生産者の紹介
D.O.ルエダは、スペイン北西部寄りの内陸に位置し、リアス・バイシャスと並びスペインの二大白ワイン産地の一つとして知られる。暑い夏と厳しい冬の大陸性気候だが、標高700〜800メートルの高地に位置するため、トロなど他の内陸産地と比較して暑さは抑えられ、昼夜の寒暖差が大きい。このため、高い糖度と酸度を兼ね備えた理想的なブドウが育まれる。かつてはシェリータイプの酒精強化ワインで知られたが、1980年のD.O.ルエダ設立以降、土着品種ベルデホやソーヴィニヨン・ブランから造られるフレッシュで軽やかな白ワインが注目を集め、国内外で評価されている。
スペイン全土において、産地の有名無名を問わず、樹齢の高い畑を探し求めてきたフアン・ヒルが、『絶好の条件の畑がある』と人づてに聞きこの地を訪問したのは10年以上前に遡る。そこには、接ぎ木なしの自根のベルデホが多く植わっており、平均樹齢は100年、一部の区画は樹齢120年という、まさに理想的な条件が整っていた。古木ゆえ収量は自然と限られ、凝縮感がありアロマティックなベルデホが育まれる。実際に畑を目の当たりにし、その恵まれた環境に圧倒されたフアン・ヒルは、すぐさまワイン造りを始める決意を固め、簡素ながら使い勝手の良い醸造施設を整え、ファースト・ヴィンテージとなる2008年を手掛けた。収穫は気温の低い夜から早朝にかけて行い、発酵・熟成には主にステンレスタンクを使用。いくつかのキュヴェではオーク樽も使い、フレッシュでアロマティックな味わいに深みを加えている。全ての畑はオーガニックで栽培され、認証も取得している。
このワイナリーについて特筆すべきは、驚くほどの低収量だ。シャヤで生産しているワインの中で、最も若い樹齢35年のブドウを使用したヴィディジャでさえ、平均収量は35hl/ha程度と、ブルゴーニュのグラン・クリュ並みの低収量を誇る。D.O.ルエダの規定は10,000kg/ha(約70~75hl)であるため、この収量はアペラシオン規定の半分にあたる。これは、スペインという枠にとどまらず、「消費者に美味しいワインをリーズナブルに届ける」を信条とするフアン・ヒルだからこそ可能となるコストパフォーマンスだと言えよう。このワインは、シンプルに美味しい白ワインを探す飲み手にとって、まさに試す価値がある一本だ。ブランド名となっている「シャヤ (Shaya)」は、ラベルにデザインされた鹿の名前に由来している。この鹿は畑の中で保護され、レスキューセンターでシャヤと名付けられた。地元の人々が見向きもしなかった自根のベルデホが、人の手によって美しいワインへと変わる過程を、シャヤという鹿が保護され、野生に戻されるという物語に重ね合わせて名付けられている。
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シャヤ ヴィディジャ(スペイン ルエダ産白750ml)
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