Ay(アイ)
ふくよかな果実と完璧な球体のような卓越したバランス
目次
■特徴
17あるシャンパーニュのグランクリュのうち、いち早く格付けに認定された村のひとつがアイである。
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ唯一のグラン・クリュであるアイは昔から最高のピノ・ノワールを生む土地として、王侯貴族や法王の寵愛を受けてきた。
また現在では、ボランジェやドゥーツ、ゴッセなど名門シャンパーニュメゾンの拠点としても知られている。
同じくグランクリュであり、偉大なピノ・ノワールの地として双璧をなすヴェルズネイの魅力が北向き斜面が生む精緻な酸や伸びやかさ、堅牢な骨格だとすれば、アイは豊富な日照を感じさせるふくよかな果実と完璧な球体のような卓越したバランスでグランクリュの王の地位を確固たるものにしている。
テロワール
世界遺産にも登録される美しいブドウ畑が広がるアイ。
土壌はきめの細かい白亜紀の石灰土壌で、丘の上部では粘土質が勝る。
丘陵はモンターニュ・ド・ランスと比べると起伏に富んでいて、斜面がいろいろな方向を向いている。
基本的には穏やかな傾斜だが、急なところでは斜度が20度以上にもなる。
モンターニュ・ド・ランス、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、コート・デ・ブランからの道路が交差する場所に位置し、昔から生産と運搬の面で大変都合がよかったことも、その名声を高める1つの要因だっただろう。
2016年1月1日から隣町のマルイユ・シュール・アイ、さらに隣のビスイユと合併してアイ=シャンパーニュという町になった。
シャンパーニュ随一のグランクリュとして
14世紀頃、フランス国王の食卓に並ぶワインはボーヌかアイの赤ワインという逸話が残る。
シャンパーニュがメジャーになる前から、このアイという土地はそれほど愛されていたのだ。
■データ(出典:GRANDES MARQUES&MAISONS DE CHAMPAGNE)
栽培面積 | 約356.40 ha |
栽培比率 | ピノ・ノワール 88%
シャルドネ 9% ピノ・ムニエ 2.8% その他 0.2% |
栽培家数 | 231 |
主なシャンパーニュ・メゾン | Ayala
Bollinger Deutz Duval-Leroy Gosset Henri Giraud Jacquesson Lallier Louis Roederer Moët & Chandon Mumm & Cie Perrier-Jouët Philipponnat Roger Brun Thiénot Veuve Clicquot |
主なレコルタン・マニュピラン | Gatinois
Geoffroy Gosset-Brabant Richard-Fliniaux André Roger |
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