ボルドーとは、そしてボルドー・ワインとは一体何だろうか。
ボルドーの全てを語りつくすボルドー特集




ボルドー
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ボルドーとは?
ボルドー(Bordeaux)という言葉は「水のほとり」を意味する古語に由来するそうです。 その名の通りゆったりと大河が流れ大西洋に注ぎ込むフランス南西部の港町です。

フランスのボルドーの位置
ボルドーは世界で最も高名で偉大なワイン産地の一つ。 ボルドーという言葉から、すぐに色の濃い赤ワインや立派なシャトーの建造物を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。 古くからワインの産地ですが、海に面していたこと、山脈に取り囲まれフランス国内へのアクセスが良くなかったことから、 主にワインをイギリスに輸出することで栄えました。
ボルドーという言葉に、格式張って近寄りがたいイメージを持っている方も、居るかもしれません。 格付けとか、5大シャトーという言葉を聞いたことのある方も多いかと思います。 一本数万円~数十万円もするボルドー格付けシャトーのワインは常に注目を集め、その価格は年々上がり続けています。 もはや庶民には手の届かない存在になりつつありますが、そんなスター・ワインの存在がボルドーへの憧れを産み、 ボルドー・ワインについて語り合う事を、より楽しくさせているのも事実しょう。
一方バリュー・ボルドーと呼ばれる普段の食卓で十分楽しめるワインも、実は沢山造られています。安いものでは1本千円を下回るものも。
ただ、やはりしっかりと飲みごたえがあり、「流石ボルドー」と思わせてくれるワインとなると、大体予算的には1,000円~2,000円台くらいからではないでしょうか。 このレンジのおすすめワインも後半で紹介しています。
このページでは、これからボルドーを知って行きたい、という方々が対象として、ボルドーの基礎知識と、入門に適した週末に飲める程度の予算で、美味しいボルドー・ワインをご紹介したいと思います。 香りや味わいを品種・産地と照らし合わせながら、楽しく知識や経験を深めて行きましょう。
そして・・・何か特別な記念日がありましたら、思い切って格付けシャトーのワインを開けてみるのも良いと思います。 そんな時にはボルドーのファインワイン一覧もご用意がありますので、是非ご覧になってくださいね。
さて、それではボルドーの基礎知識に戻りましょう。まず、ボルドー・ワインに使われるブドウの品種からです。
品種について
ボルドーは赤、白、ロゼ、スパークリングと幅広くワインが生産されていますが、 やはり代表的なのは赤ワインですが、辛口の白ワインも沢山造られています。 そして実は、甘口の「貴腐ワイン」も世界的に有名なので押さえておきましょう。 どのタイプのワインも、複数の品種をブレンド(アッサンブラージュ)して味わいのバランスを取るのがボルドー・ワインの造り方です。
ボルドー赤ワインに使われる基本の品種
カベルネ・ソーヴィニヨン

ボルドーが世界一有名なワイン産地であるのと同様に、ボルドー原産のカベルネ・ソーヴィニヨンも世界一有名なブドウ品種です。 小粒で果皮が厚め、種は大きく、果肉の割合が少ないので、ワインは色が濃く渋みも強くなります。 香りはカシスやブラックベリー、ミント、針葉樹のような「樹木っぽい」香りを感じることも。ブラックペッパー等のスパイシーな要素も持っています。 出来立てのワインは刺激が強いですが、長期熟成が可能で熟成により複雑で魅力的な香りを得ることができる。どちらかと言うと大器晩成タイプのブドウ品種です。環境への適応力もあり、世界中で栽培されています。
メルロー

フランスで最も沢山植えられている黒ブドウ品種はこのメルロー。 ワインの色は濃く、味わいにも厚みがありますが、カベルネ・ソーヴィニョンよりも角がなく、まろやかなので、 比較的若いうちから飲みやすいと言えるでしょう。カジュアル・レンジの赤ワインから「ペトリュス」のようなとんでもなく高級なワインにも使用されている品種です。香りはやや粒の大きい黒果実、プルーン等に例えられます。熟成することで土っぽさや、素晴らしい山地の物はトリュフのような高貴な香りを生じます。 ワインをブレンドする上で、カベルネ・ソーヴィニヨンに不足している部分をうまく補うことのできる、優れた相棒です。
ボルドー白ワインに使われる基本の品種
ソーヴィニヨン・ブラン

