Uco Valley(ウコ・バレー)

メンドーザの中でも特に存在感の強いウコ・バレー 高い標高

大きな日較差

水はけの良い土壌が生むブドウは ボルドーの著名人らも惚れ込むクオリティを持つ

アルゼンチンのワイン産業の中心地メンドーザ。この町から南に車で一時間ほど行くと見えてくるのがウコ・バレーである。メンドーザの中でもとりわけ高品質のワインを生み出す産地として知られている。ウコ・バレーはメンドーザの一部としてみなされているものの、単体としても存在感がある。なぜなら、高品質なブドウを生み出すポテンシャルが非常に高いことから、アルゼンチン国内、国外の一流のワインメーカーたちがこぞってこの地に投資をし、栽培面積が過去20年で約二倍になったからである。ボルドーに拠点を置くFrancois Lurton、Laurent Dassault、Baron de Rothschildさらには著名コンサルタントであるMichel Rollandらがウコ・バレーの品質に惚れ込み、ワインを手掛けたことでも世界的な認知が向上した。

 

ウコ・バレーは南北に約70km、東西に約22kmという細長い形をしており、アンデスの山頂から流れるトゥヌジャン川に沿って広がっている。乾燥した大陸性の気候のため雨はほとんど降らず、川の水が灌漑の水源として重要な役割を果たしている。ウコ・バレーはメンドーサで最も標高の高い畑を持ち、850mから高いものでは1500mにまで及ぶ。この高い標高は冷涼な気候をもたらし、日中と夜間の気温差は非常に大きくなる。これによりブドウはゆっくりと糖分を蓄え、酸をしっかりと保持しフレッシュな果実のフレーバーを生み出す。一方で日中の強い日差しはブドウのフェノール類(色素やタンニン)の成熟をしっかりと促し深い色味と完熟したタンニンをもたらす。

ウコ・バレーの土壌はほぼ全域に渡って沖積土が見られる。粘土や岩を基盤とし、表土には砂や砂利が広がる。これらの水はけの良い土壌はブドウに適度な水分ストレスを与えるため、高品質なブドウ栽培にはうってつけの環境となる。樹勢と収量を自然と抑えてくれる一方で、ブドウにはより凝縮したフレーバーが宿る。

■味わいの特徴

アルゼンチンの顔とも言えるマルベックはこの地で素晴らしい成果を収めており、テロワールの個性が表現されたワインを生み出している。完熟したパワフルな黒系果実のフレーバー、標高の高さがもたらす美しい酸、熟したなめらかなタンニンが見事なバランスを生み出す。また、そこまで広く栽培されていないもののカベルネ・フランではBodega Aleannaらが驚くべき品質のものを造っている。また、メンドーザで最も洗練されたシャルドネやトロンテスのいくつかはウコ・バレーの畑から生まれている。冷涼な気候がブドウの成長を遅らせ、奥深いアロマと高い酸が備わるためである。

 

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