フラッグシップの「コント・ド・シャンパーニュ」
偉大な年のみ生産され、毎リリース異なったアートが手掛けられる「コレクション」

その有名さの割に、他のメゾンと比べると実は歴史の浅いテタンジェは1934年創業。テタンジェ、という名は経営するファミリーの名前によるものです。
今では少ない家族経営のシャンパーニュ・メゾンで、288haにもなる自社畑を所有しており、自社畑比率が高いことも特徴的です。
この自社畑の中でも、現在シャンパーニュ地方で最もキログラムあたり値段が高いシャルドネの畑を沢山所有しています。

コント・ド・シャンパーニュの名前の由来となっている、伯爵を意味する「コント」は十字軍遠征からシャルドネの苗を持ち帰ったとされる、伯爵ティボー4世に敬意を表して名付けられたものです。

100%シャルドネのブラン・ド・ブラン、グラン・クリュのアヴィーズ、クラマン、ル・メニル・シュル・オジェとオジェのブドウで造られます。
熟成は澱とともに8-10年。

長期熟成によって本領を発揮するシャンパーニュで、私が個人的に思うコント・ド・シャンパーニュのスウィート・スポットは、今の年から10-15年前のヴィンテージです。
フリントや火打石のミネラルを思わせる香りのフレッシュさと、モカや白トリュフの熟成からくる複雑な香りが共存するのは、飲み頃のコント・ド・シャンパーニュならではです。

2000年は暖かく、ヴィンテージ・シャンパーニュを造ったメゾンと造らなかったメゾンに分かれました。酸味が穏やかだった分、熟成が早い年です。まろやかでリッチ、ボディがあり、ブラン・ド・ブラン特有のヘーゼルナッツやモカのフレーヴァーが感じられるでしょう。