香りはフレッシュなグレープ・フルーツ等の柑橘類、そしてハーブのような清涼感のあるニュアンスを持っています。 味わいもやはり、柑橘系のフレッシュな酸味が主体になります。 ボルドーが原産で、実は遺伝子的にカベルネ・ソーヴィニヨンの親にあたるそうです。 全体的に爽やかな白ワインになります。
セミヨン

ボルドーには世界三大貴腐ワインとして名高い甘口白ワインの産地、ソーテルヌがありますが、 そこで主役となるのがこのセミヨンです。貴腐ワインに必要な貴腐菌がつきやすく、貴腐菌がついても腐敗しにくいという大変都合の良い性質を持っています。 甘口でなくとも、ボルドーの白ワインには前述のソーヴィニョン・ブランとブレンドされて使用されていることが多々あります。白ワインにフルーティな甘やかさ、ふくよかさをもたらします
ブレンドについて
ボルドー・ワインは基本的に複数の品種をブレンドして作ります。
それぞれの品種の良いところをうまく引き出し、理想の味わいに組み立てていくこの工程を、アッサンブラージュと呼びます。
カベルネ・ソーヴィニヨンの骨格の力強さにメルローのふくよかさを足し、アクセントとしてカベルネ・フランやプティ・ヴェルドといった補助品種を加える・・・というイメージです。
その時の各品種の収穫量や品質によって、毎年ブレンド比率は調整されます。例えばカベルネ・ソーヴィニヨンがあまり収穫できなかった年は、
メルローの割合が増えるなど、各品種はそれぞれに収穫のタイミングが違いますので、ブレンド方式をとることで天候リスクを低減する意味合いもあるのですね。
各地区とその特徴
ワインと言う飲み物は、その香りや味わいに産地の個性を反映しやすいのが特徴です。 つまり産地ごとの特徴をある程度知っておけば、好みの味わいのワインに辿り着く可能性が上がります。 ワインを知るという事は、産地の個性を知ることでもあるのです。 まずはボルドーをザックリとした区分けして、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ボルドーのワイン産地を大別すると、一般的に左岸(さがん)と右岸(うがん)に分かれます。 川の流れる方向に向かい、左側と右側ですね。(川は地図上、右から左に流れています)
まず超ザックリと、このように覚えましょう。
・左岸の赤ワインはカベルネ・ソーヴィニヨン主体のがっしりタイプ。
・右岸の赤ワインはメルロー主体のまろやかタイプ。
まず左岸には有名な「シャトー・ラフィット」「シャトー・マルゴー」など、格付けシャトーがひしめき合うように存在する、メドック地区があります。 ボルドー赤ワインの「本場」ともいえる高級ワインの産地です。カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が比較的高めで、酸味とタンニンのしっかりとした力強い赤ワインのを産出します。
地図、中央下に黄色く区切った場所が甘口白ワインの名産地、ソーテルヌです。 朝霧が立ち込める地理的な特徴を生かして、素晴らしい貴腐ワインを作っています。 ブドウに貴腐菌が付着することで成分が凝縮された、限られた気候条件の元でしか作ることが出来ない、貴重な甘口ワインです。

