ワインボキャブラ天国【第53回】「フランボワーズ(木苺)」英:raspberry 仏:framboise
- 2020.09.19
- ワインボキャブラ天国
- ピノ・ノワール, フランス, 生産者
連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで今回ご紹介する言葉は・・・
「フランボワーズ(木苺)」
英:raspberry
仏:framboise (女性名詞:発音は「フランボワズ」)
「フランボワーズ/ラズベリー」とは、バラ科キイチゴ属に属する低木果樹及び果実のことで、日本では一般的に「キイチゴ」と呼ばれますよね。
生食のイメージよりも、タルトなどのスイーツやジャム、リキュールなどのほうがポピュラーかもしれません。
改めて植物の専門サイト等で調べてみたところ、「キイチゴ属」は日本国内ではなんと40種類!!もの野生種が自生しているそう。
日本では黒いキイチゴ=「ブラックベリー」も含めて総称されるのが一般的だそうですが、実際には「フランボワーズ/ラズベリー」と「ブラックベリー」は全く別のフルーツです。
前回「イチゴ」の会でも書きましたが、赤い果実、苺やラズベリーのような印象が前に出てくるのはピノ・ノワールやボージョレの「ガメイ」種のようにブドウの果皮が比較的薄く色素が少なめのもので、収穫年からあまり年を経ていない若いワイン。
冷涼な地域で産まれた、酸が豊かで瑞々しく上品な果実味を楽しむタイプのものが多いです。
だから、ワイン表現では曖昧になってしまう「キイチゴ」よりも、具体的に赤系果実の「フランボワーズ/ラズベリー」、黒系果実の「ブラックベリー」でしっかり区別して使いたいところ。
ワインのスタイルを最初に大別する大切な入り口の表現として、使い分けられるとより具体的でしかもカッコいいワインの表現が出来るのではないでしょうか。
実に基本的ながら、とても大切な表現用語、だと思います。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
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