今月のおすすめワイン本【2020年11月】「この1冊でアルザスワイン街道を旅している気分に♪」
毎月第1月曜日のワインコラムは、読むとワインを飲むのがもっと楽しくなる本を毎月1冊ご紹介する『今月のおすすめワイン本』コーナー。
今月選んだ1冊は、ただ景色を眺めているだけでも十分に楽しく、かつフランス アルザス地方のワイン産地についてかなり細かなところまで突っ込んで知ることの出来るこちらの本。
『アルザスワイン街道 ~お気に入りの蔵を巡る旅~』(森本育子さん著/鳥影社 税抜1,800円)です。
なんだかタイトルだけ見ると旅行代理店パンフレットに書いてあるプランの名前みたいですが、旅好きでワイン好きという僕のような人間を大満足させてくれるかなり面白い本でした。
海外への旅行が難しいコロナ禍の今だから、こういう本は本当に癒しになります。
フランス・アルザス地方は、その素敵な建物や街並みで写真を見ているだけでも楽しい場所。
中心都市ストラスブールを始めこの地域には歴史的建造物も数多く、まずもって本当に写真映えする土地です。
この本にも書いてありますが「ストラスブール」はドイツ語で”街道の街”という意味。
まさに「アルザスワイン街道」はストラスブールの西側を起点とし、南に向かってアルザスのワイン産地を貫いています。
この本では街道を旅していくと出会うなんと103もの小さな村々を全て網羅。
各村のランドマークとなる歴史的建造物や可愛い建物、そしてその村に存在するワイン生産者の紹介、などで構成された「ワイン旅」を疑似体験するようなスタイルで構成されていました。
欧州のワイン産地を旅すると、畑⇒村⇒畑⇒村・・・の繰り返しの中で出会う、地元民しか来ないような町中の小さなカフェ・雑貨店などにぶらりと寄ってみるのが醍醐味。
何だか本を読んでいてそんな気分になることが出来ました。
ですがこの本は単に景色名村の建物を楽しむだけじゃありません。
ちゃんと、アルザス地方に存在する地質の特徴・分布なども細かく解説されており、アルザスワインの専門書としてかなり高機能な内容になっています。
名物料理やアルザスの人気レストランガイドも載っていますから、いつかまたフランスを旅することの出来る日が来たら、かなり活躍するんじゃないかと思います。
2014年に出版されたこの本、僕は恥ずかしながらこれまでこの本の存在に気付いておらず、立ち寄った本屋さんのワイン本コーナーで偶然見つけました。
やっぱり、ネット書店だけだと出会えない良い本がまだまだありますね!
これからも毎月紹介するワイン本を求めて、あちこちの書店にぶらりと寄ってみようと思います。
この本を買ったら、是非是非おいしいアルザスワインを片手に楽しんでくださいね。
例えば、フィラディスのお薦めはこの本の80ページで紹介されている「エギスハイム村」のこのワインです!
『エミール・ベイエ リースリング・トラディション』
フランス / アルザス地方産白ワイン
ブドウ品種:リースリング種100% 熟成: ステンレスタンク熟成)
それでは今回はこのへんで。
また次回も「ワイン片手に楽しみたいお薦めの1冊」をご紹介させて戴きます!
*版元「鳥影社」さんの書籍紹介ページはこちらです。
↓↓↓
https://www.choeisha.com/pub/books/54656.html
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