観光地としても名高いサンテミリオン
右岸には美しい街並みで世界遺産にもなっているサンテミリオンがあります。ブドウ畑に取り囲まれるように存在する美しいですが、メルローが多く栽培されています。
サンテミリオンの北東にあるエリアはポムロール。ご覧の通り小さなエリアで収穫量も多くないですが、 大変質の良いメルローが育つ土地で、ボルドーでも最高レベルの高級ワインが算出される土地です。 「ペトリュス」や「ルパン」は一生に一度でも飲んでみたい、ワイン好きの憧れですね。
ポムロールのおすすめワインを一つ。シャトー・クリネです。 薫り高く、骨格がしっかりとしていながら柔らかみがありシルキーな口当たりは、ポムロールの特徴が良く出ていると思います。
地図に戻りましょう。2つの川に挟まれるように位置している水色で示したアントゥル・ドゥ・メーヌ地区。 ソーヴィニヨン・ブランを主体とした、コストパフォーマンスに優れた辛口白ワインが多く生産されています。
地図に3か所ほどグレーで示した場所はコート地区と呼ばれており、名産地の周辺に位置するエリア。 主にバリュー・ボルドーの産地となっています。 安めのボルドー赤ワインは大体この辺りのブドウになってくることが多いです。生産者の力量によって、美味しかったり、ちょっと水っぽかったり、様々です。
ラベルの読み方
さて、地域ごとの味わいの違いはざっくりと掴めたでしょうか。次は、ラベルの読み方です。
日本に入ってくるボルドー・ワインにはラベルに原産地表記があります。 Appellation(アペラシオン)で始まる一文がそれにあたります。

Appellation(アペラシオン)なんとか Controlee(コントローレ) AppellationとControleeに挟まれた「なんとか」の部分がそのワインの産地です。代表的なものを記すと・・・
①Appellation Bordeaux Controlee
→ボルドー全域が産地
②Appellation Haut-Medoc Controlee
→ボルドー>メドック地区が産地
③Appellation Pauillac Controlee
→ボルドー>メドック地区>ポイヤック村が産地
④Appellation Saint-Emillion Controlee
→ボルドー>サンテミリオン地区が産地
原産地表記は区分けが細かいほど格上になります。 (上記の表記では村名が入っている③が格上ですね)
メドックで優れたワインを算出する村は以下の6つ。是非覚えてみて下さい。
- Saint-Estephe(サン・テステフ)
- Pauillac(ポイヤック)
- Saint-Julien (サン・ジュリアン)
- Listrac(リストラック)
- Moulis(ムーリ)
- Margaux(マルゴー)
価格はやや高め。安いものでも酒屋さんで3,000円台くらいにはなるでしょうか。
ヴィンテージについて
ヴィンテージはブドウの収穫年を意味します。 先ほど掲載したラベル写真にも2014と記載されていました。 ラベルの分かりやすい場所に記載されています。
ブドウは農作物ですので、毎年の気候によっては、
「メルロは良いけど、カベルネはダメだった・・・」
「沢山取れたけど、収穫期に雨が降ってしまって」
「春先に霜にやられて収量が落ちたけれど、品質は良い」
など、様々な状態が起こりえます。

収穫期に雨が降りすぎるとワインは力強さを失う
温暖化の影響でボルドーの平均気温は上昇しており、近年は酷暑が続き、 ブドウは熟しやすくなったものの、ゲリラ豪雨のような雨が降ったり、雹が降ったりとやや不安定になっているようです。 とはいえ、醸造技術の高まりで以前ほど「この年は全然ダメ」ということは減って来ています。
どの年が良い年なのか、難しい年なのか、産地ごとにヴィンテージ・チャートというものが公開されていますので、 ワインを選ぶ時の基準の一つにもなります。
Wine Spectator | Vintage Charts高級なワインを思い切って買うような場合は、ヴィンテージも少し気にしたほうが良いでしょう。 普段飲みのワインであれば、あまり気にする必要はないと思います。 その年々のヴィンテージの個性を、ありのままに楽しむのも良いものです。
週末のお家ディナーに相応しいボルドーって?
品種、産地、ラベルの読み方、ヴィンテージと一通りの知識を抑えることが出来ました。
では、実際お買い物の時に、どんな風にワインを選べば良いでしょうか。
週末に少しグレードの高いお肉を買ってボルドーの赤ワインを合わせるとします。
そんな時に1本700円のコンビニ・ワインでは、ちょっと相応しくないですよね。おすすめは1,500円~くらいからになります。
ワイン選びは、できればワインをよく知っている店員が居る、ワインの専門店のお買い物がおすすめです。
フィラディスワインクラブもそんなお店の一つですので、名物店長、五十嵐のコメントと共にうちのおすすめボルドーワインを見ていきましょう。
まずはここから!フィラディスおすすめボルドー

