ワインボキャブラ天国【第3回】「酸(さん)」英:acid 仏:acide
連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで第3回にご紹介する言葉は・・・
「酸(さん)」
英:acid
仏:acide(男性名詞:アスィド)
「酸」というとどうしても「酸っぱい」というイメージを持ってしまいがちですが、酸味はワインの味わいを構築する上で非常に大切な役割を果たしています。
果実のフレッシュ感や爽やかさ、若々しさを演出している酸もありますし、同時に実はワインの「骨格」を形作っているのもワインに含まれる様々な「有機酸」です。
Firadis WINE CLUBのコンテンツ「ワインはじめて講座」でワインテイスティングのやり方について触れた際に書いたのですが、赤・白・ロゼ・泡どのタイプにも関わらず「酸」の度合いやスタイルを見ることは非常に重要。
例えばただ果実の甘さだけがあるワインでは飲み飽き・飲み疲れが起こってしまうのに対して、そこに一定量の「酸」がバランスよく存在することでリフレッシュ感を増し、食事との合わせやすさをアップする効果もあります。
1本のワインの中に果実味・タンニン(渋み)などと一緒に「酸」がどのように存在しているか。
その調和の度合いを持ってワインの良し悪しは正しく判断できると思います。
何故なら、酸を最も適した量とスタイルでワインに存在させるのは、栽培から醸造まで一連のワイン造りを通じ、大きな腕の見せ所だからです。
ワイナリー見学などに行った時には是非生産者の方に「酸のバランスが素晴らしいですね」なんていうコメントをしてみてください。
造り手にとって、非常に嬉しいコメントだと思いますよ!
それでは今日の「ボキャブラ天国」はこのへんで・・・
次回も「a」の付く表現用語をご紹介しますね。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
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