ワインボキャブラ天国【第85回】「ローズマリー」英:rosemary 仏:romarin

ワインボキャブラ天国【第85回】「ローズマリー」英:rosemary 仏:romarin

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「ローズマリー」 
英:rosemary
仏:romarin  (男性名詞:発音は「ロマラン」)

今回ご紹介するワイン表現ボキャブラリーは『ローズマリー』。
目がさめるようなスッキリとした独特の強い香りで、ラムや豚肉、青魚などの癖の強い素材の臭み消しだけでなく、鶏肉、白身魚、ジャガイモなど淡白な素材やフォカッチャやケーキの風味づけにまで使われるハーブです。

例によって早速どんな植物かをヤホーで調べてみたところ、ローズマリーは何回か前にご紹介した『セージ』と同じシソ科の植物で、その名前はラテン語で「海の雫」を意味する「ロス・マリヌス」から来ているのだとか。海岸沿岸に自生していることと花の色が青いことが由来だそうで、薔薇の「ローズ」とは全く無関係でした。

そして、ローズマリーにはなんと記憶力や集中力を高める効果があるのだとか。これからこのコラムを書くときは、ローズマリーの香りのあるワインを飲みながら書かなくては…と思いましたが、香りのするワイン、では意味がないですね 笑
ということでローズマリーに関するちょっとしたウンチクでした。

ではワインの話に戻りまして・・・ローズマリーの香りは、赤白ともに若いワインに感じることがあります。
例えば、冷涼な産地の若いピノ・ノワール、白だったらソーヴィニヨン・ブランなど。それ以外にもスパイシーな印象を持つシラーやグルナッシュ等のワインにローズマリーの印象を感じることもありますね。

鼻に抜けるようなスッとする香りを見つけたら、その香りの要素がどのハーブに近いかを考えていきましょう。
抜け感が強いものはミントやハッカのニュアンスに近いかな、とか程よく軽い抜け感があるのがセージやローズマリー、フェンネルなど。後は自分の感じ方次第で表現を選んでいけば、ハーブの表現に幅が出ます。全房発酵をした赤ワインの茎のニュアンスとしてローズマリーの要素を感じることもあります。

多分、ローズマリーの香りはミントと並んで見つけやすいんじゃないかな、と思います。
色々なワインで、この香りを探してみてくださいね。

それでは今回はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!

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