ワインペアリング奮闘記 第159回 カレーと白ワインのペアリング / ラ・トゥール・サン・マルタン メヌトゥ・サロン・ブラン モローグ
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『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第159回
カレーと白ワインのペアリング
今回の課題はラ・トゥール・サン・マルタン メヌトゥ・サロン・ブラン モローグです。
メヌトゥ・サロンはフランス、ロワール地方内陸部の川沿い産地です。近隣にはサンセールなどソーヴィニヨン・ブランで有名な産地がありますが、メヌトゥ・サロンもまた良質なソーヴィニヨン・ブランの産地として知られています。
テイスティング
色調はグリーンがかった淡いイエロー。
香りは熟したグレープフルーツやパッションフルーツの甘やかさ、ジャスミン、白胡椒。
口に含むと最初に感じたのは熟した果実味。その後、フレッシュで溌剌とした酸が広がります。
ミドルからは仄かな生姜のフレーヴァ、柑橘のピールのような苦味と、チョーキーな印象のミネラルの軽い締め付けを感じます。
アルコールのヴォリュームはしっかり目ですね。
全体として発散するようなアロマを持ち、爽やかな酸と、若干エキゾチックな個性のある白ワインです。
サンセールほどのミネラルの厳しさはなく、比較すると陽性に感じるソーヴィニヨン・ブランですね。
合わせる料理『白身魚のココナッツカレー』
カレーに合うワインはそんなに多くないと思います。
それだけにカレーに合うワインの登場をいつも窺っているカレー好きの私。
今回のメヌトゥ・サロン、ハーブやスパイス、トロピカルな香りの要素から『カレーと合うのでは?!』とピンと来ました。
特に白ワインに合わせやすそうな、ココナッツミルクを使ったインド風フィッシュカレーを作ってみましょう!
レシピ
まずはカレーの素、マサラベースを作ります。フライパンに油とクミンシード(ホール)を小さじ1加えて焦げ茶色になるまで熱します。微塵切りの玉ねぎを加えて色付くまで炒め、生姜とニンニクの摺り下ろしを加えて水気を飛ばすように炒め、トマトの角切りを入れてまた水気を飛ばします。
ここにコリアンダーシード、ターメリック、カイエンペッパー(いずれも粉末)、塩を加えてよく混ぜ合わせます。これでベースの出来上がり。
ここに水をたっぷり加えて、ししとう、角切りズッキーニ、パクチーの根を加え、ズッキーニに6割くらい火が通るまで煮ます。カジキの切り身も加え、程よく火を通します。ココナッツミルクを加えて一煮立ちさせたら塩味を整え、微塵切りのパクチーをトッピングして出来上がりです。少し酸味が欲しいのでスダチもON!
ペアリングレポート
【総合評価】 星5つ:★★★★★
【評価ポイント】
○ハーブ&スパイスの鮮烈な風味に負けない白ワインの個性、スダチも相性の良さを高めている
○料理と白ワイン、どちらが強すぎるということのない適度なバランス感
○カジキの淡白な身、ココナッツのまったり感の後に補完されるワインのフレッシュな酸が心地良く食が進む
良かった!美味しいペアリングになりました。
ポイントとしては、今回は白ワインと合わせる前提だったので辛さ控えめにしています。ココナッツが入ると色々と中和されマイルドになるので、さらにワインには合わせやすくなりますね。もし辛いのがお好きならししとうを青唐辛子に変えたりと、調整してみて下さいね。
それでは次回もお楽しみに。
(西岡)
今回のペアリングワイン:
今回の課題はラ・トゥール・サン・マルタン メヌトゥ・サロン・ブラン モローグです。
メヌトゥ・サロンはフランス、ロワール地方内陸部の川沿い産地です。近隣にはサンセールなどソーヴィニヨン・ブランで有名な産地がありますが、メヌトゥ・サロンもまた良質なソーヴィニヨン・ブランの産地として知られています。
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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