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン / 飲みやすい…でも決して軽くない! |
産地 | フランス / ボルドー ボルドー・シュペリュール |
生産者名 | シャトー・ド・ブレイザック |
生産年 | 2016 |
品種 | メルロー 100% |
シャトー・ド・ブレイザック ボルドー(仏ボルドー産赤750ml)
1000円台前半でしっかり飲みごたえがあり、毎日飲んでも飲み飽きない、飲み疲れないタイプのボルドー赤ワイン。
誰にでも「飲みやすい」と思って戴けるような、バランス良く飲み口の優しい1本…半年ほどかかって、それをやっと見つけることができました!!
『シャトー・ド・ブレイザック』は、WINE CLUB30で開業以来根強い人気を誇る「シャトー・スオウ」が所有するもう一つのシャトー
味わいは本家シャトー・スオウと共鳴するエレガントでクラシカルなボルドーワインのスタイル。実にしなやかで優しい、まさに「飲みやすい」
という言葉を冠するにふさわしいワインです。赤ワインが得意でない方にでも、自信を持って
「これなら飲みやすいから大丈夫ですよ!」とおすすめできます。お料理も何でも合わせやすいですから、
ご自宅の定番ワインとしてストックしておいて戴ければ、料理との相性を気にしなくてもこれを開ければ大丈夫。
まずは1本、お試しで飲んでみてくださいね。
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB店長 五十嵐 祐介)

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン / 凝縮果実に伝統王道の渋味 |
産地 | フランス / ボルドー |
生産者名 | シャトー・ベルヴュー・ラ・ランデ |
生産年 | 2016 |
品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン 45%、メルロー 45%、カベルネ・フラン 10% |
シャトー・ベルヴュー・ラ・ランデ ボルドー(仏ボルドー産赤750ml)
ボルドー。フランスワインを象徴する産地でありながら、「堅苦しくて近寄りがたい」「難しそう、沢山あってどれが良いのか分からない」なんていうイメージで捉えられがちな、少々損をしている存在です。ボルドーは難しそうだから取り敢えず金賞ワインを買っておけば安心、と思っている人も増えているようですね。聞いたこともないようなコンクールの金賞ワイン、一体世の中にどれだけあるのでしょう 笑?
「シャトー・ベルヴュー・ラ・ランデ」は、3500円以下のボルドーワインをコストパフォーマンスという観点だけで評価、ベスト100本を選ぶ「バリュー・ボルドー100選」に見事選出された、真に価値ある受賞ワイン。クラシックなフランスワインらしい味わいと、フルーティなモダンスタイルの共存。昔ながらのボルドーが好きな方にも、チリのカベルネが好きな方も満足できる、間口の広い1本です。
賞取りよりも、価格に対しての最高の品質だけを追い求める。そんな思慮深く控えめな優良生産者もきちんと存在するのも名産地ゆえ。ボルドーの名物料理、ラム肉の骨付きグリルと一緒にお楽しみください!
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB店長 五十嵐 祐介)

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン / クラシカル・ボルドー・ルージュ!昔ながらのがっしり感、シュッとした味わいスタイル |
産地 | フランス / ボルドー サン・テステフ |
生産者名 | シャトー・マルタン |
生産年 | 2018 |
品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン 60%、メルロー 35%、プティ・ヴェルド 5% |
シャトー・マルタン ボルドー サン・テステフ(仏ボルドー産赤)
僕を含む40代以上のソムリエ有資格者は全員が「この価格でクラシカルなサン・テステフの飲みごたえあるカベルネ主体ボルドーが堪能できるとは!」という絶賛に近い興奮気味の評価をしたのに対して、20代の若手テイスター達はあんまりピンと来ていないようでした 笑
まあ、それはそうです、このワインはあまりにも「昔ながらの」ボルドーなので。
『シャトー・マルタン サン・テステフ』、はっきり言って無名ですし格付もありません。ですが、飲んだときのシンプルなおいしさ、ボルドーワインとしての満足度は群を抜いて素晴らしかった。
このワインを大ぶりのボルドーグラスに注ぎ、強めに、やや乱暴なくらいにスワリングしてみました。20年前に僕の心を鷲掴みにした懐かしいボルドーのあの香りが、グワッと立ち上がりました。
…やっぱり、ボルドーワインって、いいなあ。
是非、飲んでみてください!!!
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB店長 五十嵐 祐介)

