開封後のワインの賞味期限と保存方法・料理への活用法などをご紹介

開封後のワインの賞味期限と保存方法・料理への活用法などをご紹介

開封後のワインの賞味期限と保存方法・料理への活用法などをご紹介

開封後のワインの賞味期限

開封後のワインの賞味期限はどれくらいかをご存知でしょうか。実は、一般的にワインには食品衛生法上での取り決めで「賞味期限の表記は必要ない」とされているのです。これは、ワイン自体が熟成期間を経て飲み頃を迎える飲料であることが理由とされています。

そのため、ワインのボトルには賞味期限の代わりに収穫された年(ヴィンテージ)が表記されており、この年から起算してワインの熟成年数を確認します。なお、ワイン開封前の場合は、概ね10年程度は持つとされており、品質が劣化する可能性はあっても「腐る」という概念がありません。

お店に並んでいるワインについては、すでに飲める状態で販売されていますので、購入したらすぐに飲むことができます。1,000円代以下のデイリーワインなら、買ったら早めに飲むのが基本です。

一般的には、白ワインであれば1〜2年程度、赤ワインなら2〜3年程度で飲まれる事が多いですが、品質の高いワインほど熟成によって深みを増していく傾向があるため、一概には言えないのが実情でしょう。
わかりにくい!と思われるかもしれませんが、結局は飲み頃のワインを揃えていたり、ワインに適した開封時期をきちんと案内できるお店からワインを買うのがベストです。

※私たちフィラディスワインクラブは、多くの星付きレストランにワインを卸している横浜のワイン専門商社。直営ECショップでは、飲み頃のご案内を含めワインに関するどんなご質問にも資格を持った担当者がお答えしています!

開封後のワインの飲み頃

開封前のワインには基本的に賞味期限がないことはお分かりいただけたかと思いますが、開封後のワインはどれくらいの期間美味しく飲めるのかについても把握しておきたいところです。おおよその目安としては、以下のようになっています。

  • ・スパークリングワイン → 2日程度
  • ・ライトボディの赤ワインや辛口の白ワイン → 3日程度
  • ・フルボディの赤ワイン → 5日程度
  • ・甘口白ワイン → 2週間〜4週間程度

※あくまでおおよそ、です!

「その日の内に飲まなければ」と思っている方も多いようですので、意外な印象を持たれるかもしれませんね。

なお、私たちフィラディスのメルマガでは度々触れている話題ですが、「開封後2日目のワイン」はむしろ美味しく飲み頃になっていることが多く、一日で飲み切らずに翌日に残しておくのは、おすすめの飲み方です。適度に空気と触れることでワインの香りが開き、味わいをまろやかにする作用があるため、是非ともお試しくださいね。

また、「ずっとワインを放置しておくとお酢になってしまうのでは?」とご質問される事もあります。ワインを放置すると酸化が進みますが、お酢になるという意味ではありません。

※もし飲み残したワインでワインビネガーを作りたい場合は、ワインにりんご酢などをワイン4〜5:ビネガー類1の対比で混ぜて2、3ヶ月保管しておくと作ることができますよ。

開封後のワインの正しい保存方法

ワインは、温度や湿度、光などの変化に敏感な飲み物です。また、開封後のワインは空気に触れることで酸化し、品質を劣化させてしまいます。そのため、正しい保存方法で保存を行う必要があることを覚えておきましょう。

冷蔵庫で保存する

夏場にセラーをお持ちでない場合、開封後のワインは冷蔵庫の野菜室に保存しておけば品質を保ちやすくなります。ワインの保存に適した温度は13〜15度、湿度は65〜80%とされており、冷蔵庫ではやや冷えすぎ、コルクも乾燥してしまうため長期保存には適しませんが、短期間の保管であれば問題ないといえます。冷蔵庫に取っておいたワインを再び飲む場合は、白ワインならそのままでも大丈夫ですが、赤ワインなら15分ほど常温に置いて温度をやや戻した方が美味しく楽しめます。

また開封した後の栓の仕方ですが、コルクは抜いた時の向きと逆さにすると、入れ直すことができることを覚えておきましょう。この時コルクをラップで巻くとより密閉性が増し、コルクカスなどの不純物がワインに触れることがなくなります。

コルクの挿し直し方
コルクを逆向きにすると挿しやすくなる

寝かせずに立てた状態で保存する

コルクを挿し直した状態で横向きに寝かせてしまうと、ワインが漏れる可能性が高いです。また空気に触れる面積が大きくなり酸化が進みすぎることも考えられますので、開栓後は必ず立てた状態で保存するようにしましょう。また冷蔵庫やセラーに入れず室温で保存する場合には、立てた状態で置くのはもちろん、日光や蛍光灯の光が届かない涼しい場所に保存しましょう。

ワインストッパーなどで蓋をする

開封後のワインに蓋をする場合、前述の通りコルクをひっくり返して挿しておくのが簡単ですが、専用のワインストッパーもあります。お好みで用意して蓋をするのも良いでしょう。またシャンパンのようなスパークリングワインでは炭酸が抜けないように対策する必要があるので、必ず専用のシャンパンストッパーを利用するようにしてください。

