ワインペアリング奮闘記 第134回 お好み焼きに合う赤ワインなんてある? / トータス・クリーク ジンファンデル
- 2022.02.19
- ワインペアリング奮闘記
目次
『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第134回
お好み焼きに合う赤ワインなんてある?
今回のペアリング課題は『トータス・クリーク ジンファンデル』です。アメリカ合衆国カリフォルニア州の赤ワイン、品種はジンファンデルです。私の周りでジンファンデルが好きとおっしゃる方はいずれもアメリカの会社で働いていたとか、アメリカに住んでいたという方でした。ハート・オブ・アメリカ的な赤ワイン品種なのかな思っております。
テイスティング
グラスに注ぐと、色調はやや濃い目の紫がかったルビーです。
香りはよく熟したダークチェリーやブルーベリー。少し煮詰めたような感じがありますね。
ヴァニラやブラックペッパー、カカオ、タールといった樽熟成に由来する香りもしっかりと感じることができます。
味わいは、香りと同様によく熟した果実の甘やかさを感じます。酸味は爽やかさを感じつつも穏やかですね。
ミドル以降も豊かな果実味が中心です。タンニンはとても滑らかですね。
飲み込むとピリリとした辛味と、アルコールのヴォリュームをしっかりと感じました。
アフターは果実の余韻と、シガーっぽいフレーヴァが残りますが苦味はほとんど感じません。
全体としては陽性で、ヴォリューム感と滑らかさのあるフルボディ、熟した果実の甘さと、はっきりとした樽のニュアンスを含んだ赤ワインですね。
ジャミーすぎたり極端に樽が強かったりはせず、ジンファンデルという品種を表現しながらバランスの取れた良質な赤ワインだと思います。
合わせる料理『お好み焼き』
ペアリングコラムの題材として一番楽しいのがアメリカのワイン!
ルールは気にせず、自由な発想で合わせてみようと思わせてくれる魅力があります。
今回トータス・クリーク ジンファンデルに合わせてみたいのはお好み焼き。
赤ワインの煮詰めたような甘やかな果実に、お好み焼きソースがぴったり来そうだなと思いました。
レシピ
薄力粉、卵、出し汁、山芋すり下ろし、揚げ玉、細かく切ったもち、キャベツをざっくりと混ぜ合わせます。
この生地をフライパンに広げ、豚バラ肉を乗せます。エッジを少し持ち上げてみて良い感じに焼けていたらひっくり返しましょう。
お肉の面も焼けたらもう一度ひっくり返して、焼き上がりです。
ソース、マヨネーズ、青のり、鰹節をかけて召し上がれ!
ペアリングレポート
【総合評価】 星5つ:★★★★★
【評価ポイント】
○ソースとのマリアージュ!お好み焼きの後にワインを飲むと、単体ではなかった果実味がぐわっとくる感じがある
○クリスピーな豚バラ肉に赤ワインの樽感もマッチ
○赤ワインのミネラル分が、豚肉の脂身の甘味と旨味を引き立ててくれる
はい、とても美味しいペアリングになりました。
トータス・クリーク ジンファンデル、こってりとしたソースの味付けに本当によく合うワインだと思います。
バーベキューソースにも合いそうですね。スクリューキャップなので野外でBBQ、というシチュエーションにも良いと思います。
ぎゅぎゅっと詰まった果実味を是非楽しんでくださいね。
それでは次回もお楽しみに!(西岡)
今回のペアリングワイン:
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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