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世界のワイン産地を知ろう!!:Firadis WINE GLOBE 第4回 フランス編①2017/05/21

前回から少し間が開いてしまいましたが、世界のワイン産地を様々な角度から知るシリーズ、

『Firadis WINE GLOBE』の第4回をお届け致します。

前回までは、世界のワイン産地を俯瞰してみることと、

各国が導入しているワインの原産地を保証する制度についてのお話をさせて戴きました。

 

今回からはいよいよ、ひとつひとつの産地をクローズアップしていきます。

その第1回目。

ここはやはりワイン学習の伝統的なセオリー通りに『フランス』からいきましょう。

 

フランス、誰もが認める世界最高の生産国だと思います。

勿論他にも素晴らしいワイン生産国が多々あり、意見は様々ありますが、それは誰もが認めるところなのでは。

この国で造られるワインの全体像を把握することが、

イコール世界のワインを理解すること、と言っても過言ではないと思います。

それは、ある国・地域のワインの品質を評価する際には、

そのワインと同系統のフランスワインの品質や味わい・そして市場価格と比較するケースが多いことでも

納得戴けるのではないかと思います。

例えば・・・ピノ・ノワールのワインだったら、世界のどこの産地で造られたものでも、

必ず“ブルゴーニュとの比較”からは逃げられない、というようなことですね。

 

さて、そんなワイン産地としてのフランスで、

着目すべき重要なポイントを挙げるとするならば・・・

『あらゆる意味での多様性』、そして『トップワインの品質』かと思います。

 

フランス国内のワイン産地分布図を見て戴くと分かりますが、

北部の大西洋側地域と中央部を除き、東西南北各地にワイン産地が点在しています。

 

北部内陸にアルザス、シャンパーニュ。

大西洋河中央部から内陸にかけて東西に長いヴァレ・ド・ロワール。

中央部内陸で南北に広がるブルゴーニュ、ジュラ、サヴォワ。

南東部のコート・デュ・ローヌ、プロヴァンス、ラングドック・ルーション。

大西洋側南部のボルドー、 シュッド・ウエスト(南西地方)。

そして地中海の島、コルス。

 

これら以外の地域でもブドウの樹が1本も植えられていないということでは無く、

原産地呼称として認定されていないだけで、テーブルワイン用のブドウが造られている、という場合もあります。

この全土への産地の散らばり、各地固有のブドウ品種が、まずその多様性の基になっています。

 

そこでひとつクイズです。

『フランスには、大体何件くらいのワイナリーがあると思いますか???』

比較対象として・・・日本には、酒蔵が約1,500件存在するそうです。

かつては4,000件以上もありましたが、日本酒消費量の減少から年々減少の一途を辿り、遂にはこんな件数に。

現在は第何次かの大日本酒ブームと言われていますが減少傾向は変わらず、

残念ながら近い将来1,000件を割ってしまうのでは、と予測されています。

 

では、フランスのワイナリー件数はどのくらいでしょうか・・・?

 

今日時点の最新の数字、ではありませんが、

その数25,000~27,000件!!と言われています。

そして、「ブドウ栽培農家」の件数でいえば、なんと10万件を大きく超える件数がある模様です。

・・・ものすごい数だと思いませんか??

 

フランスの人口は6,300万人弱ですから、人口2,300人くらいに対して1件のワイナリーがある勘定。

そして、農家の件数で考えたら、農家が1世帯2人だとしても、

全人口の300人に1人はブドウ栽培農家、ということです。

ワインは農業国フランスの基軸産業であり、最も重要な輸出産業。

この件数の多さが造り手によるスタイルの違い・品質面での切磋琢磨を生み、

そしてその多様性を更に加速させている、というのが見て取れますね!!

 

今回はそろそろ字数が足りないので、次回もう少しフランス全体についてのお話を続けます。

このシリーズはこれ以降何回かフランスについての話をしますので、

CLUB30でご紹介している中で僕が特に大好きなフランスワイン4本を選んだセットをご用意致しました。

もし「フランスワインの多様性」に興味を持ったら、是非試して戴ければと思います!!

 

item/213/ ← CLUB30お薦めフランスワイン4本、よろしければ試してみてください!!