バローロ 2020:美しきヴィンテージ

バローロ 2020:美しきヴィンテージ

2020年のバローロ、そして2021年のバルバレスコは、ピエモンテの素晴らしいワインの新たなヴィンテージを提供します。


「2020年のバローロは、私の鼓動を早めるものです」
これは、モンフォルテ・ダルバにあるワイナリー、Elio GrassoのGianluca Grassoによる意見です。

 

2020年のバローロについて、十分な数のバローロの生産者に話を聞けば、Grassoと似たような感想を多く耳にするでしょう。

 

2019年と2021年という2つの強力なヴィンテージに挟まれていますが、2020年は素晴らしい、傑出したヴィンテージと言えるでしょう。2020年のバローロは、19、21年のように25~30年の熟成に耐えるほど力強くはなかったとしても、クラシックなスタイルで、素晴らしい魅力とフィネスを持っています。そして最良の場合には、15~20年の飲み頃を持続できる構造を備えています。

 

Grassoはこの年の天候と、ブドウ栽培者たちがコロナ禍真っ只中にあったことを振り返ります。いくつかの要素が重なり、2020年は恵まれた生育期となりましたが、Grassoにとって決定的だったのは、何よりもある要因でした。

 

「2020年は非常に長い生育サイクルを持つことができました。美しく素晴らしいバローロのヴィンテージは四季のすべてに基づいていることを忘れないでください。最後の月の10月が適切な気候条件に恵まれるだけでは不十分なのです。」

 

セッラルンガ・ダルバのFranco Massolinoは、冬がとても暖かったことを覚えています。
「雪が少ししか降らなかったので、地下の水の量は多くありませんでした。生育シーズンの始まりはかなり早かったです。」

 

Michele Chiarloのワインメーカー、Stefano Chiarloは「2020年の生育シーズンはとても長かったです。2月と3月は少し暖かかったのですが・・6月の雨はプラスに働きましたが少し寒かったです」と話します。
このエリアでは、過去10~15年の間、気温が高いのが普通になっていましたが、2020年はこの新しい標準の例外のようなものでした。
「私たちは美しい春を迎えました。気温は20~22度で、求めていた雨が数日降りました。夏は過度な暑さにはならず、例年より少し暑い週も1週間だけありましたが、気温は30~32度ほどで、異常な暑さではありませんでした。」

 

なので、2020年の生育期は近年に比べて遥かに正常でした。カスティリオーネ・ファレットにあるViettiのワインメーカー、Eugenio Palumboは、これがブドウ栽培家やワインメーカーにとっていかに重要であるかを説明してくれました。

 

「ご想像の通り、安定し、規則的な生育期を持つことは非常に重要です。これによって適切な時期に畑で作業を行う事ができます。3日間で100ミリの雨が降り、その後気温が上がってしまうとブドウ樹の成長が急速に進むので、すべての畑で適切なタイミングで作業を行うことが出来なくなってしまいます。
2020年にはこのような事態は起きませんでした。また、夏には暑さのピークがなかった点もポイントです。発芽は3月20日前後と非常に早く、収穫が10月5日から10月20日の間に行われたので、ブドウの生育サイクルも最も長い年の1つとなりました。」

 

Eugenioはさらにこのように続けます。
「通常、これはタンニンが良く熟したブドウを得られるヴィンテージを意味します。もし2020年を一言で表すとすれば、私は“現代的なヴィンテージ”と言うでしょう。なぜなら、このヴィンテージのバローロは他のヴィンテージに比べて飲みやすく、タンニンが良く溶け込んでいるのでリリースしたてからでも楽しめるからです。
これは毎年起こることではありません。2019年、2021年という2つのビッグヴィンテージの間にあることも幸運だったと思います。21年も19年と同様に、力強く、強烈なタンニンを持ち、深みのあるヴィンテージなので、20年のようなヴィンテージが真ん中にあるのは良い事です。」

 

Grassoによると、収穫は10月25日頃に完了し、Chiarloはカンヌビとチェレクイオでの収穫を10月15日から16日にかけて終えました。Chiarloは「ネッビオーロにとってクラシックなタイミングでの収穫となった」と話します。

 

1960年代半ばに設立された名門ワイナリー、Ratti wineryのPietro Rattiにとって、2020年はチャレンジングなヴィンテージでしたが、上出来な結果となりました。

 

「2020年はエレガントで、とても興味深いヴィンテージです。何が興味深いかというと、とても外向的で非常にロマンティックな点です。そして、(2017年や2022年のような暑いヴィンテージに対して)、2020年は暖かいですがとてもエレガントなヴィンテージで、複雑さ、凝縮感、豊かなアロマなどが非常に上品な形でまとまっています。」

 

バローロの生産者達が2020年と比較できる最近のヴィンテージはあるのでしょうか?
Massolinoにとって,それは2015年です。

 

「2015年は美しい色と果実味、そして飲みやすさが印象に残っています。」

 

さらに、彼は2020年を2001年にも例えます。

 

「2001年は素晴らしい飲みやすさがあり、若いうちに飲んでも良し、長期熟成にも良しの完璧で美しいコンディションでした。」

 

Chiarloにとって、2020年は「2019年や2016年よりもタンニンが甘く柔らかいので、より飲みやすいヴィンテージです。2020年は最近のヴィンテージの中で(2019年や2021年よりも)最も飲みやすいですが、進化の点では少しだけ劣るかもしれません。でも正直なところ、どうなるかは分かりません。時にはこういったヴィンテージの方が更なる進化を見せることがあるからです。それは今後20~30年で発見できる非常に興味深い点でしょう。」

 

2021年のバルバレスコ

2020年のバローロは間違いなくイタリアの新リリースされるワインの目玉となるでしょうが、2021年のバルバレスコがこのショーを席巻するかもしれません。

 

アルバにあるCerettoのワインメーカー、Alessandro Cerettoは2021年をこう振り返ります。
「2021年は暑い年でしたが素晴らしい品質を手にすることができました。なぜなら成功するヴィンテージは、その年の様々な時期に雨に恵まれることが重要だからです。過去4、5年と比較すると、どれも非常に似ていますが、2021年はこの雨が他のヴィンテージとの差別化となりました。」

 

バルバレスコで最も有名な生産者のAngelo Gajaの娘であるGaia Gajaは、2021年をこう振り返ります。「例年より寒くて乾燥した冬から始まり、春の訪れは遅かったです。9月の初めには気温が急上昇し、暖かい日が10日ほど続きました。収穫を終えたのは10月17日でした。私は2021ヴィンテージに豊満さを感じています。個人的にミディアムボディのワインが好きなので、こういった要素を軽視しがちで見逃すところだったのですが、2021年が持っている高い濃度、豊かさが好きになりました。」

 

 

引用元:Barolo 2020: A Thing of Beauty
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