『ワインの値段』は、どう決まる?①「昔は、あのワインも安かった」2017/07/17
今回からはこれまで書いてきたブドウ品種や香り・味わいなど「ワインそのもの」から、
視点をちょっとだけずらしてみようかなと思います。
テーマは・・・・『ワインの価格』についてです!
これは、やっぱり誰もが気になるところではないでしょうか。
各国から輸入されて売っているワインの価格は、どんな風に設定されているのか。
高いワインと安いワイン、その価格差は一体どこから生じるのか。
何十万、何百万円もするワインは、なんでそんなに高くなるのか・・・
大好きなワインにお金を払って飲んでいる誰もが感じる素朴な疑問に、このコラムで説明をしていきたいと思います。
このシリーズを読んだ皆さんがワインを購入するとき、
それぞれのワインについた価格に「納得して、買える」ようになることを目標に書いていきますよ!!
第1回目は、このシリーズに興味を持って戴くための前置き。
「へえ、そんな時代もあったんだ」的な軽い思い出話をしてみようかな、と思っています。
皆さんはフランス・ボルドーの『5大シャトー』をご存知ですよね。
シャトー・ラフィットやシャトー・ラトゥールなど、ボルドーだけでなく世界のワインを代表する5つのシャトーです。
毎ヴィンテージ毎に有名な画家がラベルのデザイン画を手掛ける「シャトー・ムートン・ロートシルト」、
映画「失楽園」のクライマックスで象徴的な小道具として使われた「シャトー・マルゴー」は、
5大シャトーの中でも日本で特に人気の高いシャトーです。
その「シャトー・ムートン」と「マルゴー」。
現在リリースされている最新ヴィンテージの価格は、大手ネットショップで調べると大体6万円前後のようです。
飲み頃が収穫年から20年以上も先と言われるボルドーのワインが、
リリースされたての若い状態で6万円…まあ、そう気軽に手を出せる価格ではないですよね。
だって6万円あったら、CLUB30のおいしいワインが20本以上買えるし、
コンビニの500円ワインだったら120本買って4カ月間も毎日飲めるんですよ 笑
さて、僕がワイン業界に入り、
ワインアドバイザーという資格(今は「ソムリエ」に統一されています)を取得したのが90年代後半。
その当時から2000年代初頭まで、この2つのシャトーはまだせいぜい2万円台、今の半分~3分の1の価格でした。
2017年現在、2万円ではセカンドワインの「プティ・ムートン」も買えないくらいです。
日本で最も知名度が高い人気のカリフォルニアワインのひとつ「オーパス・ワン」も、
この頃は2万円を切る価格で買うことができた記憶があります。
「オーパス・ワン」現状最新の2013年ヴィンテージは3万円~4万円。
こちらもかつてはこの半分くらいの価格でした。
バブルが弾けてモノの価格が下がり始めたとは言え、まだ今よりは高級品が売れたはずの時代でも、
5大シャトーやオーパス・ワンは2万円台。
まだ若いワイン好きでも、ちょっとだけ背伸びすれば有名ワインを実際に飲んで勉強出来たんですよね。
今、こんな有名ワインを実際に飲んで勉強しようと思ったら大変なことです。
先日、この時代のワイン価格について、
講談社の「世界の銘酒辞典」制作チームがFacebookで驚きの投稿をしていました。
*このFacebookページはとても面白いので是非フォローしてみてください。
1996年の時点で掲載されていた「ロマネ・コンティ 1990年」はなんとたったの(十分高いのですが)16万円!
そしてこの時、初めて50万円を超える価格でロマネ・コンティが掲載されたのだとか。
今、2010年代の若いヴィンテージでも200万円を超えるロマネ・コンティが、
ほんの20年前までは若手サラリーマンの給料1カ月分以内で買えるワインだったわけです。
これら超有名ワインの価格、20年ほどでどうしてここまで高くなったのでしょうか?
この「価格の移り変わり」に着目すると、ワインの値段がどうやって決まっていくのか、という本質が見えてくるのです。
次回以降、ワインの価格についての興味深い話、続けていこうと思います。
Firadis WINE CLUBはしがらみなく、業界タブーも全く気にせず語っちゃいます(^u^)
ご期待くださいね。
と言う訳で、この話をしたらおススメしたいワインはもうこれしかない、の1本!!
Firadis WINE CLUB collectionで6月に発売してからあっという間に人気沸騰中。
「オーパス・ワン」の初代醸造責任者であるポール・ホブスが自身で手掛けるワイン、
『シックスティーン・バイ・トゥウェンティ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2014年』
Firadis WINE CLUB collection 特別価格でご提供中です!
初期オーパス・ワンの、リッチな果実味+重層的な厚みのあるスタイルを思い起こす、パワフルスタイル。
飲みごたえある赤ワインを飲みたい特別な時に開けて欲しいワインです。
item/397/ ← 現在のオーパス・ワンと比べれば、なんと4分の1くらいの値段!
在庫が無くなり次第このヴィンテージは終了ですので、是非お早めにお試しくださいね。
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Firadis WINE CLUB 店長 五十嵐 祐介 / 西岡 卓哉
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