CLUB30でご案内する、税込3,000円以下でも楽しめる上質な熟成古酒のシリーズ。昨年最大のヒットが、この『シャトー・レスタージュ・シモン』の96年ヴィンテージ、そして今年ここまででNO.1のスピードで売り切れたのが同じく98年ヴィンテージでした

そして今回も皆さまから「また、このシャトーの熟成物を仕入れて欲しい！」という熱烈なアンコールを戴き、今年最後を締めくくって戴くのにふさわしい20年熟成、1999年を仕入れて参りました。勿論今回も買い付け前に状態確認の試飲を実施、96年・98年に続き素晴らしい状態であることは確認済み。お届けしてすぐに、最高の飲み頃状態で贅沢な20年熟成ボルドーを楽しんで戴けると思います。

前回98年ヴィンテージのご案内時にも書かせて戴きましたが、20年の長期熟成を経てこの手頃な価格、状態を心配される方も多いのは承知しております。ですが、フィラディスのテイスター陣が全員でサンプルを試飲し、正しく飲み頃の状態にあることを確認した上での採用ですから、ご安心ください。決してデッドストックを投げ売りしているわけではありません。

ワインが熟成した時の深い旨み、舌の上を滑るような口当たり。そして、平凡なテイスティング用語では決して表現しきれない複雑極まる余韻…。熟成ワインでしか体験できない、愉悦の時間が展開されます。「時が創り出す旨み」、存分に楽しんで戴ければと思います。

このワインをご注文戴くにあたって2点だけ、事前に知っておいて戴きたいことがあります。
まずはラベルとコルク。湿度の高いセラーで長期間横になって保管されていたため、コルク上部に若干の黴が生えている場合がありますがこれは状態の良い印。気にせずそのまま抜栓してお楽しみください。

もうひとつは、澱(おり)。長期熟成により、若干ではありますが瓶底に砂粒のような澱が沈殿しています。ご自宅へのお届け直後は輸送の影響で澱が液中に浮いていますので、出来れば2日ほどは静置して待ってください。

気になる方はデキャンタージュをしても良いですが、このワインは出来ればデキャンタで一気に空気に触れさせずに、ボトルからゆっくりと堪能して戴きたい1本。届いてから数日の間、コルクを抜いたら始まるめくるめく香りと旨みのストーリーに思いを馳せていてください。価格からは予想もできない深さと旨さ、フィラディスがお約束します！！

それでは最後に、当店のソムリエが実際にこのワインを1本飲み通してみてのお薦めの飲み方をご紹介します。勿論味わいにはお好みもありますが、僕が色々試して「これが一番おいしいかな」と思った飲み方ですので、ご参考にして頂ければ幸いです。

【シャトー・レスタージュ・シモン オー・メドック・クリュ・ブルジョワ1999年を自宅でもっとおいしく楽しむには…？】
(最終試飲日：2019年12月8日)
≪こんな香り･味わいのワインです≫：
このワインの熟成ものを取り扱うのは1996年、1998年ヴィンテージに次いで3ヴィンテージ目。これまでの2ヴィンテージも素晴らしく円熟した状態で驚かせてくれましたが、これまでで一番若い1999年の若々しさ・瑞々しさの残る味わいには感嘆するほかはありませんでした！

香りはドライフラワーの花束のようにフローラルな印象から始まり、まずは年相応に枯れた印象。熟成感も心地よく感じさせ、開け系果実のドライフルーツ、黒胡椒、そして鞣革のニュアンスが背景に。ですが、口に含んだ時にこの枯れた印象は一変します。開けたての状態だとまずはフレッシュな酸が鮮烈に広がり、このワインがまだピークアウトしていないことを確信。まだ硬質さを感じさせるタンニンは締め付けてはこないものの「これは、開くまで暫く時が必要なワインだな」と思わせます。

30分後くらいからやっと甘味が前に出て酸が控えめに。そして90分後頃から全体のバランスがしっかりとまとまっていく感じ…凸凹が、きれいに無くなります。滑らかな舌触りに変わったタンニンが包み込むように広がり、とろけるような感じ。酸は土台に変わっていき、果物の甘さが集中度を増していきます。

若いワインでは決して楽しむことのできない、物語のような展開。本当にこの『レスタージュ・シモン』の長期熟成ポテンシャルにはいつも驚かされます。2,000円台で20年熟成したワインを良好な状態で楽しめる、なかなかありません！

≪良い状態で楽しむには、いつ抜栓する？≫：
20年もの熟成を経たワインですから、開けたての状態からゆっくり、じっくり変化を満喫して戴きたいと思います。開けたてはやや閉じた印象ながら、90分後くらいから果実の甘味が旨みに乗ってきて、素晴らしい状態に…それ以降が一番おいしいと思います。繊細な熟成ワインですので、出来ればその日のうちに飲み切って翌日には残さないほうが良いと思います。

≪このワインがもっとおいしくなる温度設定≫：
常温状態からほんの少しだけ下げましょう。抜栓したワインを飲む30-45分前から冷蔵庫に、またはアイスバケツで5分ほど。熟成の深みと旨みが、柔らかく、そしてきれいに感じ取れます。
(※冷蔵庫での冷やしをおすすめするのは、アイスバケツで冷やすとラベルが水でふやけてしまうからです。ラベルを剥がして保管している方は、ラベルが痛まない冷蔵庫で冷やしましょう！)

≪おすすめのワイングラス形状･サイズ≫：
ボルドー赤ワインですからやはり大きめのボルドー型グラスで…が王道ですが、ブルゴーニュ型の丸いグラスで飲んだ時の方には、別の魅力が発揮されます。熟成した赤ワインならではのしなやかさ・柔らかさが全体のイメージとして伝わってきます。ただし、酸もやや目立ってくるので酸味の苦手な方はボルドーグラスで。全体の凝縮度・集中度が増し、密度の濃い味わいが楽しめます。



※関連のお薦めワインにはもちろん、CLUB30厳選ボルドー・セレクション達を。しっかりとした飲みごたえがありながら優美なエレガンスを感じさせるボルドー、がフィラディスの選定哲学です。