今月のおすすめワイン本【2019年3月】「フランス料理のレシピ本」
読むとワインを飲むのがもっと楽しくなる本を毎月1冊ご紹介する『今月のおすすめワイン本』コーナー。
今月は「ワインの本」ではなく「フランス料理のレシピ本」をご紹介することにしました。
(*ワインの本は毎月数冊出るので日々チェックしているのですが・・・
ここで皆さんに何としてもご紹介したい、と思うような本はそれほど多くないのです。)
さて、僕がイチ押しでおススメしたいフランス料理のレシピ本は何といっても、
川上文代先生の『新装版 フランス料理の教科書』 (新星出版社:税込2,268円)です。
元々は10年以上前に出版されていた、日本のフランス料理レシピ本の古典と言っても良い一冊。
今更紹介しなくても良い本だとも思いますが、この本は本当に親切で画期的なのです。
それは、調理の工程全てが細かく1枚1枚写真で解説されていて、とにかく分かりやすいこと。
仕込みの段階から切り方のサイズ感、どのくらいまで火が通ったら止めるのか、などが一目で全て分かります。
クックパッドなどのレシピサイトでも、ここまで細かく1段階ずつ解説してくれている人はなかなかいませんよ。
そして、川上先生の調理法は、実にロジカルで科学的。
辻調でフランス料理のシェフの卵たちを数多く育ててきた「先生の先生」ですから、調理の作業全てに「理由」が明確になっています。
僕は2度ほど先生のセミナーを聞かせて戴いたことがあるのですが、温度の設定、塩の量など、「だからこうなんだ」が本当に腹落ちするような解説で、この通りに正しく作れば間違いなくおいしく作れそうだ、と確信させてくれます。
そのセミナーの解説が、勿論しっかりと本にも掲載されています。
ワインが大好きな方なら、基礎的なフランス料理をじぶんで作れると毎日のワイン生活が何十倍も楽しく、充実するはず。
僕も最近「コック・オー・ヴァン」がとてもおいしく作れた時、最高のワイン時間を自宅で楽しめました。
今は無料のレシピサイトも沢山ありますが、やはりプロの正しい手法と調理科学を知ると、レベルが一気に上がる感じ(断言はできませんが)。
Firadis WINE CLUBのマリアージュレシピもこのくらい充実させないとなあ、と、この本を開くたびに思います。
実は、今年は新たな料理研究家の方ともレシピでコラボレーションしていく予定です。
他のワインショップとはちょっと違うCLUB30のマリアージュ提案、更にパワーアップしていきたいと思います!
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