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン / 飲みごたえとフィネスのバランスが最適に保たれた1本! |
産地 | フランス / ボルドー ボルドー・シュペリュール |
生産者名 | シャトー・ラグラーヴ・パラン |
生産年 | 2018 |
品種 | メルロー 40%、カベルネ・ソーヴィニヨン 30%、カベルネ・フラン 30% |
シャトー・ラグラーヴ・パラン ボルドー(仏ボルドー産赤750ml)
フィラディスには30人ほどのソムリエ有資格者が在籍していますが、ボルドーワインに関しては「全員満場一致」のもの
だけ採用を決めるという、非常に厳しいルールを設定しています。決定率は100本に1本程度、最も選考が
難しかった時は500本で1本、だったこともあります。
そんな「激選」をくぐり抜けた勇者がまた1本現れました。
『シャトー・ラグラーヴ・パラン キュヴェ・ジェラルディン』。ワイン界のスター醸造家が集うこの地では珍しい、
「元数学教師」という経歴。収穫を除く栽培作業から醸造まですべてを彼が一人で担う、まさに孤高のアルチザン…というよりは、
ただただワイン造りが好きという一心で純粋にワイン造りを楽しんでいる感じです。
特級ワインに匹敵する徹底的な低収量化で手に入れた果実の途方も無い凝縮感。
2011年ヴィンテージが7年を経て今どうなっているのか???是非、ご自身で確かめてみてください。
CLUB30が自信を持って推薦いたします。
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB店長 五十嵐 祐介)

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン / 綺麗な酸と旨味がじんわりと広がる、しみじみ系ボルドー |
産地 | フランス / ボルドー サン・テステフ |
生産者名 | ベルフォンテーヌ |
生産年 | 2010 |
品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン 50%、メルロー 35%、カベルネ・フラン 10%、プティ・ヴェルド 5% |
ベルフォンテーヌ サン・テステフ2010年(仏ボルドー産赤750ml)
「サン・テステフ村」から見つけてまいりました!タンニンの力強さと土の柔らかな印象がキャラクターとなるこの村。
グラン・クリュシャトーは決して多くないものの、ブルジョワ級のシャトーが数多く存在するメドック最北の地です。
まずはこの村の個性を、今回見つけてきたこのワイン『ベルフォンテーヌ 2010年』でしっかりと理解していただければと思います。
決して有名なシャトーではありませんが、素晴らしい造り手です。しかも当たり年2010年。抜栓から時間が経過し、一気に花開く力強さは、村名クラスならではです。
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB店長 五十嵐 祐介)

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン / とても分かりやすくおいしい、果実味の凝縮度が感じられる熟成ワイン |
産地 | フランス / ボルドー リュサック・サン・テミリオン |
生産者名 | シャトー・クロワ・デュ・リヴァル |
生産年 | 2008 |
品種 | メルロー 100% / 樹齢50年超のヴィエイユ・ヴィーニュも含む |
【完売致しました。再入荷の予定はございません。】シャトー・クロワ・デュ・リヴァル リュサック・サン・テミリオン 2008年(仏ボルドー産赤750ml)
「熟成ワイン初心者の方にも安心してお試し頂ける、これまでで最も分かりやすく美味しい1本」を仕入れてきました。これまでこのシリーズにはちょっと手が出せなかった・・という方にも是非お試し頂きたい、そして勿論「熟成ワインが大好物!」という方にも自信を持ってお薦めしたいワイン。
造り手は、Firadis WINE CLUBでは『シャトー・デギュイユ』『セニョール・デギュイユ』でもお馴染み。ボルドー右岸のサン・テミリオンエリアでのワイン造りで世界的に評価される、ステファン・フォン・ナイペルグ伯爵が手掛けた『シャトー・クロワ・デュ・リヴァル』2008年ヴィンテージが到着です!
僕がこのワインを試飲した時に初めて感じたのが、「熟成ワインの入り口になる、最初のお試し1本として完璧!」という印象でした。ボルドーの2,000円クラスとしては十分すぎるほど長い11年間の熟成期間を経て、果実の凝縮感・豊かでエレガントな甘さ、の要素を主軸に熟成が進んでいる1本だからです。
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB30 店長 五十嵐 祐介)

