Elgin(エルギン)

南アフリカで最も冷涼な気候を持つ産地

ニューワールド随一のエレガントでピュアなワインが楽しめる

南アフリカのウェスタン・ケープ州の中でもとりわけ有名なエルギンは、首都ケープタウンから65kmほどの距離にある。南アフリカで最も冷涼とされるこの地の気候とソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールやシャルドネなどが見事にマッチし、驚くほどエレガントなワインを生み出している。

 

■テロワール

エルギンはホッテントット・ホランド山脈に囲まれた内陸の台地にあり、周りにそびえる山々が著名なステレンボッシュとこの地を分け隔てている。標高は250-400mと高く、そこに強い南風が吹くことで非常に冷涼な気候が生まれ、これがエルギンのテロワールとスタイルを決定づけている。南大西洋まで約12kmという海に近い立地は、夏でも平均気温が低いことを意味し、早朝には冷たい霧が発生する。こうした気候条件がブドウの成長スピードを遅くし、ゆっくりと完熟することで奥深さや複雑さに加え、見事なバランスを持つワインが生まれる。また、より内陸にある他産地と比べても果実味はよりエレガントで、高い酸を持つ傾向が見られる。

冷涼な気候からアロマティック品種が多く栽培されているエルギンであるが、成熟期間が長く取れるため、ワインメーカーたちはシラーやカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、プティ・ヴェルドといった品種でボルドーブレンドなどにも挑戦している。

エルギンの土壌は多岐にわたっており、砂利、砂岩、粘土、風化した頁岩などが見られる。

 

■味わいの特徴

ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、リースリング、ピノ・ノワール、メルロー、シラーなどがここエルギンで素晴らしい成果を出しており、他エリアと比べてよりフレッシュで香り高いスタイルになる。抑えるべき重要な生産者はPaul Cluver(ポール・クルーヴァー)やRichard Kershaw(リチャード・カーショウ)らである。

南アフリカのピノ・ノワールとシャルドネを語る上でウォーカーベイ、とりわけヘメル・アン・アード地区は欠かせないが、Paul Cluverの上級レンジSeven Flagsシリーズを飲むとウォーカーベイだけがブルゴーニュ品種の独壇場ではないことがわかる。山々に囲まれ、高い標高を持ち、海からの影響を強く受けるエルギンは、南アフリカでも最も冷涼な気候を作り出し、エレガンスという点においては他のニューワールドの追随を許さないほど傑出している。例えばニュージーランドやカリフォルニアのピノ・ノワールと比べても、エルギンのワインはより「オールドワールドらしさ」が感じられる。すなわち、味わいの焦点がエレガンスと果実のピュアさに置かれているということである。エルギンのワインは驚くほどピュアな果実に溢れる一方、常に抑制が効き、見事なバランスを楽しむことができる。

 

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