シャンパーニュはどんな料理でも合う、は本当なのか?
Column
ワインの楽しみ方を教えてくれるには良く、「数あるワインの中でも、シャンパーニュは料理を選ばない万能選手。
ワイン選びに迷ったら、食事の最初から最後までシャンパーニュ1本で通すのも素敵です」と書いてあります。
確かにシャンパーニュ1本で食事を通せれば、いちいち選んだ料理に応じてワインを選ばなくてよいし(特にメインが1品で、同席の方と肉と魚が分かれた時などは赤白ワインだと結構難儀な選択ですよね)、またテーブルの華やかさを演出するという観点でも申し分のないチョイスですよね。
私には2人で1本なんて絶対に足りないのでメインまでシャンパーニュ1本で辿り着くことは到底不可能ですが 笑、例えば2人の食事でワインは1本で十分事足りる控え目な方達ならば、この選択の正当性は十分。
特に、大切な人と2人だけのディナーなら、シャンパーニュ1本がテーブルに最後まであることで、ロマンティックな時間が絶え間なく流れてゆくことになるでしょう。
ですが、本来はシャンパーニュも原料ブドウ品種・産地・銘柄ごとに合う料理・合わない料理があるのは間違いがありません。
鋭く厳しい酸を持ったル・メニル・シュール・オジェ村のブラン・ド・ブランと、球体を感じさせるまるい果実味を持ったアイ村のピノ・ノワール主体のシャンパーニュの両方に同じ料理で大丈夫、と言うのはシャンパーニュに対して侮辱だ・・・とまでは言いませんが、少々工夫が足りないのでは、と考えざるを得ません。
つまり、1本で通すにしても前菜まで飲むにしても、1本のシャンパーニュに合わせて料理を選択する、または選んだ料理に対して適切なシャンパーニュを選ぶ、というアプローチが必要になるのです。
また一方で、シャンパーニュ地方では飲みながら取り敢えずこれを食べる、というような郷土料理の決定的一品は存在しないようです。
シャンパーニュで修業された経験のある日本人シェフに「シャンパーニュの郷土料理レシピを教えて下さいませんか?」と尋ねたところ、「シャンパーニュの郷土料理って何なんだろう・・・分からない 笑」というお返事で、非常に驚きました。
これは、フランスの食文化の中では結構なレアケースであると思います。
(ただ、シャンパーニュ地方はフランス北部の内陸地域なので本当に新鮮な魚介類は期待できず、基本的には豚肉や鶏肉料理が多いです。
「生牡蠣にはシャンパーニュ」とも言いますが、実際の現地では、山奥なのに刺身が出る温泉旅館のような感覚で食べるもの、と思って下さい)
ですから、偉大な赤白ワインと同様に、シャンパーニュの味わいスタイルに応じて柔軟な発想で料理を選びましょう。
前述した産地(村)毎の個性、原料ブドウや製法・味わいによる区分、生産年などあらゆる情報と己の想像力を駆使し、今日のコースに赤白ワインをどう寄り添わせていくかと同様の果てしない推理を繰り広げましょう。
そして是非ともいつか、素晴らしいレストランでコースの料理それぞれに異なったシャンパーニュを合わせていく、というこの上なく贅沢な試みにも、トライして戴きたいと思います。
シャンパーニュを識ることを突き詰め、
シャンパーニュを飲むことをとことん突き詰め、
シャンパーニュを愛することを究極まで突き詰めた地点に待っていてくれる、
おそらく人類史上最高の、愉びの時間が訪れるはずです。
*ご自宅で楽しんで頂くために「シャンパーニュと合わせたい、自宅で作れる料理レシピ」もご提案。
ご自宅でシャンパーニュをお楽しみの際は、是非こんな料理を振る舞って欲しい、という品々です。
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