≪知っているとちょっとお得なワインマメ知識≫ブドウ品種を知ると、ワイン選びが一歩進む⑤マリアージュの幅が広がる品種、「カベルネ・フラン」を知ると得をする!2016/05/09
ワインのマメ知識コラム、ブドウ品種シリーズの5つ目は
「名前は良く聞くけど、単一品種のワインは飲んだことが無い」という方が意外に多い「カベルネ・フラン種」です。
カベルネ・フランについては、3月に新入荷した赤ワイン「トゥーレーヌ・アンボワーズ」をご紹介する際に、
下記のような文章でごく簡単にご紹介しました。
「この品種の特徴を表現するなら「赤い果実のノスタルジックな甘酸っぱさ」でしょうか。
赤ワインには、カシスなどの黒っぽい果実をイメージするものと、
イチゴやフランボワーズ等赤い果実をイメージするものがあります。
カベルネ・フランはその中でも、野イチゴやサクランボを頬張った時の、
どことなく懐かしい甘酸っぱさが広がる、あの感じ。
時々「カベルネ・フランはピーマンっぽいから嫌い」なんて言う方もいらっしゃいますが、
それは完熟していない果実を使っている、品質の高くないものを飲まれたからです。
本当に美味しいカベルネ・フランには、茎っぽい青さや臭みは、全くありません。」
カベルネ・フランの起源は定かではないようです。
ロワール川流域が起源という説もあれば、ボルドー右岸地域が先と言う説もあります。
いずれにせよ、18世紀頃には既にサン・テミリオンやポムロール等の「リブルネ」地域で
栽培されていたという記録が残っています。。
この頃はまだカベルネ・ソーヴィニヨンの交配前で、カベルネ・フランこそがボルドー右岸の主要品種でした。
(*以前のコラムで、カベルネ・ソーヴィニヨンは
カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの交配品種というご説明をしたのを覚えていらっしゃるかと思います。
また、メルロも交配の親品種の一つはカベルネ・フランなんですよ。)
現在でもカベルネ・フランはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロに並ぶボルドー地方の主要品種であり、
例えばサン・テミリオン・プルミエ・グラン・クリュの「シャトー・シュヴァル・ブラン」は、
カベルネ・フランとメルロをほぼ同一の比率で使うほど重要品種として取り扱っています。
そしてもう一つの主要産地が本日ご紹介のロワール地方。
中流域の赤ワイン産地である『シノン、』『ブルグイユ』『アンジュー』『ソミュール・シャンピニー』等、
こちらは単一品種で仕込まれ、より品種の個性がストレートに表現されたワインとなっています。
この品種の特徴は、「粒が小さく果皮が薄い、カベルネ・ソーヴィニヨンよりも収穫が早く、酸度が高い」こと。
果皮が薄いため色素・タンニン成分の含有量が少なく、
出来上がるワインは透明度の高い明るい赤色となり、引き締めるようなタンニンは存在感が薄く、
どちらかというと甘酸っぱくフレッシュな酸味が前に出てくるワイン。
それがつまり、前述のように赤い果実系の表現や、スミレの花といった軽やか・華やかなイメージに繋がるんですね。
カベルネ・フランのワインは、残念ながら現在の日本市場では正直言ってあまりポピュラーな存在ではありません。
フレンチのお店でも、シノン等をグラスで提供しているお店はかなり希少なのでは。
ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンやブルゴーニュのピノ・ノワールといった
「味わいのインパクトもブランド力も強い王道のグラスワイン」があればある程度事足りてしまい、
単価が安く知名度も低いロワールは益々敬遠されてしまうわけです。
ですが、カベルネ・フランがワインリストの選択肢に入ると、
マリアージュの可能性・幅をグッと広げることに貢献してくれます。
特筆すべき繊細な酸と、深い旨味。
このワインは、料理の味を包み込む(例えば、脂をあっさりさせるとか)のではなく、
風味を伸びやかに広げてくれるワイン。
言わば、「拡張のマリアージュ」とでも言いましょうか・・・。
素材そのものの旨味を楽しむシンプルな料理(日本の食文化にぴったりです)にふさわしいワインです。
そして今回CLUB30で採用させて戴いた「シャルル・ジョゲ」は、ロバート・パーカーも「シノン最上」と認める
この地域では揺るぎない地位を築いた造り手。
2008年から導入されたビオロジック栽培による健全な環境で収穫量を極限まで絞られたカベルネ・フランは、
十分な完熟を迎えてから収穫され、エキス分も十分な飲みごたえのあるシノン。
初めて体験するカベルネ・フラン単一品種ワインがこれだったら、きっと品種のイメージが大きく変わりますよ。
item/175/ ←ワインのページはこちらから・・・。
そしてこのワインはまさに今、春から夏にかけて本当に美味しい赤ワイン。
飲む2時間くらい前には抜栓をしておき、3-40分前から冷蔵庫に入れておきましょう。
冷たい赤ワインが好きな方は、もう少し長めでも大丈夫ですよ。
赤ワインは冷やすことによってタンニンばかりが際立ってしまう傾向がありますが、
カベルネ・フランのようにタンニンが少なく繊細なワインは、少し冷やすことで酸がさらに伸びやかになります♪
これからの時期、休日に冷やしたシノンを外で飲む、なんて最高ですよ!!
まずは是非一度、シノン体験してみてください。病み付きになること、間違いなしです(^u^)
お電話1本ですぐご注文!
FAXでのご注文はこちら通販専用フリーダイヤル
受付 / 10:00-17:00 (平日)
※お支払いは現金代引きのみ
※一般のお客様専用窓口です