仏ボルドー地域には「シャトー○○」というワイナリーが数多く存在しますが、一体幾つあるのでしょうか？？気になって調べてみたところ日々増減があるので現時点での正確な数字は不明ですが、現在およそ7000-7500件程存在するようです。「シャトー＝お城」という意味合いから考えると希少性が高いイメージながら、実はボルドーではごく小規模の建物でもシャトーと呼び、その名称が付いているからと言って必ずしも由緒正しい伝統の造り手、と言うわけではないのです。市場には「シャトー○○」というワインが溢れていますが、素晴らしいものから残念なものまで、クオリティは本当に“ピンキリ”です。

だから、ボルドーの「シャトーワイン」のセレクトには最も選定眼とセンスが問われます。フィラディスには2020年現在で40人ほどのソムリエ有資格者が在籍していますが、ボルドーワインに関しては「全員満場一致」のものだけ採用を決めるという、非常に厳しいルールを設定しています。決定率は100本に1本程度、最も選考が難しかった時は500本で1本、だったこともあります。

そんな「激選」をくぐり抜けた勇者がまた1本現れました。『シャトー・ラグラーヴ・パラン キュヴェ・ジェラルディン』。ワイン界のスター醸造家が集うこの地では珍しい、「元数学教師」という経歴。収穫を除く栽培作業から醸造まですべてを彼が一人で担う、まさに孤高のアルチザン…というよりは、ただただワイン造りが好きという一心で純粋にワイン造りを楽しんでいる感じです。
特級ワインに匹敵する徹底的な低収量化で手に入れた果実の途方も無い凝縮感。是非、ご自身で確かめてみてください。CLUB30が自信を持って推薦いたします。

【『シャトー・ラグラーヴ・パラン』をご自宅でもっとおいしく楽しむには…】
≪こんな香り･味わいのワインです≫：
イチゴやラズベリーなど赤系のフルーツが前面で踊りつつ、背景にしっかりと存在感を示す黒い果実。「全体的な調和均衡が取れたボルドー」という印象を受けます。ヴィンテージならではの力強さは確かに携えつつも、早めの抜栓をすればタンニンがきれいにこなれて美味しく。フルーツの甘さが決死で出しゃばらずに主張し、全体のトーンが実に的確に整っていました。このワイン、やっぱり本当に「よくできている」と思います。

≪良い状態で楽しむには、いつ抜栓する？≫：
このワインは、早めの抜栓をお勧めします。以前からワインのページには書いていたのですが、可能ならば飲む日は朝のうちに開けておいて、帰宅後に楽しむ…と言うのがベスト。
2018年ヴィンテージはこれまでよりも黒いフルーツの印象が強め、その濃密で力強い味わいバランスが存分に発揮されています。

≪このワインがもっとおいしくなる温度設定≫：
「ほんのちょい冷やし」推奨です。常温保存していたのでしたら冷蔵庫で30-45分…夏の時期はもう5分10分長めでも良いかも。もし冷えすぎてしまっても、テーブルで温度が上がるのを待てば大丈夫ですよ。

≪おすすめのワイングラス形状･サイズ≫：
基本は卵型のボルドータイプでオーソドックスに飲むのがおススメですが、大ぶりの丸型ブルゴーニュグラスに注ぐと全く異なる印象に。果実の柔らかさ、丸さ、ふくらみが出て、渋みが苦手な方でも美味しく楽しんで戴けると思います。是非、2種類のグラスを飲み比べてお試しください！



※関連のお薦めワインには勿論、CLUB30誇る「満場一致ボルドーセレクション」を！！他店の「金賞ボルドーセット」には絶対負けませんよ。

※包装紙のデザインはイメージです