「アラビアガム」って何だ?? ワインの添加物について、ちゃんと知りたい③

ワインに使用される様々な食品添加物の中でも「なんの目的で使っているのだろうか?」と感じる 「アラビアガム」という添加物についてご説明をしたいと思います。
近年、カジュアルワインを中心に使われるようになったこの添加物、一体どんなものなのでしょうか。
アラビアガムは元々、 アカシア属の「アラビアゴムノキ」という植物の樹皮に傷を付け、
そこから流れ出た分泌物を乾燥させたものから作られる、非常に強い粘性を持った物質です。食品添加物としては、「安定剤」や「乳化剤」といった形で清涼飲料水やアイスクリームなどに使われています。EUはじめ日本でも認可された安定剤で乳製品などを中心に一般的に使われているもので、使用している場合はバックラベルに「安定剤(アラビアガム)」と記載する規定があります( 「安定剤(アカシア)」と表示記載されている場合もあります。)この物質について調べると必ず出てくるのが、「コーラ系飲料」の例です。コーラ系飲料はアラビアガムが入っていないと甘味料が沈殿し、透明な飲み物になってしまうそうです。つまり、沈殿や分離を防ぎ、様々な物質の混ざり具合を安定化させる機能を担うわけです。
さて、フィラディスではこれまで亜硫酸塩以外の添加物を使用しているワインを仕入れた経験がありませんでしたが、今回『Because、』 ワインシリーズで新たに採用したイタリア産のワインにつき「アラビアガム」が添加されていますので、バックラベルに表示をしております。
『Because、』 ワインシリーズはフィラディスの考える「本当においしくて、手軽な価格で楽しめるワイン」を日本にもっと広げるためにスタートした新しいプロジェクト。ワイン産地やブドウ品種の個性をしっかりと表現し、かつ安定的な商品供給と高い味わいクオリティが両立しているワイン、をテーマとしています。
この度イタリア・シチリア州の「ネロ・ダヴォラ」種が『Because、』 のコンセプトに合致し発売に至りました。上記の通りこの商品が「アラビアガム」を使用しておりますが、シチリア産ネロ・ダヴォラのワインとしてお伝えしたい品種・産地の個性、及び本来の味わいを損なっていないと判断を致しました。勿論、添加量は法定範囲内のごく少量となっております。
今後もこういった添加物使用等の使用状況については商品ページ等でお客さましっかりとお伝えし、引き続き安心してフィラディスのワインをお楽しみ戴けるよう情報を開示していく所存です。何か気になる点、ご不明点がございましたら、いつでもFiradis WINE CLUBのメール窓口にご質問・お問い合わせくださいませ。

-
前の記事
「ワインの添加物について、ちゃんと知りたい②「亜硫酸塩(後編)」 2019.11.25
-
次の記事
「ワイン樽のひみつ」 2019.12.07