キール、スプリッツァーなど白ワインで楽しむカクテル
- 2024.05.27
- ちょっと知りたい、もっと知りたいワインの話
- オペレーター, キール, ビア・スプリッツァー, 白ワイン
いつものワインをカクテルに変身させて楽しんでみませんか?
加えるもの次第でその味わいは無限大。ワインが苦手な方でも「あっ、美味しい!」と、ワインを好きになるきっかけになるかもしれません。
ワインを気軽に楽しく飲んでいただきたい。ワインを好きになっていただきたい。そんな気持ちを込めて、ワインを使った自宅で簡単に作れるカクテルを【白ワイン編】【赤ワイン編】【シャンパーニュ編】と、3回に分けてご紹介します。
「赤ワインは苦手だけれど、白ワインは好き」という方は意外と多く、かくいう私もワインへの入り口は白ワインからでした。爽やかな酸味を生かしたキリッと冷えた白ワインベースのカクテルは軽やかなものが多く、お酒が弱い方でもチャレンジできる味わいです。ブレンド比率はあくまでもご参考。氷を入れたりレモンやライムのスライスを加えたりと、お好みの味をぜひ見つけてみて下さい。
目次
キール
フランス・ブルゴーニュ地方ディジョン市が発祥のカクテル。
ワインの銘醸地として知られているブルゴーニュ地方ですが、実はカシス畑も多く、カシスのリキュール「クレーム・ド・カシス」も特産品の1つ。カシス畑を所有するワイナリーも少なくなく、自家製クレーム・ド・カシスを家族で楽しんだり、販売しているところもあります。第二次世界大戦後、当時のディジョン市長フェリックス・キール氏が地元の経済発展のために、特産品であるクレーム・ド・カシスと白ワインを使ったカクテルを公私共に愛飲して広めたため、このカクテルを「キール」と呼ぶようになったと言われています。濃厚なカシス・リキュールと爽やかな白ワイン(本来はアリゴテ種を使用)をブレンドしたブルゴーニュでは定番中の定番のカクテルです。濃厚な味わいがお好みであればカシスを多めに、より爽やかさを求めるのであれば白ワインを多めにしてみて下さい。
余談ですが、ディジョンにはキール湖という湖もあり、市民の憩いの場となっています。
【材料】
白ワイン(酸味のある軽やかなものがおすすめです)
クレーム・ド・カシス●当店のおすすめ
スプリッツァー
とにかく「飲みやすい!」のひと言。
故ダイアナ妃が生前に愛飲していたことでその名が広まり、人気となったカクテルです。白ワインを炭酸水で割るだけ。この簡単に作れるところも人気の理由かもしれません。ドイツ語の「Spritzen(スプリッツェン)」(=弾ける)が語源となっている通り、白ワインが口の中で優しく弾ける爽やかなカクテルです。アルコール度数が低めなので、お酒の弱い方にもおすすめです。
【材料】
白ワイン 2/3
炭酸水 1/3●当店のおすすめ
ビア・スプリッツァー
こちらは白ワインをビールで割ったカクテル。白ワインの爽やかさにビールのほろ苦さがアクセントになっています。白ビール好きの私のお気に入りのカクテルです。
【材料】
白ワイン 1/2
ビール 1/2●当店のおすすめ
オペレーター
白ワインをジンジャエールで割ったカクテル。その昔、飛行機の操縦士のことをオペレーターといい、彼らの多くがジンジャエールを愛飲していてワインにも混ぜて飲んでいたことからこの名がついたとか。ジュース感覚で飲めてしまいそうなカクテルです。
【材料】
白ワイン 1/2
ジンジャエール 1/2 レモン果汁●当店のおすすめ
今回は自宅で簡単に作れるワインカクテル(白ワイン編)をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ワインを選ぶとき、飲むとき、語るときにちょっと思い出していただけたら嬉しいです。初めにも書きましたが、ブレンド比率はあくまでも参考です。お好みに合わせて色々と変えてみて下さい。「これだ!」という1杯と出会えるはず。楽しいワインライフをお過ごしください。
ライター紹介:新井田 由佳(Yuka Niida)
・J.S.A.認定 ソムリエ
・La Confrerie des Hospitaliers de Pomerol ボルドー ポムロル騎士団称号
大手総合商社在職中にワインに魅了され、退職して渡仏。ブルゴーニュを中心にフランス、イタリアの数多くの生産者を訪問し見聞を広める。知れば知るほど魅了されるワインの世界について、もっと知りたい!が現在進行形で継続中。
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