白ワインに目を向けるメドック

白ワインに目を向けるメドック

赤ワイン生産の代名詞ともいえる地域が、白ワインに目を向けようとしています。


ボルドー市のすぐ北に位置するメドック地区は、歴史的に赤ワインのみのアペラシオンでしたが、2月上旬に発表されたフランスのアペラシオン当局INAOの裁定により、白ワインも含まれることになりました。

 

この動きは数年前から予定されていましたが(メドックのアペラシオンの最新の公式更新は2022年)、いわゆる左岸地域で生産される白ワインは、広範囲のAOCボルドーの呼称を名乗っていました。

 

アペラシオンの変更案は今後2ヶ月間の申請段階を経なければなりませんが、フランスのWEBワインニュースサイト『Vitisphere』によれば、このまま大きなハードルがなければ、今年中にこのアペラシオンの最初のワインが生産されることになりそうです。

 

メドック地区では、・ブランに認定される可能性のあるブドウ畑が100haあると推定されています
(全体として、この地域の白ブドウ植栽はその2倍と推定されるが、そのうちの半分は審査落ちとなる)。メドック、オー・メドック、リストラック・メドックのアペラシオンを代表する生産者グループ(ODG)の会長であるClaude Gaudinは、この変更は、この地域の12~25 €のワインが、現在ラベルに表示されている広範囲の呼称AOCボルドーとの差別化を図るのに役立つかもしれないと指摘し、評判の高いシャトーの数々も新しいアペラシオンを採用する予定であると述べています。

 

これらには、Château MargauxのPavillon Blanc、Mouton-RothschildのAile d’Argent 、Cos d’EstournelのCos d’Estournel blanc などが含まれ、いずれも最低6ヶ月間、最低30%のオーク樽熟成などのメドック・ブラン呼称を名乗るのに必要な条件を満たしています。

 

「この地域は、海と河口が近いため、ワインに塩味がもたらされる。そして木樽からのタンニンが必要なのだ」ODGのディレクター、Hélène Larrieuは昨年、業界誌『Téma Agriculture & Terroirs』にこう語りました。「木樽からもたらされるタンニンがなければ、アロマの複雑さが保てない」。

 

このアペラシオンの認可品種について、当初はシュナン・ブラン、グロ・マンサン、ヴィオニエ、そしてブルゴーニュの主力品種であるシャルドネ(これらはすべてこの地域で栽培されている)などが議論されていましたが、最終的には現在のボルドー品種であるソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデル、ソーヴィニヨン・グリのみが含まれることになったと報じられています。 これらに加え、ボルドー全域ですでに採用されている実験的な白品種(フロレアル、ソーヴィニャック、ソーヴィニエ・グリ、アルバリーニョ、リリオリラ)も15%使用可能となっています。

 

物議を醸すかもしれませんが、シャルドネはメドック・ブランではやはり「付属」品種で、最終的なワインとしては、15%を占めるくらいでしょう。シャルドネはメドックに植えられている白ブドウ品種の約5%を占めており、この地方で比較的多く栽培されている品種であることには間違いありません。

 

『Vitisphere』によると、当初呼称は、シャトーで熟成され瓶詰めされたワインにのみ与えられるものでしたが、地元のワイン商(ネゴシアン)がこれに反発したとのことです。現在ではネゴシアンは、ブドウを買うかもしくは、シャトーで最低6ヶ月間熟成させたワインを買い取ることができるようになりました(熟成期間中にワインを譲渡することはできない)。

 

「メドックには白ワインの長い歴史があり、特に石灰岩の土壌と海洋の影響を受けた北部がそれにあたる」と、ボルドーを拠点とするライターで専門家のJane Ansonは語ります。「しかし、・ブランのカテゴリー内には、Pavillon Blancを筆頭に、有名な名称がすでにある。だから、そういったシャトーがこの新しい呼称を使うかどうかは見ものだ。私の予感では、少なくとも最初は使わないと思う」。

 

この地域の赤ワイン生産量に比べれば明らかに矮小ですが、メドックにおける白ワインの歴史は18世紀にまで遡り、ボルドー市北部の郊外にあるブランクフォール地区と長きに亘る結びつきがあります。実際、20世紀初頭には、 「Graves de Blanquefort」という称号が、白ワインの呼称として使われていました。

 

引用元:The Médoc Goes White

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