容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン |
産地 | フランス / ボルドー オー・メドック・クリュ・ブルジョワ |
生産者名 | シャトー・ラボルド |
生産年 | 2010 |
品種 | メルロー 75%、カベルネ・ソーヴィニヨン 25% 平均樹齢30年 |
シャトー・ラボルド オー・メドック・クリュ・ブルジョワ 2010年(仏ボルドー産赤750ml)
これぞボルドー、メドックの当たり年スタイル、という印象です。様々なブラックフルーツを煮詰めたような濃密な果実感に、赤い果実の甘酸っぱい印象が程よく、そして樽熟成のクリーミーな木の香りが優しく包み込みます。開けたての段階ではかなりタンニンの主張が強く、酸は後半になって現れてくるような段階的な展開を見せますが、時間経過を経て様々な要素の足並みが揃ってきたかな、という印象に変わります。
抜栓30分くらいで、全体のバランスが合致して非常に良い状態に。ご自宅で楽しむのには取り扱い・調整のしやすいボルドーですので、安心して楽しんで下さい!
(ワインレヴュー担当:Firadis WINE CLUB店長 五十嵐 祐介)
格付けについて
ボルドーをより「格式張った」産地に見せているのが「格付け」の存在ではないでしょうか? 格付けって、一体誰がどういう基準でしたのでしょう。
ボルドーの格付けのきっかけになったのは、1855年のパリ万博でした。発案者は当時の皇帝ナポレオン3世だそうです。 展示品となる優れたワインを選定するにあたり、当時すでにイギリス等で確立されていたボルドーの人気銘柄の序列や、取引価格を基にして、 ボルドー市商工会議所が格付けリストを作成したと考えられています。

現在のボルドー市
この1855年の格付けは1973年に一度だけ更新され、その後現在に至るまで変更なく維持されています。 この格付けではシャトー・オー・ブリオンのみを例外として、他は全てメドック地区から選出されていますので、メドック格付けとも呼ばれます。 後にはグラーヴやサンテミリオンでも別の格付けが行われています。
メドックの格付けは5級まであるのですが、全てを掲載すると長くなりますしソムリエやワイン・エキスパートでも目指さない限り覚える必要はないので3級まで掲載します。 1級シャトーは5つで5大シャトーと呼ばれています。この機会に覚えてしまいましょう。
1級 - 5大シャトー
Chateau Lafite-Rothschildシャトー・ラフィット・ロートシルト |
Chateau Latourシャトー・ラトゥール |
Chateau Margauxシャトー・マルゴー |
Chateau Mouton-Rothschildシャトー・ムートン・ロートシルト |
Chateau Haut Brionシャトー・オー・ブリオン |
2級
Chateau Rauzan-Seglaシャトー・ローザン・セグラ |
Chateau Rauzan-Gassiesシャトー・ローザン・ガシー |
Chateau Leoville-Las Casesシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ |
Chateau Leoville-Poyferreシャトー・レオヴィル・ポワフェレ |
Chateau Leoville-Bartonシャトー・レオヴィル・バルトン |
Chateau Durfort-Vivensシャトー・デュルフォール・ヴィヴァン |
Chateau Gruaud-Laroseシャトー・グリュオー・ラローズ |
Chateau Lascombesシャトー・ラスコンブ |
Chateau Brane-Cantenacシャトー・ブラーヌ・カントナック |
Chateau Pichon-Longueville Baronシャトー・ピション・ロングヴィル・バロン |
Chateau-Pichon Longueville Comtesse de Lalandeシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド |
Chateau Ducru-Beaucaillouシャトー・デュクリュ・ボーカイユ |
Chateau Cos d'Estournelシャトー・コス・デストゥルネル |
Chateau Montroseシャトー・モンローズ |
3級
Chateau Kirwanシャトー・キルヴァン |
Chateau d'Issanシャトー・ディッサン |
Chateau Lagrangeシャトー・ラグランジュ |
Chateau Langoa-Bartonシャトー・ランゴア・バルトン |
Chateau Giscoursシャトー・ジスクール |
Chateau Malescot St-Exuperyシャトー・マレスコ・サン・テグジュペリ |
Chateau Boyd-Cantenacシャトー・ボイド・カントナック |
Chateau Cantenac-Brownシャトー・カントナック・ブラウン |
Chateau Palmerシャトー・パルメ |
Chateau La Laguneシャトー・ラ・ラギューヌ |
Chateau desmirailシャトー・デスミライユ |
Chateau Calon-Segurシャトー・カロン・セギュール |
Chateau Ferriereシャトー・フェリエール |
Chateau Marquis d'Alesme-Beckerシャトー・マルキ・ダレーム・ベッカー |
どのような食事にあわせるべきか
ボルドー赤ワインと料理の相性

