≪こんな香り･味わいのワインです≫：
思わず脳内にお花畑が広がってしまうほどのフローラルブーケに、獲れたてのレッドベリー、フレッシュハーブ。若々しく生命力がみなぎるような香りにまず言葉を飲みました。
舌へのタッチはあくまで柔らかでグリセリン的な滑らかさが、それなのに強固な背骨のあるストラクチュアで、全体に安定感を感じさせます。開けたてで飲んだ段階からフルーツの甘味は十分で、酸とのまとまりも実に正確な「あるべき姿」。
時間経過毎に増していく甘みと香りの強さ…不思議なことに、一旦はバターのような濃厚な印象をまといながらも、果実の味わいは常にピュア＆フレッシュなままでその絶対量をどんどん上乗せしていく感じ。
ボトル1本のワインに、底知れぬ深みを見るような喜びの時間がずっと続きます。まさに圧巻。

≪良い状態で楽しむには、いつ抜栓する？≫：
最短でも飲む1時間前、理想を言えば2時間前には開けておきたいところです。僕が試飲しての実感ですと、開けたての時点でも充実した密度のあったワインに2時間後以降から果実の瑞々しさ、伸びやかさが加わって理想的なバランスになったからです。抜栓したてでも十分においしいですが、それはこのワインのもともとの戦闘能力が異常に高いからであって、その半分程度でもすごく感じてしまうだけに過ぎません。折角なので、「フルパワー」引き出しましょう！

≪このワインがもっとおいしくなる温度設定≫：
セラー保存だったらそのままの温度で、室温で置いてあったら冷蔵庫45-1時間くらいかアイスバケツ冷却6-7分程度(上記の通り抜栓は事前にしておいてください)。ヴォリューミーでじゅくじゅくのフルーツ感が、温度が高すぎるとやや重く感じるかも。温度を下げてワインの全体像に「輪郭の線」を描いてあげることで、果実のピュア＆クリア感が増します。

≪おすすめのワイングラス形状･サイズ≫：
まよわず大きめのブルゴーニュ型グラスでゆったりと楽しんで下さい。ヴォーヌ・ロマネ1級のスケール感は、小さいグラスに閉じ込めてしまうと力が存分に発揮されません。また、大きいグラスで酸を伸びやかに解放してあげることもポイント。それぞれの要素が伸びやかに拡散する大きいグラスでこそ、このワインの本領が楽しめますよ！