今月のおすすめワイン本【2019年7月】「趣味の園芸」
- 2019.07.01
- 今月のおすすめワイン本
- カベルネ・ソーヴィニヨン, シャルドネ, ソムリエ, ピノ・ノワール, 生産者
毎月第1月曜日のワインコラムは、読むとワインを飲むのがもっと楽しくなる本を毎月1冊ご紹介する『今月のおすすめワイン本』コーナー。
7月の1冊は・・・
『趣味の園芸 12か月栽培ナビ⑦ブドウ(著:望岡 亮介さん/NHK出版 税抜1,200円)』です。
まさかここの「趣味の園芸」の本を紹介する日が来るとは思ってもいませんでしたが 笑
僕はこの本、ブドウの「栽培」をテーマにした日本語の書籍の中では、知りたい内容が遍く網羅されていて非常に良くまとまっている最高の1冊だと思っています。
元々このシリーズは、テーマとなっている植物・野菜を家庭(家庭菜園含み)で栽培するのにあたり、毎月の作業としてやるべきことを月別に整理し、1年を通して何をすればよいのか、を分かりやすく教えてくれる本。
ブドウという植物がどんな植物でどんな種類があり、1年を通じてどのような流れで成長し(そしてそこに必要な作業も)、ブドウを襲う病気や害虫などにはどんなものがあるのか、その対策は、など、ワインを学んでいる人が知りたい内容が全て入っています。
そしてやはりこの本が一番優れているのは「育てる人の立場」を想定して書かれていること。
収穫が終わって翌年目が出る迄の休眠期間にどんな作業をしておく必要があるのか、例えば「落ちた枯葉を除去する意味」「休眠中の冬に、水を与える意味」など、実作業一つ一つの意味合い・役割について非常に詳しく書かれています。
僕も、この本を読んで初めて知ったことが非常にたくさんありました!
勿論この本は日本でブドウを栽培するときのことを想定しているので、作業内容の時期や土の質、害虫の種類・対策など全て日本を前提としたものにはなっていますが、著者の望岡さんは香川大学でブドウを研究しつつソムリエ資格も取得しているワインのプロフェッショナル。
ワイン好きが知りたいポイント、しっかり押さえてくれていますよ。
この内容の充実度で1,200円は本当に安いと思います。
うーむ、さすがはみなさまのNHK!
これを読んで、皆さんも来年はご自宅でブドウを育ててみませんか??
ブドウを育ててみると、生産者の気持ちがよりリアルに分かって、ワインを飲むことがもっと楽しくなると思います。
毎年12月頃になると、ネットの苗木屋さんでブドウの苗の販売が始まります。
カベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワール、シャルドネなどの人気品種は苗もすぐに売り切れてしまうので、トライしてみようと思ったらお早めに!!
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