ワインペアリング奮闘記 第37回「ティエリー・トリオレ カルト・ノワール・ブリュット N.V.」

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ワインペアリング奮闘記 第37回「ティエリー・トリオレ カルト・ノワール・ブリュット N.V.」

 

『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第37回 
シャンパーニュと焼売の相性を考察!
 
このコーナーは毎回課題のワインに合わせたお料理を実際に作ってレポートするコラムです。
 
コラムの性質上下記について、ご容赦いただいております。
■失敗してもやり直しできませんので、その時は何がダメだったのか考察する回とさせて下さい。
■うちの子に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、ミルクなど乳製品が使えません。
 
今回のお題はティエリー・トリオレ カルト・ノワール・ブリュット N.V.です。
 

ティエリー・トリオレといえば、とてもリーズナブルなシャンパーニュを提供しているのですが、実は「クリュッグ」にブドウを卸しているという、クオリティ面もお墨付きの生産者です。さっそくテイスティングしてみましょう!

グラスに注ぐと、とても細かい泡が元気よく立ち上ります。
心地よいイーストの香りを皮切りに、熟した青りんごや洋ナシをしっかりと感じました。
口に含むと、生き生きとした泡を感じた後に、蜜リンゴのようなジューシーな甘酸っぱさを感じます。
しっかりとした果実のボリュームの後に、石灰のようなミネラルを感じました。
余韻まで、このミネラル感と蜜っぽさが舌に残って行きます。
全体的に、ほんのりフルーティーさを感じつつ、上品な酸とミネラルでバランスよくまとまっています。
シャンパーニュにそこまでキリリとした酸を求めていない方には、とても飲みやすくお勧めです。

料理を厳しく選ぶシャンパーニュではないと思いますが、ややふっくらとした印象のシャンパーニュですので、合わせるお料理も柔らかなテクスチャのものが合わせやすいと思います。
例えば、蒸し物なんか良いのではないでしょうか?
味付けはシャンパーニュを十分に楽しめるよう、やや淡白な仕上げが良いと思います。
シャンパーニュは内陸地方ですが、石灰的なミネラルのニュアンスは、海が想起させます。
というわけで今回は『エビ焼売』に決定しました!

料理レシピ:
豚ひき肉と、殻をむいて包丁で叩いたエビ、刻んだ長ネギと生姜、塩コショウ、醤油、片栗粉をよく練ります。
これを焼売の皮で包み、白菜を敷いた蒸籠で10分程蒸せば完成です。
書くと短いですが、包むのに時間が掛るんですよね。笑
宜しければご家族で。

 
 
ペアリングレポート:
蒸籠の蓋を取ると蒸気がわっと立ち上がる、この瞬間がテンション上がります!
黒酢・生姜ダレをつけていただいてみますと、豚肉の分量が多いのでそこまでプリプリとはしていませんが、弾力と食べごたえのある焼売になりました。美味しいです。
ティエリー・トリオレ カルト・ノワール・ブリュット N.V.と合わせてみると・・・うん、良いですよ!
やはり、どちらもふっくらと「丸みのある」印象。愛称は良いですね。
ボリューム的なバランスも良いですし、焼売から染み出す豚の油をシャンパーニュがやさしく洗い流してくれます。
そして、タレ。一般的にお酢はワインとの相性が難しいのですが、この黒酢だれは酸味がマイルドな上に、焼売がつなぎの役割を果たしてくれて意外に違和感なく合ってしまいます。
最もよかったのは、エビにたっぷりと含まれる海のミネラルと、シャンパーニュの石灰的なニュアンスの相性。
両者がお互いを引き立てながら、余韻に残って行くのは、とても心地良いです。
やっぱり普通の焼売じゃなくて、エビ焼売にして良かったです。次は、もっと海老の割合を増やそう!
 
如何でしょうか。大体狙った通りに事が運び、今回は、両者ともしっかりと楽しめるペアリングになりました。
そもそも点心類って前菜っぽいし、シャンパーニュとの相性は良いのかもしれませんね。
是非お試しください。それでは次回もお楽しみに!
CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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