テロワール

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カリフォルニアが夢見るグレート・ヴィンテージ

カリフォルニアでは長い間、ヴィンテージの概念は重要視されてきませんでした。しかし今ではフランス同様に重要視されていますが、それは偉大なヴィンテージを称えるものではなく、不作のヴィンテージを避ける目的で用いられます。   ナパ・ヴァレーでは 10 月初旬、2021 年のカリフォルニアを定義づけていくであろう、カベルネ・ソーヴィニョンの収穫を行っていま […]

逆境に打ち勝つシャンパーニュ

  過酷な 2020 年の後、多くのシャンパーニュ人は 2021 年に大きな期待を寄せていました。そしてもし売り上げが 2019 年のレベルまで回復したとしても、ブドウ畑にとっては過酷な 1 年となりました。   雨が多く湿った冬が例年よりも長く続いた後、発芽の遅いブドウ樹は 4 月中旬に厳しい春の霜に襲われました。この時期のシャンパーニ […]

乾燥についての議論~ワイン、灌漑、テロワール~

水は、ブドウ樹の成長やブドウの発育、そしてワインの味にも影響を与える、ブドウ栽培には欠かせない要素です。   無灌漑農法を行う多くの地域では、その年にどれだけ水分量を得られるかによってヴィンテージの特徴、つまりどのようにテロワールが表現されるかが決まります。無灌漑農法が不可能な地域では、灌漑をすることで人工的に水分量をコントロールします。 &nbs […]

コトー・シャンプノワの未来

  シャンパーニュの大手メゾンLouis RoedererやCharles Heidsieckがシャンパーニュでスティルワインのリリースを始めると聞いたら、あなたはシャンパーニュが変動期にあることを悟るでしょう。   変動期の要因はもちろんその気候にあります。シャンパーニュが傑出したスパークリングワインを生産できる理由は、シャンパーニュが […]

ウィラメット・ヴァレーは第2のブルゴーニュとなるか?

  ちょうど20年前、Willamette Valleyからシャルドネが姿を消しました。生産者たちはシャルドネがWillamette Valleyのテロワールに適していると考えていなかったので、シャルドネを他のブドウ品種に植え替えたのです。   そして今ではWillamette Valleyが世界で最も興味深いシャルドネの産地であることに […]

自根のブドウ樹が見据える現実

フィロキセラの脅威が絶えず存在しているにもかかわらず、著名生産者たちが属する生産者団体が“自根の樹から造られたワイン”のユネスコ認定に向けて動いているため、ブドウ畑の遺産がユネスコに認定される可能性があります。   19世紀にフィロキセラ(害虫の一種)がヨーロッパに上陸すると、地球上の偉大なワイン生産地が壊滅状態に陥ったので、現存する大半のブドウ樹はフィロキ […]

カリフォルニアのグラン・クリュ構想

非公式のグラン・クリュがカリフォルニアに出現しています。   ナポレオン三世の命令により、1855年のパリ万博で設立された格付けがもちろん本物のグラン・クリュです。グラン・クリュはワインの格付けにおける最高峰で、ブドウが育った特定の区画、もしくはワインが造られたシャトーに言及されます。ブルゴーニュやアルザス、シャンパーニュ、ラングドック、ロワールで […]

ボランジェの買収が見せるオレゴン・スパークリングワインの輝かしい未来

  オレゴンは次世代の高品質スパークリングワインの聖地となりうるでしょうか?BollingerがオレゴンのワイナリーPonzi Vineyardsを買収したと聞いたら、あなたはきっと驚くことでしょう。   エリザベス2世やジェームズ・ボンドまでもが贔屓にするシャンパーニュの大手メゾンBollingerが、フランス国外でワイナリーを買収する […]

ワインの欠陥 = 「蓼食う虫も好き好き」

    ワインの欠陥は目新しいものではありませんが、それをめぐる議論は確かに変わりました。以前は欠点として認識されていた過剰な揮発酸(VA)、ブレタノマイセス(ブレット)、還元、マウス臭などは、今では消費者や専門家から受け入れられています。多くのワイン専門家と話をしてどの欠陥なら許容できるかを調べましたが、意見は実に様々でした。   欠陥 […]

混沌としたブルゴーニュワインに加わる新たなAOC

  コロナウイルスによるパンデミックや関税の影響があるにも関わらず、ブルゴーニュは我々の予想を圧倒します。   限られた供給に対する絶え間ない需要の高さが価格上昇に拍車をかけており、特にそれは上級カテゴリーで顕著です。気候変動による気温の上昇の影響でブドウは収穫時に完熟することができるので、偉大なヴィンテージが続く結果となっています。   […]

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