ワインボキャブラ天国【第50回】「強い」英:strong  仏:fort

ワインボキャブラ天国【第50回】「強い」英:strong  仏:fort

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「強い」
英:strong
仏:fort(形容詞:発音は「フォー(ル)」)

ワインのテイスティングコメントをする際、日本語で普通に「強いワイン」と表現した時には、誰もが「強い」という言葉から察して「力強い、パワフルなワイン」という風に理解してくれるかと思います。
聞いた限りでは、濃く渋いワインが大好きな方には非常に良い印象に聞こえますよね

ですがここで「強い」という意味だけをシンプルに持つ英語の「strong」/仏語の「fort」などの表現を使った場合、
日本語の「強い」とは意味合いに大きな違いが生まれてしまい、基本的には「アルコール度数が高い」という意味合いになってしまいます。
つまりアルコール分ばかりを強く感じてしまい、バランス面では難がありそうだな、というネガティヴなニュアンスを含んでしまう訳です。

ですから日本語で表現するときにも、果実味が濃密で力強く感じられる・・・とか、タンニンがしっかりしていてパワフル・・・とか、何かの要素において「強い」ワインだということを表現したい場合には、より細かくポイントを指定し、具体的な言葉を使った方が良いと思います。

ワインについて語るのを楽しむなら、一緒に楽しんでいる人とお互いの言葉の認識が一緒になった方が良いですよね。
自分が「強い」という言葉を使ってワインの力強さや濃さを表現したと思っていても、相手が「アルコールが強いワインなんだな」と誤解してしまったら、何だか話がちぐはぐに・・・。

シンプルな言葉を使う時こそ、ポイントを分かりやすく具体的に。
ワイン表現は詩的であることよりも、そのワインをまだ飲んでいない人にも香りや味わいが正確に伝わることの方が大切です。
「強い」というシンプルな言葉から改めてそんなことを考えることになりまして、50回の節目にふさわしい感じで終わることができたみたいです 笑

ということで本日はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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