ワインペアリング奮闘記 第183回 食欲を刺激するシュッド・ウエストの赤、登場! / プレモン サン・モン エリタージュ・ルージュ 2018年
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食欲を刺激するシュッド・ウエストの赤、登場!
今回のお題は、プレモン サン・モン エリタージュ・ルージュ(仏南西地方産赤ワイン750ml) です。
産地はフランス、南西地方。ソムリエやワインエキスパートの勉強をした方は「シュッド(南)・ウエスト(西)」という名称で覚えましたよね。ボルドーを南下し、スペインとの国境、ピレネー山脈に近いエリアです。
品種はこの地方では主要品種と言えるタナが70%、残りはカベルネ・ソーヴィニヨンとピナンクです。
テイスティング
色調は深い、濃いルビーです。
香りは熟した、やや煮詰めたようなプルーンやブラックベリー、胡椒やナツメグ、チョコレート。
口に含むと、やはりよく熟した、たっぷりとした果実味のフルボディです。
甘やかな印象の中で、酸味はやや控えめですが、爽やかな印象は保っています。
タンニンは豊富に感じますが、4年ほど熟成しているのでよく溶け込んでいます。
ヴェルヴェットのような質感、というやつですね。
アフターにはスパイシーな印象と、シガーのような苦味が心地よく残りました。
アルコールは強めで、余韻は長いです。
全体的にパワフルで、温暖な印象が伝わってくるワインですね。飲みごたえ、十分!
合わせる料理『ジンギスカン』
「豊富なタンニン&果実の熟度の高さからくる甘やかさ」
これはそのままイコールで、
「噛み応えのある肉&ギュッと煮詰まったタレ」
で間違いないでしょう!
牛でも豚でもバッチリ合うと思いますが、今回はこのワインが持つ、南西地方らしいやや野性的な印象を加味して、羊肉でいきたいと思います。ジンギスカンです。
レシピ
ジンギスカン鍋は持ってないので、フライパンでささっと簡単レシピになります。
野菜は、もやし、キャベツ、人参、玉ねぎ、さらに冷蔵庫で眠っていたパプリカや長ネギを刻んで、
フライパンでささっと炒め、ジンギスカンのタレを絡ませてます。
野菜は一旦お皿にもりつけて、フライパンを軽く洗います。
次にラム肉の薄切りを同様に炒めて、タレを絡ませます。
その肉を野菜の上に乗っければ、できあがり。簡単〜。
最後に私の好みでパクチーをぱらぱら。黒胡椒を削りかけて出来上がりです。
ペアリングレポート
【総合評価】 星4つ:★★★★☆
【評価ポイント】
このエリタージュ・ルージュの場合、料理は完成度よりも勢い、そしてボリューム感で合わせてあげるとワインも食も進むと思います。ラム肉の香りとの相性も良く、おすすめのペアリングになりました。
このワインを美味しく飲むポイントとして、軽く冷やすことで酸味を引き出してあげるとより、バランス良く楽しめると思いますよ。
満足の行くペアリングでしたが、さらなる可能性を加味して★は一つ減らしました。
(西岡)
今回のペアリングワイン:
今回のお題は、プレモン サン・モン エリタージュ・ルージュ(仏南西地方産赤ワイン750ml) です。
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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