【セット内容その1：粘板岩（スレート）】ヘイマン・レーヴェンシュタイン シーファーテラッセン (ドイツ・モーゼル産白750ml)

リースリング特有の香りはハマる人はハマる不思議な香り。ヨード系を思わせる磯っぽい香りや海苔の佃煮みたいな香り、そこに爽やかな柑橘の爽やかさやマッチを擦った時のスモーキーさが合わさります。この独特の香りが苦手な方もいますが、リースリング好きにはたまらない香りです。他にもちょっと蜜?みたいな香りとフローラルな風味でスイカズラやカモミールにエルダーフラワーを思わせる華やかな香りだったのに対し、味わいは相反するようにギュッとタイト。ボディはスレンダーで引き締まっています。生き生きとした酸味にカチッとしたミネラル感も味わいに感じられ、モーゼルのワイン特有のみずみずしい味わいが食欲をそそります。
レーヴェンシュタインはモーゼルでも冷涼な北に位置する産地を本拠地に置き、知る人ぞ知るミネラル感たっぷりのリースリングの名手です。お料理は藻塩、グレープフルーツ、オリーヴオイルを合わせたブリのカルパッチョ～生春巻きなどのベトナム料理など幅広く合わせられます。特に蟹と合わせると、リースリングの強靭な酸味が蟹の甘味を引き出してくれます。蟹しゃぶに是非。

【セット内容その2:片麻岩】プラーガー グリューナー・フェルトリーナー ヴァッハシュトゥーム ボーデンシュタイン・スマラクト(オーストリア産白750ml)

オーストリアを代表する高貴品種「グリューナー」。リースリングと比べると華やかさがなくなる代わりにドライスパイスのコリアンダーシードやホワイトペッパーが強く感じるのが特徴。リースリングがエレガントならグリューナーはパワー。味わいの後半に感じる塩味や苦味を伴った盛り上がる味わい。ただ重さは一切なく、スマートな味わいです。
プラガーはドナウ河に隣接する産地「ヴァッハウ」を代表する生産者。位置付け的には王道、本格派。特にこのスマラグトはブドウの収穫を一番遅くして摘んだ、最もパワフルなワイン。アプリコットなどのよく熟した甘いフルーツに、完熟したブドウからくる独特の柔らかいテクスチャーが魅力です。合わせる料理は春だったら白アスパラガス、夏だったらトウモロコシ、などの季節の野菜天ぷらがおすすめです。その際は岩塩でもいいですが、つゆともよく合います。

【セット内容その3:火山性土壌】テッレ・ネーレ　エトナ・ロッソ(伊シチリア産赤750ml）

ネレッロ・マスカレーゼの品種特徴は赤い果実とフローラルさとスパイス。赤い果実と一言でいってもクランベリーなどのみずみずしい赤い果実もあれば、ザクロのような血っぽさを思わせる赤い果実もあります。イタリアの「ワインの王、王のワイン」と称賛される銘酒バローロにも通ずるようなドライハーブやドライスパイス、ドライローズやシガーの葉っぱやダージリンなどの複雑な香りが広がります。 ストラクチャーのしっかりした噛めるような味わいできめ細かで練れたタンニン。明るく、活き活きとした酸味とのバランスを取っています。ピンと張ったような緊張感があり、立体的な味わい。アルコールの高さからくるフルボディのワインであることに間違いはないですが、同時に軽やかさも感じられます。料理は馬肉ユッケ、マグロのガーリック・ステーキ、北京ダックなど、鉄分を多く含む赤身とよく合います。