ワインペアリング奮闘記 第166回 フレンチトーストと赤ワインのペアリング / ボコパ コンデ・デ・アリカンテ メルロ・バリッカ
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『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第166回
フレンチトーストと赤ワインのペアリング
今回の課題はボコパ コンデ・デ・アリカンテ メルロ・バリッカ(スペイン アリカンテ産赤750ml)2020年。スペインの南東部、地中海を望むアリカンテ産の赤ワイン、品種はメルロです。早速試飲しましょう。
テイスティング
色調はクリアで紫がかったルビーです。
香りは弾けるようにフレッシュなミックスベリー。特にブルーベリーを思わせますね。
その奥にはちょっとした鉄っぽさや、バニラやシナモンのような樽由来の風味もあります。
口に含むとフレッシュな酸味がしゅわっと広がります。味わいもやはり甘酸っぱいベリーを思わせます。
程よく濃さのあるミドルボディで、きゅっと一瞬グリップしてから解けるような軽めのタンニン。
アフターまで、モカのフレーヴァとベリー感のある果実が中心です。
庭に実ったベリーを摘み取ってそのまま頬張るようなフレッシュな果実感にあふれています。
気負わずに美味しく飲める、とても使い勝手の良さそうなワインです。
合わせる料理『フレンチトースト・ブルーベリーソース』
料理といってもスイーツよりのフレンチトースト。
このボコパ・メルロのブルーベリーっぽさと、軽い樽のニュアンスから連想しました。
辛口ミドルボディの赤ワインで、本来鶏肉などを美味しく合わせることが出来るタイプですから、今回はやや変化球になりますが果たして上手くいくでしょうか。
レシピ
卵、豆乳、砂糖をよく混ぜ合わせ、カットした食パンを3時間程漬け込みます。
フライパンにオリーブオイルを敷いて、全面を中火で焼き付けていきます。
ソースは、バルサミコを半量に煮詰め、蜂蜜、ブルーベリーを加えて軽く煮ます。
トーストを並べたらシナモンを振って、ブルーベリーソースをかけたら完成です!
ペアリングレポート
【総合評価】 星4つ:★★★★☆
【評価ポイント】
○ブルーベリーソースのとろりとしたアフターに赤ワインを重ねるとアタックの甘味が引き立ってリッチに
○ミドルからのタンニンがソースの甘さをリセット、アフターはコーヒーを合わせたようにすっきり心地良い
○シナモンの香りやトーストの香ばしさが、ワインの軽い樽のフレーヴァと重なって満足感アップ
「甘いものには甘いワイン」と言いますが、甘さ控えめのフレンチトーストにすっきりと軽く冷えた辛口の赤ワイン、こんな組み合わせも全然アリですよ!
休日のブランチに如何でしょうか。是非お試しくださいね。
それでは次回もお楽しみに!
(西岡)
今回のペアリングワイン:
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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