【このワインについて】
シャルドネが好きだけど違う品種を飲んでみたいというときに、アリゴテはぴったりの品種です。酸が強い品種なので、すっぱいとかすっきりしているというイメージがありますが、近年の気温の上昇で酸が柔らかくなり、いいものが低価格で飲めるようになりました。

【テイスティングコメント】
この生産者のアリゴテは黄金味が強くて、熟度の高さを感じます。香りは柑橘がメイン。酸っぱいレモンというよりは味の穏やかなマイヤーレモンの雰囲気。グレープフルーツの薄皮の部分、青リンゴ。そんな爽やかなフルーツの裏にやわらかい乳製品のニュアンス、ヨーグルト、コリアンダーなど種子系のスパイスも。そして爽やかに感じるフレッシュなミントも感じます。余計な樽の風味が一切なくてとってもピュアでありつつ、熟度の高さも感じる香りです。

口に含むとすっきりした軽快な白ワインです。活き活きとしたのびやかな酸味がボディを引き締めます。アルコール度数も12%なので、どんどん飲めてしまいます。中盤での広がりやふくらみはさほどないんですが、澱熟成しているおかげでやわらかいテクスチャーもあって、ただただすっきりしているだけのアリゴテではないです。口中の鼻腔に漂う香りも爽やかな柑橘系の香りやミネラル、貝殻やシーブリーズといった磯の香りもあがってくるので、注意深く味わっていくと繊細な風味も感じられます。

【おすすめの楽しみ方】
すっきりとした味わいを最大限楽しめるお食事にぜひ合わせてください。揚げ物は非常に相性が良いです。春巻き。餃子。天ぷら。脂っこいなと感じる料理こそ合います。あるいは例えば真鯛など白身のお魚。青魚系もいけます。温度は8-10度くらいの冷やしめ。のどが渇いたなというときは冷蔵庫に入れていただいて、5度くらいからスタートしてもらって良いです。グラスはあまり気にせずに、例えば足のついていないガラスのコップみたいなものでも良いです。香りを取るというよりは、味わいでぐいぐい飲むタイプのワインなので、グラスのサイズもあまり気にしなくてよいと思います。