Swartland(スワートランド)

才能ある生産者達によってテロワールのポテンシャルが開花

フラッグシップは低収量&高樹齢のシュナン・ブランとシラー

スワートランドは南アフリカにある広大なワイン産地で、州都ケープタウンから65km北に位置している。オランダ語で「黒い土地」を意味するスワートランドは、雨後に黒くなる南アフリカ固有の植物にちなんで名付けられたという。元来この地は麦の生産地であったが、1990年代後半から人の手を介さないワイン造りをする生産者たちが注目し、スワートランドの人気に火がついた。注目するに至った理由のひとつには、乾燥した気候に合うブドウ品種がもともと植えられており、かつそれらのほとんどが高樹齢だったことが挙げられる。現在では南アフリカ屈指のワイン産地となっており、低収量&高樹齢のシュナン・ブランとシラーが産地を代表する品種となっている。シラーはしばしばグルナッシュやムールヴェードルとブレンドされ南ローヌスタイルのワインとなる。

 

スワートランドは広大なエリアをカバーしており、平地から山岳地帯まで地形は様々。畑は山の麓の急斜面や緩やかな丘の斜面に見られる。気候は暑く乾燥しているが、この地の生産者たちはこれをメリットに感じている。乾燥しているということはカビのリスクを大幅に下げることができ、また土中の水分が不足していることは低収量でより凝縮した小粒のブドウが取れる、という具合である。スワートランドの土壌タイプはマームズベリー・シェール(頁岩)がほとんどで、この地域の中央に位置するマームズベリー(Malmesbury)の町に由来する。多くのトップ生産者が集まる南部のパードバーグ山( )周辺では花崗岩も見られる。これらの土壌は排水性に優れるが、保水力もあるため無灌漑農法にはうってつけとなる。灌漑をしないことで根は水分を求めて土中深くまで潜り、収量は低いものの結果として力強く凝縮感のあるフレーバーを持つブドウができあがるのである。

■味わいの特徴

一般的にスワートランドには2つのカテゴリーのワインがあるとされる。一つは、協同組合が造る安価〜中価格帯のGood – Very goodの品質のワイン。もう一つは2000年頃から台頭した才能ある造り手たちによって造られた改革のワインである。このムーヴメントはSpice Route WineryのCharles Backによって興され、そこの元従業員であったEden Sadieとその他の人々(Chris & Andrea Mullineuxなど)によって継承された。このカテゴリーでは、低収量、無灌漑農法、オーガニック/ビオディナミ栽培、高樹齢のブドウ、天然酵母、古樽での熟成というのが共通ルールとなっている。こだわりと情熱が生み出したこれらの改革ワインは驚異的な品質を世界に示し、見事なまでの成功を収めている。この結果、スワートランドは伝統的な銘醸地であるステレンボッシュらと同じように高品質なワイン産地として認知されるようになった。

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