秋に収穫され仕込みを終えた後、「春分の日」に瓶詰めし、「秋分の日」にワイナリーから初めてセラーの外に出たワイン。その名もまさに”昼夜平分時”を意味する『EQUINOXE＝エキノックス』というワインです。秋分の日から少し経ってセラーを旅立ち、大西洋・太平洋を2か月ちょっとかけて渡り…やっと日本に到着しました。
作り手リゼは、北ローヌ、クローズ・エルミタージュの天才醸造家として名高いマキシム・グライヨによる家族経営ドメーヌ。彼の父アラン・グライヨは、クローズ・エルミタージュの神、とまで言われたこの地域で最も偉大な生産者。
その後を継ぐ息子は、父の遺伝子を受け継ぎつつも、モダンでピュアな風を吹きいれたワインを造る新進気鋭の若手醸造家に育ちました。彼のワインは非常に少量生産のため、毎年リリースされた瞬間に世界中のトップレストランが買い占めてしまい、全世界で激しい争奪戦が起こるワインです。
濃厚な果実味と、薔薇のような香りの華やかさを真骨頂とするクローズ・エルミタージュ。この価格でここまでのものが出来るとは…。偉大なる造り手のたゆまない努力を思い知らされた気がします。
超人気生産者の限定ワインですので、即日完売が予想されます。興味のある方は是非早めに…次の入荷は2021年12月頃になってしまいますから！

≪こんな香り･味わいのワインです≫：
2019年ヴィンテージはブルーベリー＆苺のミックスジャム＋ふんわりクリーム…が最初のアロマ。そして前年は菫や薔薇のチャーミングな印象でしたが、今回は花の香りがいちだんと増してポプリのようなフローラル感です。果実の甘さはギュギュっと凝縮された感じ、タンニンは滑らか、柔らか、そして既に細やか。果実感とタンニンの存在感に隠れて酸は控えめながら、後半になって少しずつ役割を見せてきます。今回もローヌ・シラーの醍醐味がぎっしりと詰め込まれた1本でした。

≪このワインとのマリアージュ料理は？≫：
肉料理、醤油のソースや黒胡椒の利かせた調理法で。

≪良い状態で楽しむには、いつ抜栓する？≫：
やや閉じ籠り気味だった2018年ヴィンテージからは一変、2019年は抜栓直後から十分に開いている印象でした。果実の甘さもしっかり楽しめる状態からスタートしていますが、2時間ほど経った段階での果実・酸・タンニンのバランスがベストだったかな、と僕は思います。

≪このワインがもっとおいしくなる温度設定≫：
セラー保存だったらそのままの温度で、室温で置いてあったら冷蔵庫30-40分かアイスバケツ冷却5分程度。果実のヴォリューム感と滑らかなタンニンが圧倒的な存在感を示すワイン、温度が高すぎるとやや弛緩した印象になってしまいます。少しだけ冷やしめで、全体の輪郭を整えてあげましょう。

≪おすすめのワイングラス形状･サイズ≫：
ボルドータイプ、ブルゴーニュタイプ、それぞれで違った楽しみ方の出来るワインです。2019年ヴィンテージも僕の好みは、以前ご案内した『クローズ・エルミタージュ』と同じく、凝縮感のある香り・味わいが力強く楽しめるボルドー型グラスでした。先程も書いた「赤身魚とのマリアージュ」も、是非試してみてくださいね。



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