ワインボキャブラ天国【第93回】「生き生きした」英:alive 仏:vivant
連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで今回ご紹介する言葉は・・・
「生き生きした」
英:alive
仏:vivant (形容詞 発音は「ヴィヴァン」)
今回ご紹介するワイン表現ボキャブラリーは『生き生きとした』、これまでで最も直球、説明なんて不要の表現かもしれませんね。
そのものズバリ、例えばヴィンテージが若く、とてもフレッシュで瑞々しいワインに出会ったときに、僕は皮切りの一言として「とても生き生きとしたワイン(または瑞々しいワイン)ですね!」なんて言うようにしています。
そして同時に、長い時間をかけて熟成したワインに予想外の若々しさを感じられた時に、是非とも使って戴きたい表現です。
10年、20年と眠っていたワインが、コルクを抜いてみたら殊の外フレッシュだった時・・・まずはその驚きをこういった言葉で表現すると、その先のコメントに広がりを持たせられます。嬉しい驚き、も言葉にすると、聞いている人はよりそのワインに興味を惹かれるんじゃないかな・・と思いますよ。
ワインに生き生きとした印象を与える要素は、やはり果実感と酸のスタイル。
ワインテイスティングの際にはタイプを問わず必ず着目する要素で、ここで感じたことについてはコメントの根幹となりますので必ず触れるようにしていきましょう。「果実味が生き生きとしている」のか、それとも熟成によって瑞々しさよりも複雑性に寄っているのか。「酸がフレッシュで生き生きしている」のか、既に穏やかに落ち着いているのか、など、そのワインの特徴を伝える上でとても重要なメッセージとなり得ます。「モノ」の表現をただ並べるだけでなくこういった形容詞も加えていくと、伝達力がグッと上がりますよ!
それでは今回はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
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