Anderson Valley(アンダーソン・ヴァレー)

メンドシーノでまず押さえるべき重要産地

他産地よりも酸が高く、アルコールが控えめなため

引き締まった上品なピノ・ノワールが味わえる

アンダーソン・ヴァレーはカリフォルニア州メンドシーノ群にあるワイン産地である。メンドシーノはソノマのさらに北にある群で、西は大西洋に沿って広がっている。郡内には複数のAVAがあるが、最も重要なのがアンダーソン・ヴァレーである。

 

アンダーソン・ヴァレーの北西部は大西洋からわずか16kmの距離にあり、そこから南東に向かって渓谷が細長く伸びているため、海風や霧がちょうどよく流れ込む通路のようになっている。このためカリフォルニアのワイン産地で最も冷涼な気候の一つとなり、降雨量も平均900-2000mmと多い。

海に近い北西部が最も冷涼となるため、ブドウも冷涼品種が多く見られる。畑の大部分は渓谷の斜面に見られ、低地の畑では春の霜害のリスクがある。

ピノ・ノワールやシャルドネの品質の高さは言うに及ばないが、リースリングやゲヴュルツトラミネール、さらには高品質なスパークリングワインも見逃せない。一方、南東部はより内陸に入るため海からの影響が弱まり、気候はより温暖となる。このためカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、さらには一部でジンファンデルまでもが完熟する。

 

味わいの特徴

約1000ha超の畑にはピノ・ノワールとシャルドネが多く植わり、スティル・スパークリングともに生産されている。スティルに関しては、とりわけピノ・ノワールの評判が高い。スタイルは畑の場所、クローン、収穫のタイミングによって変わるが、ワインは通常フレッシュなラズベリー、チェリー、プラムのフレーバーを持つミディアムボディとなる。カリフォルニアらしく果実味は大きいが、他産地と比べると特に酸が高く、またアルコール度数が控えめという特徴がある。

品質は非常に高く、小売価格で1万円を超えるものが多く見られる。

重要な生産者はドリュー(Drew)やハンドレー(Handley)、ナパのダックホーン(Duckhorn)が所有するゴールデンアイ(Goldeneye)など。本拠地はアンダーソン・ヴァレーではないものの、ウィリアムズ・セリエム(Williams Selyem)やムルソーのスタードメーヌ、ルーロの元醸造長テッドレモン率いるリトライ(Littorai)らもこの地で素晴らしいワインを生み出している。その他の品種では、、リースリング、ピノ・グリやピノ・ブランなどアルザス系スタイルのワインもこの地で成功を収めている。

一方スパークリングに関しては、シャンパーニュのルイ・ロデレール社が1982年よりこの地で上質なスパークリングワインを作り続けている。彼らのフラッグシップであるエルミタージュ(L’Ermitage)は、シャンパーニュの品質に比肩すると言っても過言ではなく、ニューワールドを代表する最高品質のスパークリングワインと言える。

 

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