ご存知の方も多いかと思いますが、赤ワインは基本お肉料理に合わせます。 ボルドーの赤ワインはしっかりとした存在感。お肉もそれなりに食べ応えのある牛肉や羊肉等が合わせやすいと思います。
具体例を挙げると、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の赤ワインには黒コショウをふったステーキなど。 メルロ主体の柔らかな飲み口のワインには、ビーフシチューなどの煮込み料理は如何でしょうか。 上級なワインに合わせるなら素材のグレードもそれなりに。リーズナブルなワインであればお料理もカジュアルに、と言った感じです。
ワインを早めに抜栓して、お料理に加えてみるのも一つの手です。

ボルドー辛口白ワインと料理の相性
ボルドーの辛口白ワインは赤ワインほどメジャーではないかも知れませんが、バランスが良く、飲みやすくて意外におススメです。 (あのシャトー・マルゴーも実は白ワインを生産していますね) ワイン自体がフレッシュで爽やか、すっきりとものが多いですので、 お料理もやはりさっぱり系で。白身のお魚や。フレッシュなお野菜をつかったサラダなど。 柑橘を使ったり、ハーブを散らしたり、ソーヴィニヨン・ブラン主体の爽やかなボルドー白に歩み寄りましょう。 ボルドーはご存知の通り河口の街で、実は生牡蠣が名物です。地元の方はこの牡蠣をボルドーの白ワインでいただくそうですよ。
ボルドー甘口白(貴腐)ワインと料理の相性
何といっても有名なボルドーの貴腐ワインはソーテルヌです。 甘味はかなり強く、ほとんど蜜を舐めているかのようです。 もちろんただ甘いだけでなく、上品な酸味、芳醇な香りと気品があり、 流石世界3大貴腐ワインと呼ばれるだけの官能的な魅力があります。
ソーテルヌは、濃厚なフォアグラと素晴らしいマリアージュになります。
また、ブルー・チーズとも、とてもよく合いますよ。 クリーム・ブリュレなどスイーツにも合います。 食後のスイーツに合わせてソーテルヌをいただくのは、フレンチにおける最高の贅沢です。
おわりに
さて、謎めいていたボルドー・ワインの世界が、少し見えて来たでしょうか・・・?
大まかに産地と品種の特徴を知った上でワインをセレクトし、実際に食事に合わせて飲んでみる。 それを繰り返しているうちに、だんだんボルドーの楽しみ方が分かってくると思います。 高級な印象があるかもしれませんが、案外手に入りやすい価格から美味しいワインがありますよ。 是非、お試しくださいね。
ライター:Firadis WINE CLUB | J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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