ワインセーバーを利用する

ワインセーバーとは、開封後に飲み残したワインのボトルの中にある空気を抜いて真空にし、ワインの酸化を防ぐことができるアイテムです。当サイトではコルクを挿しておくのと実感として大差ないということで「特に必要ありません」とご案内していますが、ワインの酸化が気になる、可能な限り遅らせたいという場合には購入を検討してみてはいかがでしょうか。中が真空状態になるため、しっかりと蓋ができて安心です。
熟成ワインなど、より開栓後に状態が変化しやすいワインの場合、酸素を追い出すためボトルの余白スペースにアルゴンガスを注入する方法もあります。ここまでするようになれば、かなりのワインマニアと言えるでしょうね。

ワインボトルから小瓶に移し替える

ワインは空気に触れる面積が大きいほど酸化するスピードが早まるため、飲み残したワインの量が半分以下、といった場合には、ワインボトルから空気に触れる面積が小さくなる小瓶に移し替えることで、酸化する速度を抑える方法もあります。2、3日で飲み切るつもりならそこまでする必要はないと思いますが、気になる方は飲み残しのワインがちょうど入る程度の小瓶に移して、可能な限り酸化を遅らせるという手法も覚えておいて損はないでしょう。

開栓済みで味が落ちたワインの活用方法

ワイン開封後に期限が経って味が落ちてしまった場合には、以下のような活用方法がおすすめです。

サングリアにして楽しむ

サングリアとは、スペインやポルトガルなどの国でよく飲まれているワインの飲み方で、フレーバードワインの一種です。

赤ワインにカットしたレモン・オレンジ・りんご・バナナなどの果物、お好みで蜂蜜や砂糖などの甘味料を入れて、ブランデーやシナモンなどのスパイスで風味づけをして飲みます。

フルーティで清涼感があることから、夏場に好んで飲まれるワインの飲み方で、この方法であれば開封後に果実味がやや落ちてしまったワインでも美味しく楽しむことができます。

フルーツがなければ、単純にオレンジジュースで割って飲むという手もありますよ。カジュアルなワインでどうぞ!

サングリア
サングリア

ホットワインにして味わう

ホットワインとは、文字の通り、ワインを温めて味わう方法で、中世の頃から続いているヨーロッパでは定番の飲み方です。寒くなってきた冬、クリスマスなどのイベントに合わせて好んで飲まれています。

ホットワインは赤ワインのイメージが強いですが、白ワイン、ロゼワインなどもホットワインで楽しむことができます。スタンダードな作り方としては、小鍋にワインを入れて、蜂蜜や砂糖、シナモン、生姜、レモンやオレンジのスライスなどを加え、沸騰させない程度に温めれば完成となります。

お試しされるなら、価格の手頃なフルボディの赤ワインを使用するのがおすすめです。

料理に入れる調理酒として活用する

ワインを開封後、すこし味が落ちたかな?と思ったら、調理酒として活用することもできます。赤ワインで塊肉をじっくり煮込むワイン煮込みは素晴らしいご馳走になりますし、もっと簡単に市販のデミグラスソースにちょい足しするだけで奥深さをプラスすることもできます。

一方、白ワインであれば魚介のブイヤベースやアクアパッツァ、あさりの酒蒸しなどに調理酒として活用することができます。魚介類に合わせると美味しく仕上げることができるレシピが多数あるため、ネットでチェックしてみると良いでしょう。

フィラディスワインクラブでも、ワインに合う料理のレシピを多数用意していますよ!

ワインが飲めなくなるブショネとは

ブショネとは、TCA(トリクロロアニゾル)を原因とするワインの品質劣化のことを指します。
多くの場合はコルクに起因して起こるため、英語ではCorkedと呼ばれます。
使用前コルクを水で洗浄する際、水に含まれる塩素がコルクに若干残ってしまうことがあります。それをワインに打栓してワインセラーで熟成させる際に、ワインセラーは高湿度に保たれているためカビが繁殖しやすく、残留していた塩素系物質とカビが反応してTCAを発生させます。

ブショネは、十分に衛生環境に気をつけているワイナリーでも起こりえる現象で、名のあるシャトーの高級ワインでもブショネを完全に防ぐことはほぼできていません。ワイナリーが伝統的な製法を守っている以上、いつ起こるかはわからないワインの事故のようなものです。

ブショネになったワインは果実香を感じ辛くなり、蒸れた雑巾やカビのついた段ボールのような臭いになってしまいます。殆どの場合、開封後すぐに劣化を感じ取れます。とても飲めないというレベルのハッキリとしたブショネもあれば、気付きにくい軽度のブショネも存在します。ブショネになってしまったワインは飲むことも、料理に使うこともお勧めできません。

ネット購入でブショネのワインに当たってしまった場合は、後ほど現物確認が必要になるケースを想定して捨てずにとっておきましょう。そして、買ったお店のご利用ガイドを確認しましょう。
お店が悪いわけではないので、ブショネによる交換は受け付けないと明記しているお店も存在します。その場合は諦めるしかありません。
フィラディスワインクラブは、ブショネを含む品質不良ワインの交換には対応しているワインショップになります。
※交換には一定の条件がございます。予めご利用ガイドをご確認ください。

まとめ

ここまで、開封後のワインに関する基礎知識や保存方法・活用方法などをお伝えしてきました。

ワインには基本的に賞味期限はありませんが、開封後に1ヶ月などの長期にわたって放置してしまうとほぼ間違いなく品質が劣化します。数日に分けて楽しまれる場合は、ご紹介した保存方法を是非とも試してみてください。

万が一、開封後に飲み頃をすぎてしまった場合でも、別の飲み方を試したり、料理に活用したりすることも可能です。是非お試しください。

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