要です。
順番に、段階的に飲み比べを進めていけば、自然とスタイル・味わいの明確な違いがちゃんと見えて来ます。
THE CHAMPAGNEは「シャンパーニュ選びの羅針盤」になると宣言したお店。
シャンパーニュに興味を持ったばかりの方も、有名なモノは色々飲んではいるけどそれぞれの特徴はイマイチ掴み切れていない、という方も、「違いの分かる人」目指して楽しく飲み進めていきましょう。
まず第1回は「白VS黒」。
つまり「白ブドウと黒ブドウで比較テイスティングをしてみよう」ということです。
シャンパーニュに使用できるブドウ品種は、7品種あります。
そのうち、果皮が白いブドウが4品種、黒いブドウが2品種、ピンク色のブドウが1品種あります。
果皮が白いブドウだけで造ったシャンパーニュを「ブラン・ド・ブラン」と呼びます。
意味は「ホワイト・オブ・ホワイト=白の白=白ブドウだけで造った白いシャンパーニュ」です。
そして果皮が黒ブドウだけで造る白いシャンパーニュが「ブラン・ド・ノワール」。
黒ブドウも果皮を使わず白い果汁だけでワインを仕込めば白いシャンパーニュができますので、「ホワイト・オブ・ブラック=黒の白=黒ブドウだけで造った白いシャンパーニュ」となります。
この二つ、出来上がりはどちらも白い液体のシャンパーニュになりますが、明らかに異なるキャラクターを持ったワインに仕上がります。
今回はその代表的な特徴を整理し、後でお薦めする2本のシャンパーニュを実際に飲み比べをして味わいの違いを分かって戴きたいと思います。
まず、この2種類のシャンパーニュは色合いからしてはっきりと異なります。
ブラン・ド・ノワールは、果皮を取り除いて白いシャンパーニュに仕込んでいるとはいえ、その液色にピンク色やオレンジ色の印象があります。
果汁を搾る時に、黒い果皮から自然と流れ出る色素が、ワインをほんのり赤みがかった色合いに染めているということです。
黒ブドウを贅沢に使ったシャンパーニュは、この色合いを見せるために敢えて透明の瓶に入れていたりします。
そして勿論、香りと味わいではそれぞれの個性が更に際立ちます。
今回は最初ですのでどちらも若いシャンパーニュでの比較ですが、若いブラン・ド・ブランは「シャープで溌剌とした酸、レモンやグレープフルーツなど柑橘系のイメージ」が感じられるのに対して、ブラン・ド・ノワールは白シャンパーニュなのに「ラズベリーやイチゴなどベリー系のニュアンス」が感じ取れます。
赤ワインに見つけられる、黒ブドウならではの特徴的な香りとフレーヴァーです。
若いブラン・ド・ブランは切れのあるフレッシュさを楽しむシャンパーニュ、ブラン・ド・ノワールはフルーツの果実味とヴォリューム感を楽しむシャンパーニュ、ということを実感するのが、飲み分けの第一歩かと思います。
この2つの比較は、分かりやすい2本を選んで飲めば本当に一目瞭然。
お友達と一緒に2本準備して、シャンパーニュ飲み比べ会を開催するのも面白いと思います。
ということで今回は飲み比べて分かりやすい2本のシャンパーニュをご紹介。
まずは1回飲み比べにチャレンジしてみてください。
きっと、味の違いがはっきりと分かって、目からウロコが落ちるはず。
①ブラン・ド・ブラン代表
「ブリュン・セルヴネイ キュヴェ・セレクション ブラン・ド・ブラン グラン・クリュN.V.(税込5,378円)」
item/154.html ←シャルドネ100%、フレッシュ&シャープな酸味が特徴的な1本。
溌剌とした酸の心地よさを楽しむなら、ブラン・ド・ブランのこの1本。
夏の時期には特に美味しいスタイルのシャンパーニュです。
かといって決して切れ味だけのシャンパーニュではなく、骨太で長い余韻が楽しめる本格派。
この「1本背骨の通ったしっかり感」が、グラン・クリュならではの醍醐味です。
和食との相性も抜群に良いですよ!!
②ブラン・ド・ノワール代表
「エティエンヌ・ルフェーヴル ブラン・ド・ノワール グラン・クリュN.V.(税込5,616円)」
item/151/ ← ピノ・ノワール100%の個性が最も分かりやすい1本です。
まず、ブラン・ド・ノワールの色合いが、そしてベリー的な味わいがはっきりと分かる1本。
シャンパーニュ地方でピノ・ノワールの代表産地であるヴェルズネイ村のグラン・クリュ。
これがまさに透明瓶に詰まったシャンパーニュなんです。
外からでもその微かに赤みがかった色合いは分かりますし、味わいのベリー感・ヴォリューム感も十分。
ブラン・ド・ノワールのスタイルを知るのに、これほど分かりやすいお手本にはなかなか出会いません。
濃厚な肉料理に合わせても十分に渡り合う奥行きと深みは、ブラン・ド・ノワールならでは。
長いコラムを最後まで読んで戴きありがとうございました。
飲み比べを実際にやってみてのご感想などもお待ちしております!
Firadis WINE CLUB 店長 五十嵐 祐介
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