【このワインについて】
シャンパーニュのグラン・クリュ、オジェ村のブドウ100%。このグラン・クリュのキャラクター、柔らかく親しみやすい雰囲気を体現したブラン・ド・ブランです。

【テイスティングコメント】
外観はきめの細かいシャンパーニュらしい緻密な泡立ち。香りはトップノーズからイーストの香り。シャンパーニュらしい複雑さ。フルーツとしては焼きリンゴ、ほおずきのような甘酸っぱい香り、そこに瓶内二次発酵のトーストの香りがのっかってきます。ビスケットやジンジャーブレッドのような香ばしくも甘い風味。まるでタルトタタンのような印象です。他にも甘いスパイス、シナモン、ナツメグ、さらにはオレンジのコンフィみたいな香りもあります。さらにははちみつの香りも。まとめると、香りは非常に豊かで開いていて落ち着きがある印象です。
口に含むとやわらかいムースが口いっぱいに広がって柔和な印象です。ブラン・ド・ブランというとキリキリでドライでソリッドな印象があるが、これは非常に柔らかいです。グラン・クリュのなかでも特に柔らかいのがシュイイや今回のオジェ村ですが、その柔らかさが味わいにもしっかり感じることができますし、テロワールをうまく反映させたシャンパーニュなのかなと思います。そして非常にやさしい泡立ちが作り出す、やわらかいテクスチャー。余韻に感じるオレンジコンフィとビスケットのような風味が心地よいです。 改めてまとめると、グラン・クリュを使用したブラン・ド・ブランの中でも優しさや親しみとか、いい意味での飲みやすさを感じるようなシャンパーニュです。NVではありながらも複雑な風味を持ち合わせているので、開けてすぐ楽しめるシャンパーニュでもあります。

【おすすめの楽しみ方】
楽しみ方としては、複雑な風味を持っているので、フルートタイプではなくて、白ワイングラスや小ぶりのバルーン型が良いと思います。特に小ぶりのバルーン型のグラスの方が、リザーブワインによる甘いスパイスとかタルトタタンなどの風味が感じやすいと思います。温度帯としては、やや冷やしめの8-10度くらいがおすすめです。泡立ちも非常に柔らかいので、シャンパーニュのパチパチとした泡立ちを楽しむというよりはきめ細かいムースを楽しんで頂くようなそんなシャンパーニュです。