ワインに携わっている方は勿論、一般家庭にも完全に定着し老若男女問わず幅広く親しまれているイタリア料理。今回はイタリア料理では必要不可欠な『トマトソース』をテーマに、実験を通してマリアージュするワインを模索していきます。 実験の背景 トマトソースは、パスタやリゾットの主力ソースの一つだったり、ソテーした魚や肉にかけたり、野菜と煮込んだり、スープになったりと、その使われ方も様々です。 そのため、トマト […]
『4℃、14℃、35℃の3つの温度帯で12カ月間、年3回の定点分析』 2015年に行われた寺田倉庫と山梨大学が共同で行ったこんな実験をご存知でしょうか。 その結果、ワインの熟成効果による味わいの複雑性や広がりが最も進行するのは14℃であることが発表されました。この結果は「当たり前」だと思う方が多いですよね。私たちが良く使っているワインセラーの理想的な設定温度も13℃~15℃あたりとされています。温 […]
今月は2016年6月号で大変ご好評を頂いた、ワインリスト研究の第2弾をお送りいたします。 ソムリエの皆様にとって、自らの分身でもあるワインリストの作成はとても楽しくやりがいのある一方、内容によってお店の売り上げにも直結するとても重要な仕事の一つです。 そこで今回は、現在活躍中のソムリエのお二人に同一のテーマでワインリストを作成いただき、構成内容やリスト作成の基準、考え方を覗き見てみたいと思いま […]
今回のマリアージュ実験のテーマは「生ハム」です。 一言に生ハムと言っても世界には数多くの種類があり、産地や製法の違いによりその印象には違いがかなり見られます。今回はその中でも、日本において楽しまれる機会の多い3種の生ハムに絞り、それぞれに合うワインはどのようなワインなのかを探るべく、実験を行ってみました。 用意した生ハム3種について 実験結果をお伝えする前に、今回用意した生ハムの銘柄、及び特徴を簡 […]
今回は若手ソムリエ応援プロジェクトの一環で行われたセミナーの中から、「分析的テイスティングセミナー」の内容をご紹介いたします。 分析的テイスティングとは、ワインが持つすべての要素(色、香り、味わい、ストラクチャー)をデータ化して分析し、ワインのアイデンティティを推測するテイスティング方法で、現在のイギリスやアメリカで主流の方式となっています。 このスタイルはワインの流通にかかわる人たちから派生した […]
一般的には、「ワインはできるだけ光を避けて暗い場所で保存するように」と言われています。 そこで今回の実験では、「光による影響が実際にどれぐらいあるのか?」を確認するため、光以外はほぼ同一の条件で長期間(6ヶ月)保管したワインの試飲を比較してみたいと思います。 両者の違いをディスカッションすることにより、保管時の光によってワインがどの程度影響を受けるのか、併せてワインの色合いや種類(泡白赤) […]
世界で最も偉大なワインの一つで、食事と完璧に合うにも関わらず、 世界で最も過小評価されているワインは何でしょうか? それは辛口のシェリーです。 その理由はシャンパーニュと比較するとよくわかります。 どちらもアペリティフとして認知が広く、畑はピュアなチョークの土壌、 どちらもベースワインを造りそこから次の工程に進みます。 高い技術を要するブレンドからシャンパーニュが生まれ、 長い樽熟成の後で […]
今回のマリアージュ実験のテーマは、ラム肉です。 ラム肉はしっとりとした赤身に脂がしっかりと乗っていて咀嚼を必要とする強いお肉なので、スパークリングや白ワインでは対応しきれないだろうことが予想されるため、今回は赤ワインに絞って検証を行いことにしました。 また、「アニョ・ド・レ(乳飲み子羊)」といえばローストして供されることの多いボルドー地方の定番料理の一つです。伝統的なマリアージュの定説では […]
フィラディスでは、『若手ソムリエ応援プロジェクト』の一環として、毎年ソムリエの基本スキルを学ぶコース形式のセミナーを開催しています。 今回は、その中でも特に人気の高い「ペアリング理論セミナー」の内容を公開します。講師は、元銀座レカンのシェフソムリエで、現在も多数の飲食店のワインプロデュースを手がけたり、自身でもモダンベトナムレストランAn Diを経営し、ワインや日本酒のテイスターとしても活躍す […]
フィラディスの正規代理店ワインに、2018年より新たにオーストリアの3生産者が加わることとなりました。冷涼で大陸性気候のオーストリアは、ブルゴーニュと緯度は同じですが、より降水量も少なく寒暖差も激しい為、クリアで凝縮度の高いワインを生み出します。合わせて、土壌は極めて多彩でテロワールの表現に富んでいます。 フィラディスでは、土着品種であるグリューナー・フェルトリーナー(以下、GV)のユニークなキャ […]