「シラー種について その2」第90回 ワインはじめて講座
巻末コラム「CLUB30ワインはじめて講座」は、ワインを飲みはじめたばかりの方向けに、
「ワインとはなんぞや」を1からご紹介しているコラムシリーズです。
(過去の記事はWINE CLUB30に随時掲載していきますので、途中参加の方はそちらから!!)
「ブドウ品種を詳しく知ろう」シリーズ、前回からは『シラー』種について紹介しています。
最も優れた産地がフランス コート・デュ・ローヌの北部地域だということ、
「シラーズ」という変名でオーストラリアの主要品種であること、などについて触れました。
『シラー』というブドウ品種の特徴を外観・香り・味わいそれぞれ絞って挙げるならば、
- 豊富な色素による非常に濃い色合いで、若い時には青みが強い
- 挽きたての黒胡椒を想わせる抜け感のあるスパイシーな香りと、フローラルで華やかな印象
- 力強くも滑らかなタンニン、濃厚な果実味
といったところでしょうか。
特に香りに感じられる黒胡椒の印象は、
ワインの「スパイシー感」を象徴するくらいの個性と言っても良いかと思います。
ある著名なワイン評論家はローヌ・シラーの香りを「焼けたゴムの香り」なんて表現していました。
なかなかピンとは来ないかもしれませんが、
これもある意味焼けつくような暑い日差しに照らされた果実に由来するイメージなのかと思います。
一方でもう一つの代表産地オーストラリアの「シラーズ」、
カジュアルな価格帯のものですとこの黒胡椒の印象や華やかさなどはあまり感じないと思います。
どちらかというと煮詰めた黒系果実の濃厚な印象が先に立ち、
フランスのシラーとはほぼ別物に感じるのではないでしょうか。
ここが、同じ品種と言われつつも実際は別物、と評価されるポイントでしょうか。
シラー、意外とご紹介することが多くありまして、
もう1回だけ続けさせて戴きますね。
次回はシラー種のワインをどう楽しむか、についてご紹介していきます。
≪今回の「はじめて講座」おすすめ関連ワインはこちら≫
『ヴァンサン・ボワイエ グロワール・ド・モン・ペール コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ヴィザン 2017年』。
(フランス / コート・デュ・ローヌ産赤ワイン ブドウ品種:シラー95%、グルナッシュ5%
熟成:コンクリートタンクタンクで8カ月)
↓↓↓
https://firadis.net/item/660.html
それではまた次回。
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