ワインボキャブラ天国【第66回】「蜂蜜」 英:honey 仏:miel

ワインボキャブラ天国【第66回】「蜂蜜」 英:honey  仏:miel

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「蜂蜜」
英:honey
仏:miel  (男性名詞:発音は「ミエル」)

今回取り上げるボキャブラリー「蜂蜜」は、香り・味わいのどちらにも見つけることのできるイメージです。
そして、誰にでも非常に分かりやすく感じ取れる要素。
使えるチャンスも多いと思うので、是非覚えておいてくださいね。

はちみつの要素が見つかるワインは、大雑把に言ってしまえばまず「濃いめの黄色の色調を持った白&泡」です。
皆さんワインを飲む時にはまず色合いを眺めるかと思いますので、外観を見ただけで「色が濃いな」と思ったら蜂蜜の要素があるかもしれないな、と想像してみてください。
結構な頻度で見つけられると思いますので、まずはこれがヒントです。

一方で少し緑がかった黄色や、ほぼ白に近い色合いのワインは、密度の濃い蜂蜜よりもどちらかというと柑橘系、または林檎・青林檎などシャキッとした感じのフルーツの方を感じ取ることの方が多いと思います。
(*勿論、このような色調で蜂蜜的な要素を含んでいるワインもあります。)

次に、蜂蜜のイメージは、ブドウ品種そのものの個性に由来するというよりは、
・気候要因によるもの:非常に暑い地域で栽培された糖度の高いブドウから造られたワイン(度数高め)
・醸造方法によるもの
・樽熟成によるもの:ローストを軽く入れた樽で熟成したワイン
と考えられます。

さて、続いて「蜂蜜」のイメージがあるワインを具体的に把握するにあたり、例えばシャルドネ種を例にしてみましょう。
シャルドネは産地に拠らず、比較的色調にはしっかりとした黄色が現れてきます。

その中でステンレスタンク発酵・熟成した冷涼地域産のワインには柑橘・フルーツ系の香り・味わいイメージを感じますが、カリフォルニアや欧州南部など気温の高い地域で造られ、樽熟成を実施したものなどにはトロピカルフルーツ、シロップ漬けの果物そして蜂蜜などの濃密なニュアンスが現れます。
また、樽を使ったシャルドネの中でも、内側を強くローストした樽材を使ったもの、または長期間の樽熟成をしたものは実際に香りや味わいを取ってみると蜂蜜よりもバニラやトースト、木のニュアンスを見つけることが多くなります。

このように、産地や造りの情報・色調からまずある一定の香り・味わいイメージがあるかどうかを予測しておき、その要素が「ある・ない」の判断を積み上げてそのワインに対する表現を組み立てていく、というのができるようになるとテイスティングコメントを書く・言うのが楽しくなってきますよ。
そのためにも、表現のボキャブラリーを増やしその言葉がどんなワインに当てはまるのかを知っておくのがとても大事。このコラムシリーズはそのために書かせて戴いているわけです!

ということで今回はこの辺で。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!

【はちみつの印象がすぐに見つかるワインは例えば…】

『シャトー・ラモット・ギニャール ソーテルヌ』

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