優れた生産地プロヴァンスの中でも最も理想的な産地、ラ・ロンド・レ・モール。このテロワールの独自性と素晴らしさの表現に情熱を注ぎ、「アペラシオンの優良株」と評される彼らのワインは、世界に名だたる5ツ星ホテルにもオンリストされている。
現在フランスではワインの消費量の30%をロゼが占め、世界的にもロゼ人気が高まっているが、フランスの数あるアペラシオンの中でも、白、ロゼ、赤の 3種類のワインを全て高いクオリティで造ることができる土地は貴重である。その価値ある生産地のひとつであり、ロバート・パーカーが「ブドウ栽培に理想的な気候」と評する優れた生産地がプロヴァンスだ。
ワインへの情熱が高じ、パリの実業家から醸造家に転身したジル・ポンスは、プロヴァンスが同国第一位のロゼの産地として世界的な注目を集めるより以前に、そのポテンシャルを確信していた。彼が理想とする場所はコート・ド・プロヴァンスのアペラシオン南部の地中海に面した町ラ・ロンド・レ・モールにあった。このエリア特有のシスト土壌の畑には溢れんばかりの日光が降り注ぎ、爽やかな海風が絶えず吹く。一目でその偉大なテロワールに魅せられた彼は1997年に畑を取得し、ワイン造りを開始。ワイナリーは息子のヴァロンタンと娘のクレモンティーヌに因んでシャトー・レ・ヴァロンティーンと命名され、1998年2月14日のヴァレンタインデーに初ヴィンテージがリリースされた。
畑の前の所有者は収穫したブドウを協同組合に売っていたため、設立当時は畑と古い家屋しかなく、発酵用のタンクはもちろん、醸造用設備を一から揃えなければならなかった。また、畑自体は100年以上前に拓かれたものだったが、ほとんど手入れがされておらず、植え替えを含めた入念な手入れも必要だった。新米醸造家として学ぶことは多く、「最初の5年はとても大変だった」とジルは当時を振り返る。しかし彼は何より、素晴らしいテロワールの中でワインを造ることができる幸運に感謝している。高いクオリティのブドウを育む痩せたシスト土壌。日照豊富で病害の心配が少ない乾燥した気候。夏の暑さを和らげる海風によりブドウの成熟が緩やかに進むため、エレガントで繊細な果汁が得られる。
この卓越したテロワールを可能な限り自然に表現するため、ブドウ栽培にはビオロジックを採用。土壌を活性化し、その特徴をブドウに反映するために、年に数回畑を耕している。収量は低く抑え、ベーシックなワインでもアペラシオンの平均収量を下回る45hl/ha以下である。醸造面でも、技術に頼るのではなく、人の手の介在を最小限にとどめた伝統的なアプローチで、テロワールの素直な表現を目指している。
一方で、ジルは自身のワイナリーだけではなく、ラ・ロンド・レ・モールの魅力を世に広めることにも力を入れている。総栽培面積は2万haと広大なコート・ド・プロヴァンスでは畑の場所は海岸から内陸の山麓までと様々で、そのテロワールはモザイクのように多様である。ラ・ロンド・レ・モールの独自性と素晴らしさを周知すべく、彼は近隣の生産者と協力して生産者団体の設立。彼らの地道な活動の甲斐あって、2008年にラ・ロンド・レ・モールを含めた4つのコ ミューンに対しCote de Provence "La Londe"の呼称が認められた。このようにコート・ド・プロヴァンスでサブ・アペラシオンが認められているのはラ・ロンド含め4つの地区のみ。ラ・ロンド・レ・モールの傑出したポテンシャルと、ジルの慧眼がうかがえる。
ワイナリー設立から22年余り、彼は少しずつ醸造施設の充実と畑の整備・ 拡大に取り組み、ワインのクオリティを堅実に向上させていった。今やレ・ヴァロンティーンはこの地を代表する生産者の一人となり、世界に名だたる5ツ星ホテルの数々にもオンリストされている。フランス有数のワインガイド、ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランスの『地中海の偉大なワイン』のドメーヌ100選に 掲載され、同誌から「アペラシオンの優良株」と評される。40haの畑から数種のワインを生み出しているが、カプリース・ド・クレモンティーヌはプロヴァンスらしく「テラスでくつろぐように楽しむワイン」と位置付けられている。
≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタビュー!≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』
シャトー・レ・ヴァロンティーン オーナー・醸造家 ジル・ポンスさん
Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?
⇒リヨンのビジネススクールに通っていた学生時代、友達とグルメサークルを主宰し、自分たちなりのグルメガイド誌を発行していたんだ。20代前半でフランス国内の3つ星レストラン全てを制覇、そこで出される素晴らしいワイン(勿論、高いワインではなかったけど)たちも楽しんできた。それをきっかけに、自分は絶対ワインやグルメの世界で生きていこう、と決めたんだ。
Q2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?
⇒それは勿論、自分が初めて造ったワインを味わった瞬間だよ…これはもう絶対に忘れられない。それから、新しいブドウ樹を植えてから、若樹を育てる3年くらいの間。子供を育てているような、本当に特別な体験だよ。
Q3:その反対に、一番辛いときは?
⇒自然環境によるリスクにさらされた時、かな。強風、霜、極度の干ばつ、病害、温暖化…自然は自分でコントロールできないからね。
Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?
⇒ブドウの品質とテロワール、これに尽きると思う。すべては、畑から来るものだから。正直に言って、醸造の技術とかうまさはさほど重要なこととは思わないな。あとは、プロヴァンスのような場所でワインを造るには、ブドウ品種のブレンドが大切。9種類もの品種を栽培しているからね!
Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?
⇒みんなに語り掛けてくるようなワイン、かな。そのワインを友達と飲んでいるときに、その時間が本当に楽しく素晴らしいものになるようなワインだよ。
Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?
⇒ちょっと難しい質問…僕は、料理やワインより、その食事の素晴らしい時間をこそ記憶に残したいと思うから。でも、敢えて言うなら、1990年のDRCラ・ターシュと、1985年のシャトー・パルメかな?
Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒前回東京に行った時に楽しんだ、自分の造ったワインと伝統的な和食のマリアージュ。僕のロゼワインと寿司・刺身、白ワインと天ぷら、赤ワインと鉄板焼き…本当に素晴らしい相性だった!
Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか
⇒アフリカでワインを造ってみたいな。特にエチオピアで新しいワイナリーを始めたい。エチオピアの高原に、ブドウ栽培にとても適したテロワールの場所があるんだ。
Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒「そんなにシリアスに考えるなよ、たかがブドウジュースじゃないか!」(直訳です)
Q10:最後に…日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!
⇒いろいろな国、色々な産地のワインに、広く興味を持ち続けて欲しいと思います。今、世界中で素晴らしいワインが次々と生まれているから!
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Miho Kawakami
公式サイト: MIHO KAWAKAMI 川上ミホ
料理家。中目黒「5-quinto」オーナーシェフ/ソムリエ。2006年に日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格取得、
2008年にイタリアにてイタリアオリーブオイルソムリエ資格取得。ワインバーやレストランでのソムリエ、
料理人を経て独立。書籍、雑誌などメディアでのフードスタイリング、企業の商品開発、
レストランプロデュースなど活動は多岐に渡る。
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公式サイト: CONDIMENT inc.
素材の持ち味を生かしたオリジナリティあふれる家庭料理と、器のスタイリングが評判の料理家・フードスタイリスト。
2歳の娘と夫の3人暮らし。『STORY』連載「私の『いつもの料理』はまだまだ伸びしろがある!」ではレシピを提案。
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